グラインドコア
テンプレート:Infobox Music genre グラインドコア (テンプレート:En) はハードコア・パンクのジャンルの一つ。スラッシュ・メタルの重厚さとハードコア・パンクの速さを融合させた、非常に過激かつ暴力的な音楽性が特徴である。
概要・特徴
グラインドコアの最大の特徴は、ブラストビートと呼ばれる、スネアやシンバルを高速で叩くドラムビートで、ドラマーは他のパートに比べてかなり高い技術が要求される(そのため、ドラムマシンが使用される場合もある)。
ギターの音作りはヘヴィメタル—特にデスメタルに近いエッジの立った音で、チューニングを下げて重低音を出すことが多い。リフに関しては、大雑把に言って、スラッシュメタルやデスメタルに近いものと、従来のハードコア的なものの二種類に分けられる。歌唱法は大きく分けて『グロウル』(いわゆるデスボイス、デス声)と呼ばれる低音でのうなり声と狂ったような高音の絶叫の二つがあり、それらを織り交ぜて使う事も多い。バンドによってはこの二つとも違う『ガテラルボイス』と呼ばれるこもった低い声で歌う場合もある。
これらの特徴から、グラインドコアはハードコア・パンクのファンよりメタルのファンに支持されやすく、ミュージシャンにも長髪が多い。また、グラインドコアは1分未満で終わる極端に短い曲が多く、中には1秒に満たないものもある。特にナパーム・デスの You Suffer は、ギネス世界記録にも「世界一短い曲」として掲載されており有名である(過去にフジテレビのトリビアの泉で紹介された事もある)。
起源と歴史
グラインドコアとは、元々はイギリスのハードコアバンドナパーム・デス(Napalm Death)の1986から88年頃の音楽性を示す言葉であった。また、日本のS.O.Bも早い段階から当ジャンルの形成に関わっている。
起源は更に遡ることが出来、シージ、Repulsion、Heresy、Larm、D.R.I. などのハードコアバンドがグラインドコアの成立に影響を与えたと考えられている。グラインドコア特有の歌唱法『グロウル』は、ナパーム・デスの初期のメンバーであるリー・ドリアンによると、G.I.S.M.の横山SAKEVIの影響が大きいと言う。また、ナパーム・デス初期のドラマーミック・ハリスが考え出した言葉だといわれている。
ナパーム・デスは元々、イギリスのクラストコア界隈とも関連が深いバンドで、歌詞も Crass から受け継がれてきたUKハードコアの伝統に沿ったものが多い。また。実際にクラストコアの音楽家がやっているグラインドコア・バンドも多い。
一方、グラインドコアはその過程で様々な発展をとげ、今では多種多様な様式が出来上がっている。特にカーカスを元祖とする極端な残虐性を強調したゴアグラインドは業界の中でも大きな地位を占めていて、Exhumed のような有名バンドもいる。Sore Throat や 7 Minutes of Nausea、Anal Cunt などにより発展したノイズグラインドはグラインドの中でも最も過激なジャンルで、ノイズのようなギターや、即興に頼った曲、曲にあわせて適当に叫ぶボーカルなどが特徴として挙げられる。数秒から30秒程度の極端に短い曲が続くバンド・アルバムは、ショートカット・グラインドとも呼ばれる。グラインドコアには一般的な特徴として、独特のテンションの高さがあり、ゴアグラインドやノイズグラインドはそのテンションの高さを活かした、冗談半分の曲も多い。
グラインドコアはUKハードコアの中でも特にメタル(スラッシュメタル)の影響が強く、また今でもデスメタルとの関係は深い。同時期に発展したパワーバイオレンスやファストコアといった類似ジャンルとも関連付けられる。Brutal Truth や Discordance Axis、Pig Destroyer などメンバー全員が高いミュージシャンシップを誇る場合も多く、近年ではカオティックハードコアにも影響を与えている。
グラインドコアのサブジャンル
先述したように、グラインドコアはその音楽性・歌詞・思想・スタイルによって、いくつかのジャンル分けがなされている。代表的なものを列挙すると、
- ゴアグラインド - 前述のとおり過剰な残酷さを前面に出すのが特徴。また、グラインドコアの中では最もデスメタル寄りの音楽性である。
- クラスト・グラインド - クラストコアの要素を取り入れている特性上、こちらはハードコア寄りである
- ショートカット・グラインド - グラインドコアの中でもとりわけ短い曲がこう呼ばれる
- グラインド・デス - デスメタルに近いもの
- ノイズグラインド - ノイジーなギターが特徴。バンドによっては収録や編集の際に音そのものを劣化させてノイジーにする場合もある。
- グラインドロック - ロックに近い曲展開・構成を取り入れたもの
- ポルノグラインド - 性的な効果音やサンプリング、歌詞などが特徴。
- エレクトログラインド - 電子音を取り入れたもの
各ジャンルにそれなりの定義はあるが、明確な境界は設定されていなく、ジャンル名も人によってまちまちなものが多い。
バンド一覧
A-B
- 324
- 7 Minutes Of Nausea
- Agathocles
- Agoraphobic Nosebreed(アゴラフォビック・ノーズブリード)
- Anaal Nathrakh(アナール・ナスラック)
- Anal Cunt(アナル・カント) ※Anal Cunt または AxCx
- Anarchus
- Assuck
- Basket Of Death
- Bathtub Shitter(バスタブシッター)
- Benumb
- Birdflesh
- Blood Duster
- Brujeria(ブルヘリア)
- Brutal Truth(ブルータル・トゥルース)
- Burnt By The Sun
C-D
- Carcass(カーカス) ※初期
- Carcass Grinder
- Catasexual Urge Motivation
- Cephalic Carnage(セファリック・カーネイジ)
- Circle Of Dead Children
- Cock And Ball Torture(コック・アンド・ボール・トーチャー)
- CORTECUELLOS
- The County Medical Examiners(ザ・カウンティー・メディカル・エグザミナーズ)
- Cretin(クリチン)
- Cripple Bastards(クリプル・バスターズ)
- CSSO
- Deadbodieseverywhere
- Dead Infection
- The Dead Youth
- Deathcount
- Deche-Charge
- DxIxE
- Die You Bastard!
- Discordance Axis
- Disgorge (メキシコ)(ディスゴージ (メキシコ))
- Disgust
- Disrupt
- Dissassociate
- D-river
E-K
- Excruciating Terror
- Extreme Noise Terror(エクストリーム・ノイズ・テラー)
- Fear Of God
- Force
- Fuck The Facts(ファック・ザ・ファクツ)
- Gore Beyond Necropsy
- Gut(ガット)
- Haemorrhage
- Impetigo
- JIG-AI(ジガイ)
- Kots(コッツ)
L-Q
- Last Days Of Humanity(ラスト・デイズ・オブ・ヒューマニティー)
- Leng Tch'e(レング・タシェイ)
- Lock Up(ロック・アップ)
- Locust(ロカスト)
- Lymphatic Phlegm
- Machetazo(マケタゾ)
- Maggut
- Mankolover
- Meat Shits
- MECOSARIO
- Misery Index(ミザリー・インデックス)
- Mucupurulent
- Napalm Death(ナパーム・デス)
- Nasum(ナザム)
- 肉奴隷 (Nikudorei)
- Old Lady Drivers
- Painkiller
- Phobia
- Pig Destroyer(ピッグ・デストロイヤー)
- Pigsty
- Princess Army Wedding Combat
R-Z
- Red Ran Amber
- RiseAbove
- Regurgitate
- Renegade
- Repulsion
- Righteous Pigs
- Rotten Sound(ロッテン・サウンド)
- Rotting Christ(ロッティング・クライスト)
- Satanic Hell Slaughter
- Self Deconstruction
- Siege (シージ)
- SMES
- S.O.B(エス・オー・ビー)
- Soilent Green(ソイレントグリーン)
- Sore Throat
- Splattered Entrails(スプラッタード・エントレイルズ)
- Spiral
- Suicide Silence (スーサイド・サイレンス)
- Surge line
- Swarrrm
- Terrorizer (テロライザー)
- Total Fucking Destruction(トータル・ファッキン・デストラクション)
- Unholy Grave
- Unseen Terror
- URBAN PREDATOR
- VULGAROYAL BLOODHILL