ゼフィランサス
テンプレート:生物分類表 ゼフィランサスは、ヒガンバナ科(クロンキスト体系ではユリ科)タマスダレ属(Zephyranthes)の植物の総称。
特徴
メキシコを中心に北米南東部・西インド諸島・中央・南アメリカに35-40種がある、温暖な地域で生育し土中に鱗茎を形成する多年草。10-25cm位の草丈で、ほとんどの種が6月〜9月頃に開花する。
日本では園芸植物として広く植栽されているが、江戸時代末期から明治時代初期に渡来した、タマスダレやサフランモドキは稔性こそ低い(全く結実しないわけではない)が鱗茎の分球による繁殖力が強く耐暑性に優れ、耐寒性もあるため日本の気候によく順応し、人里周辺に野生化したものがよく見られる。
属名はギリシャ語のZephyros(西風、ゼピュロス)とanthos(花)が語源であるが、なぜそう名付けられたのかよくわかっていない。
花色は白色、桃色、黄色などがあり、種間の交配が比較的容易なことから両親の血を受け継いだ様々な色合いのものが存在する。
近縁のハブランサス属Habranthus、クーペリア属Cooperiaとともに、多くの種は乾燥の後に雨が降って球根が潤うと花茎をのばし、開花する性質があるためレインリリーと呼ばれる(近年クーペリア属はタマスダレ属Zephyranthesに統合されている)。よく似たハブランサスと良く混同されるが、ハブランサスは斜めあるいは横向きに咲くのに対して、ゼフィランサスの花は真上を向いて咲く受咲きである。
ヒガンバナ亜科の例にもれず、全草にリコリンを含み有毒であり、葉をニラ、鱗茎をノビルと間違えて食べて中毒を起こす例が報告されている。
日本で見られる主な原種
- タマスダレ Zephyranthes candida アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイのラプラタ川流域及びチリ、ペルーに分布、白花 1870年頃渡来。
- サフランモドキ Zephyranthes grandiflora シノニム Zephyranthes carinata 中米、西インド諸島原産 桃色の大輪花 1845年渡来。
- ゼフィランサス シトリナ Zephyranthes citrina メキシコ(ユカタン半島)原産 黄花。
- ゼフィランサス ドゥラモンディーZephyranthes drummondii アメリカ合衆国(テキサス州、ニューメキシコ州)及びメキシコ原産 白色の大輪花。
- ゼフィランサス ロゼアZephyranthes rosea 西インド諸島原産 桃色の小輪花 耐寒性に乏しい。
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Zephyranthes ajax
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Zephyranthes atamasco
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タマスダレ
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Zephyranthes citrina
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Zephyranthes minuta
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Zephyranthes rosea