アステル沖縄
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株式会社アステル沖縄（アステルおきなわ）は、かつて沖縄県内においてアステルブランドのPHS事業を行っていた電気通信事業者である。
本稿ではかつて沖縄県においてアステルブランドを用い展開されていたPHS事業、またそれに付随する事業を詳述。
目次
概要
他の地域とは異なり沖縄のアステルは、PHSでは一番のシェアを誇っていた（2003年当時で76%）。これは他社がカバーしていなかった北部地域をカバーしていた事や沖縄セルラー電話同様、沖縄県内の企業と言う事で郷土愛の強い県民性から支持されていた事による。またサービス終了前の数年は法人契約増加・高齢者・障害者向けの割引サービスの提供などで持ち直し、経常利益・当期利益なども計上していた。
しかし、全国のアステル地域会社の撤退や、全国ローミングの停止、新規電話機の発売が今後ないことから、経営継続が困難と判断。2005年1月25日、当時のDDIポケット[1]と親会社の沖縄電力が共同出資したウィルコム沖縄へ事業を譲渡し、同年1月31日付で解散した。かつての本社所在地には、現在ウィルコム沖縄本社がある。
なお、アステル沖縄の会長であった仲井眞弘多はアステル時代の経験を買われ、事業引継ぎ会社ウィルコム沖縄の名誉顧問に就任した。
業務地域
年表
アステル沖縄時代
- 1994年11月28日 株式会社アステル沖縄設立。
- 1995年4月4日 第一種電気通信事業許可。
- 1996年1月25日 アステル沖縄サービスを開始。
- 1996年1月 着信転送サービス開始。
- 1996年12月 自動車携帯暫定接続サービス開始。
- 1997年1月 留守番電話サービスを開始 。
- 1997年2月 宮古・八重山・本島北部へエリア拡大。
- 1997年4月 32ｋ高速データ伝送サービスを提供開始。
- 1997年6月 モジトークサービスを開始。
- 1997年7月 PHS発信国際電話接続サービス」提供開始
- 1998年7月 デイトークプラン提供開始。
- 1998年7月 長期利用W割引サービス開始
- 1998年10月 家族割引サービス開始
- 1998年10月 PHS間短時間通話料金値下げ
- 1998年10月 自動車携帯電話への通話料金値下げ
- 1999年1月 電話番号11桁化。
- 1999年3月「デイトークプラン」一部通話料金値下げ。
- 1999年4月「電話番号案内（104）接続サービス」開始。
- 1999年4月 NTTフリーダイヤル（0120）接続サービス開始。
ウィルコム沖縄への営業譲渡まで
- 2004年7月26日 アステル沖縄とDDIポケットの共同事業に関する基本合意の締結（DDIポケット・沖縄電力）。しかし11月、アステル側が「状況の変化」を理由に（同月末限りで全国ローミング停止が決まったためと考えられる）解散を決定する。
- 2004年11月15日 新規加入受付を停止。
- 2004年12月3日 事業存続会社の株式会社ウィルコム沖縄が設立される。
- 2004年12月10日 関連4社による営業譲渡契約締結。（DDIポケット・沖縄電力・アステル沖縄・ウィルコム沖縄）
- 2004年12月中旬 株主総会における承認（アステル沖縄・ウィルコム沖縄）
- 2005年1月25日 ウィルコム沖縄へ事業を譲渡。全国で6社目の撤退。
- 2005年1月31日 解散。
- 2005年7月22日 清算終了。法人格抹消登記がなされ、およそ11年の歴史に幕を閉じる。
料金プラン
通信端末
アステル沖縄独自のサービス
ウィルコム沖縄への移行関連
移行にあたって、既存の加入者に対しては以下のように対応した。
- ネットワーク・端末・課金システムはウィルコムのものを使用する。
- 電話番号はアステル沖縄からの番号を移行できるようにした。
- 現在のアステルの料金プランと類似したウィルコム沖縄専用の料金コースが用意された。（ウィルコム本来のコースも選択可能）
- ウィルコム端末を加入者全員に配布した。加入者が選択しない場合、AH-J3003S（シルバー）を標準とした。
- メールサービスはウィルコムのデータ通信サービスに統合するため、@**.pdx.ne.jpというドメインのものに変更になった。
- 沖縄県においてはアステルのエリアのほうがウィルコムよりも広かったため、ウィルコムは同等のエリアを確保すべく共同事業の開始にあわせ、エリア拡大を急ピッチで行なった。
