ビーカー
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ビーカー (Beaker) は、実験などで使われる容器のひとつ。液体の混合・攪拌などに用いる。
一般に、単にビーカーという場合は、直径と高さの比がおよそ 3:4 となる幅広の円筒形で、上部が開いてやや外側に広がり、一端に注ぎ口のついた形状のグリフィンビーカー (Griffin beaker) を指す。他に、グリフィンビーカーをやや細長くして、直径と高さの比をおよそ 1:2 とした形のトールビーカー(tall beaker、別名ベルセリウスビーカー、Berzelius beaker)や、口がやや細く振り混ぜやすい形状のコニカルビーカー(conical beaker、別名フィリップスビーカー、Phillips beaker)、取っ手のついた手付きビーカーなどがある。容量はふつう10mL から 10L の範囲で、用途に合わせて多くの種類が利用されている[1]。
材質は通常ガラスであるが、用途によってはポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレン・ポリテトラフルオロエチレン(商品名:テフロン)などの合成樹脂や、ステンレス・ホーローで出来たものも使われる。
容量を示す目盛がついているものが多いが、目安程度であり、正確ではない[2] 。 滴定などの精密さを要求される実験では、メスピペット、メスフラスコを使って計量する必要がある。
脚注
- ↑ ビーカー、トールビーカー、コニカルビーカーの規格は、 JIS R3503「化学分析用ガラス器具」で定められている。
- ↑ ビーカーは JIS R3505「ガラス製体積計」で提示される体積計には含まれていない。
関連項目
外部リンク
- ビーカー 理科ねっとわーく(一般公開版) - 科学技術振興機構