中津祇園
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中津祇園(なかつぎおん)は、10万石の城下町大分県中津市を代表するおよそ570年以上の伝統のある祭である。
中津祇園は、豊前三大祭り(宇佐八幡宮夏越し祭・小倉祇園祭)・豊前三大祇園(小倉祇園太鼓・今井祇園)・大分三大祇園(日田祇園・臼杵祇園)のひとつに数えられる。京都の祇園祭の流れを汲み、中津神社を中心とする「上祇園」と闇無浜神社(くらなしはまじんじゃ)を中心とする「下祇園」からなる。2004年(平成16年)に大分県の無形民俗文化財に指定された。
毎年7月20日以降の金・土・日の3日間、全部で12台の祇園車(ぎおんぐるま)と呼ばれる山車が「コンコンチキチン」の音とともに中津の旧市内を練り歩き、辻々で停車し祇園車の上で民舞等が奉納される。見所は、朝車(中日)・戻車(最終日)の晩に行われる「練り込み」で、 双方の広い境内で高さ約5メートルの祇園車を勇壮に走らせる。 このことから、祇園車は走る文化財とも呼ばれる。
なお、「練り込み」は、正徳2年(1712年)、時の中津藩主であった小笠原長円の病気治癒のため、祇園車を中津城内の椎木門から西御門まで走らせたのが起源とされている。平成24年(2012年)は、「練り込み」及び中津城内への祇園車引き入れから300周年の節目にあたる。