サンチェーン
サンチェーンは、かつて存在した日本のコンビニエンスストア(CVS)チェーンの名称である。運営会社の合併に伴い、チェーンブランドがローソンに変更された。
目次
概要
キャバレーハワイなどを経営していたTVB(トライアル・ベンチャー・ビジネス)社が、成長が見込めなくなったキャバレー事業から経営の軸足を移すため、CVS事業に進出。
第1号店オープン以後、主に関東と関西を中心とした大都市圏に出店。
1980年にはダイエー傘下に入り、同系列で関西基盤のローソンジャパンと業務提携し、商品の共同開発など積極的な交流を行った。ローソンとの店舗ブランド展開エリアの再編成を経て、1989年に運営会社が対等合併。合併後、サンチェーンの本部があった東京に本社機能を集約するようになった。さらに、サンチェーンの店舗を全てローソンに統合・一本化したうえで、1996年に社名もローソンに変更されている。
同社ではかつてアマチュアミュージシャンのコンテストとして「サンチェーンミュージックバトルロイヤル」を主催していた(1986年 - 1989年)[1]。同コンテストからはALI PROJECT、JAG-TOY、岩田麻里などがメジャーデビューを果たしているが、ローソンとの合併に伴い同コンテストも終了している。
同社はダイエー傘下に入ったあと、社名・ブランドロゴ及び店舗外・内装のリニューアルを行い、大都市圏中心の店舗展開であったことから「シティ・コンビニエンス」というキャッチフレーズを掲げていた。この時期と相前後して、「あかるいね あったかいね サンチェーン」というコピー及びサウンドロゴを用いたテレビCMが昼夜を問わず頻繁に放映された。関東ローカルでは番組提供をするケースもあり、「夕やけニャンニャン」(フジテレビ)などで頻繁に放映された。ローソンと企業統合後は、ローソンとの共通CM[2]を流していた[3]が、ブランド統一が進むにつれてローソンのCMに「(お近くの)サンチェーンでもどうぞ」などのテロップを追加して対応する場合もあった[4]。
関東と関西で展開を始めたサンチェーンであるが、後に店舗網を広げ(沿革参照)、ローソンへのブランド統一がなされるまでの間に北海道・東北・関東・静岡(東部・伊豆)・東海・近畿・九州と比較的広範囲に展開していった。
沿革
- 1976年10月 - 株式会社TVBサンチェーン設立(本社は東京都台東区上野)
- 1976年11月26日 - 1号店オープン(東京都の駒込店・町屋店・富士見台店の3つの店舗で同時オープン)
- 1977年4月 - 16店舗で24時間営業開始
- 1977年11月 - サンチェーン青果(株)設立し、直仕入れ個店配送開始
- 1977年11月 -(株)サンデリカ設立し、弁当チェーン実験開始
- 1977年11月 - 総店舗数が100店舗達成
- 1977年12月5日 - (株)関西サンチェーン設立、大阪1号店「中本店」を出店
- 1978年1月 - 第一次コンピューターシステム「SUNICS」導入
- 1978年7月20日 - 名古屋市に山口町店を開店し、東海地区へ出店開始
- 1978年8月 - サンチェーン商事(株)設立・加食物流センター開始
- 1978年9月30日 - 福岡市に美野島店を開店し、九州地区へ出店開始
- 1978年10月25日 - 札幌市に東屯田通り店を開店し、北海道へ出店開始
- 1978年10月28日 - 仙台市に大町2丁目店、原町店を開店し、東北地区へ出店開始
- 1978年11月9日 - 千葉県八千代市にサンチェーン流通学園開設
- 1978年12月 - サンデーリー(株)設立し、日配食品物流センター開始
- 1979年3月 - 東海・九州・北海道・東北を子会社化し9社体制とする
- 1980年9月 - ローソンジャパン株式会社と業務提携し、ダイエーグループへ参加
- 1980年9月 - 長崎県、新潟県へ出店開始
- 1981年8月 - 小型実験店、「プチサン」要町店を開店
- 1981年9月 - フードサービス設置の実験店、「アドバンス・コンビニエンス」早稲田通り店
- 1981年11月 - 第二次コンピューターオンラインシステム「ATLAS」 店舗端末{ASSIST}導入
- 1982年10月 - 本社を台東区上サンチェーンビルに移転と同時に新CIシステム導入開始
- 1983年4月 - 旭川市に出店開始
- 1985年4月28日 - ニューメディア実験店「三鷹仲通り店」オープン
- 1985年10月 - ローソンとの全国日配品共同配送開始
- 1986年3月 - 「新フランチャイズシステム」スタート
- 1986年4月 - 出光興産と共同で、ガソリンスタンド併設「CVSS1号店」オープン
- 1986年6月 - 「ぱあと3プロジェクト導入実験開始
- 1986年8月 - ローソン・サンチェーンのエリア再編成
- 1986年9月 - 「サンチェーン放送局」開局
- 1987年3月 - 茨城県へ出店開始
- 1988年2月 - 静岡県へ出店開始
- 1988年6月 - D・CVS・コンピューターシステム稼動開始
- 1988年9月 - POSシステム導入開始
- 1988年12月 - 総店舗数1000店達成
- 1989年3月 - ローソンジャパン株式会社と合併し、株式会社ダイエーコンビニエンスシステムズ(D-CVS)発足。
サンチェーン放送局
店内放送として通常流れるインストゥルメンタルと異なり、定時放送としてラジオのようにゲストを迎えてのトーク等を放送していた。
正味一時間の番組で当時としては異例であったが、現在ではローソン(ローソンCSほっとステーション)、ファミリーマート、ミニストップ等で同様の独自放送をしており、コンビニ店内独自放送の元祖とも言える[5]。
店舗出入口に放送時間を示すステッカーが貼ってあった。
・テーマソング - T-SQUARE「宝島」(アルバム「S・P・O・R・T・S」収録)
脚注
テンプレート:Reflist- ↑ <コンビニ創業戦記>第26回・・ロ―ソンのル―ツ「サンチェ―ン創業物語」・・
- ↑ BGMやサウンドロゴ・ブランドロゴは変更されている。
- ↑ ローソンとサンチェーンのCM 1990
- ↑ 【懐かCM】ローソン 中華まん(1991年)
- ↑ 他業種の独自店内放送は「スネークマンショー」等前例がある