大臼歯
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大臼歯(だいきゅうし、Molar)とは、ほとんどの哺乳類において歯列の一番後方(小臼歯の遠心側)にある歯で、通常、食物を噛み潰し、挽く用途で使われるので、「臼」の歯という意味で大臼歯と名づけられた。
概要
人間では、通常三対(十二本)の大臼歯を持つが、一番後ろの第三大臼歯(親知らず、智歯)は、現代人では最初から存在しない人も多く、存在しても、現代人の顎では、萌出(ほうしゅつ、生え出す)するスペースがないために、水平埋伏になるなど、正常な萌出を行わないことも珍しくない。この場合、放置すると智歯周囲炎が発生したり、第二大臼歯にまで悪影響が出るため、抜歯等を行う。また、第二大臼歯すら存在しない人も増えている。
また、逆に過剰歯として、第四大臼歯が第三大臼歯の後方に萌出する事もまれにある。
動物の大臼歯は、種により異なることが多い。
- 長方形
- この種類の臼歯は人間を含む多くの種に見られる。4~5個の咬頭が長方形の中に配置されている。
- 臼状歯(ブノドント、丘状歯とも)
- 咬頭が鋭くなく、完全な丘状となっている。
- Zalambdodont(ザランブドドント)
- 二つの隆線が、Λ型で交わる。
- Dilambdodont
- Zalambdodontのようであるが、Λが二つある。
- 横堤歯
- 顎に垂直ないくつかの隆線を持つ。
- 月状歯(セレノドント)
- 三日月形の隆線を持つ。隆線は一つのこともあれば複数の事もある。