新体操
新体操(しんたいそう、Rhythmic gymnastics)はスポーツ(体操)の一種。リボンやボールなどの道具を使いながら音楽に合わせて、13m四方のフロアマット2面で演技をする。ただし、国内大会では1面でもよい。芸術性を競う採点競技である[1]。
概要
新体操には女子種目と男子種目があるが、種目の内容は大きく異なる。女子種目は柔軟性が高く華麗な演技に特徴があり、男子種目は宙返りなどのタンブリングや力強い演技に特徴がある。
女子種目は多くの国で行われており、1963年にハンガリーのブダペストで第1回世界新体操選手権が開催された。1984年のロサンゼルスオリンピックから個人総合がオリンピック正式種目として採用され、1996年のアトランタオリンピックからは団体も正式種目となった。日本では1968年、全日本学生選手権で初めて個人競技が行われ、この大会をきっかけに「新体操」という名称が使われるようになった。
女子種目
- 手具
- ロープ(縄)、フープ(輪)、ボール(球)、クラブ(こん棒)、リボン(帯状布)
- 団体演技
- 小学生は5人で演技を行い、中学生からも5人で演技を行う。演技時間は2分15秒から2分30秒以内。
- 個人演技
- 1人で演技を行う。演技時間は1分15秒から1分30秒以内。
- 自由演技
- 団体、個人ともに伴奏を必要とし、競技会はその年度の定める方法により演技を行う。
- 曲
- 歌詞の入った曲・動物の鳴き声が入った曲・拳銃などの激しい音が入った曲は禁止されている(歌詞の入った曲の場合、「あぁー」などといった静かな声で、たまに入るくらいなら許可される)。使う道具によって禁止される曲もあり、今は国際ルールのみであるが、ボールを使った種目では激しい曲は禁止されている。
格好・服装
レオタードを着用。足にはハーフシューズを履くことが多い(または素足か、ダンスシューズかタイツを履くか)。化粧をして、髪型はシニヨン、ポニーテールにしている選手が多い。
技術と同時に美も競う競技のため、デザイン・色・装飾などが凝っている衣装が多い。特にレオタードに関しては、ハイカットの物、スカートが付いている物、足首まであるワンピース型の物など色々なタイプがある。
男子種目
男子種目は日本発祥のスポーツとして戦後からはじまり、日本がリーダーシップをとり、女子と平行してインターハイ、インカレ、全日本選手権などが行われている。2000年から本格的に指導者を海外に送り、2003年に日本、マレーシア、韓国、カナダが国際大会に出場し、2005年にはアメリカ、オーストラリア、ロシアなどが追加出場して国際化が始まった。国際体操連盟(FIG)に対して男子競技種目の普及をアピールしている。
新体操選手一覧
- 日本
- フェアリージャパン - 日本ナショナル選抜団体チーム
- 秋山エリカ
- 飯作あゆり
- 上田容子
- 遠藤由華
- 大塚裕子
- 太田倫代
- 岡本美佳
- 川本ゆかり
- 木村貴美枝
- 関田史保子
- 庄司七瀬
- 高橋衣代
- 田中琴乃
- 坪井保菜美
- 中村八千代
- 二関亜由美
- 原千華
- 日高舞
- 平口美鶴
- 藤野朱美
- 松永里絵子
- 松野ちか - おかあさんといっしょの体操のおねえさん
- 三澤樹知
- 村田由香里‐日本体育大学現教員
- 山尾朱子
- 山崎浩子
- 山田海蜂
- 横地愛
- 大貫友梨亜
- 井上実美
- 横山加奈
- 杉本多賀江
- 清水花菜
- 本多火垂
- 田中美朱
- 佐藤彩乃
- 三浦愛莉
- ロシア
- アリーナ・カバエワ
- イリーナ・チャシナ
- ベラ・セシナ
- オルガ・カプラノワ
- アレキサンドラ・エルマコワ
- エフゲニア・カナエワ
- ヤナ・クドリャフツェワ
- マルガリータ・マムーン
- ウクライナ
- アンナ・ベッソノワ
- ナタリア・ゴデュンコ
- ダリヤ・クシュネロワ
- エレーナ・ビトリチェンコ
- ベラルーシ
- インナ・ジュコワ
- スベトラーナ・ルダロワ
- ソ連
- マリーナ・ロバチ
- アレクサンドラ・ティモシェンコ
- ブルガリア
- ビアンカ・パノバ
- アドリアナ・ドナフスカ
- ユリア・バイチェバ
- マリア・ペトロバ
- エリザベート・コーレバ
- スペイン
- マリア・ロレット
- 韓国
- 孫延在
関連項目
- オリンピック体操競技メダリスト一覧 (女子)#新体操
- 山崎真実・中村果生莉 - 共にグラビアアイドルで女優、学生時代に新体操で大きな実績を残した。
- 浅倉南 - 漫画・アニメ『タッチ』のヒロインで、物語中盤より新体操選手として描かれた。
- 男子新体操
- 大戦隊ゴーグルファイブ - 5人の戦士が新体操の道具を武器に戦っており、ゴーグルピンクは新体操選手という設定だった。
脚注
外部リンク
- ↑ 例えば、ロンドンオリンピック (2012年)では、個人・団体ともに、「難度」(difficulty)、「芸術」(artistic)、「実施」(execution)の3項目で採点が行われた(各10ポイント、合計30ポイント)。