線文字A
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線文字A(せんもじエイ、Linear A)は、およそ紀元前18世紀から紀元前15世紀頃までクレタ島で用いられていた文字である。
イギリスの考古学者アーサー・エヴァンズは、1900年のクノッソス発掘に際して、3種類の文字群を発見し、それぞれ聖文字式文字(ヒエログリフィク、クレタ聖刻文字)、線文字A、線文字Bと命名した。線文字Aは、クレタ各所の広い範囲に渡って出土しているため、クレタの共通文字とされる。線文字Bは1950年代にマイケル・ヴェントリスによって解読された。線文字Aと線文字Bには共通する文字があるものの、文字が刻まれた粘土板自体の品質が悪く、数も少ないこと、文章の体裁に一定の法則が成り立っていないことなどから、現在までのところ線文字Aの解読には至っていない。
参考文献
- C. H. ゴードン 『古代文字の謎―オリエント諸語の解読―』 津村俊夫訳 現代教養文庫 988 社会思想社 1979年 ISBN 4-390-10988-X
- - 西セム語説の提唱者による解読過程の説明がある