アンドレ・グランディエ

テンプレート:Pathnav テンプレート:特筆性 アンドレ・グランディエ（André Grandier、1754年8月26日 - 1789年7月13日）は、池田理代子作の漫画『ベルサイユのばら』の副主人公。架空の人物。

オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェの幼馴染にして彼女の従卒。

平民の生まれ。八歳で両親を亡くし、祖母マロン・グラッセ・モンブランが働くジャルジェ家に引き取られ、以後オスカルの遊び相手、兼護衛として共に育つ。

容姿

黒髪、黒い瞳。（テレビアニメ版では黒髪と深緑の瞳）。

幼少期は首が隠れる程度の短い髪。青年期には背中までの長い髪をリボンでまとめている。その後、盗賊『黒い騎士』を捕縛する作戦において、黒い騎士に化けるために切って以降、肩までの髪である。 その作戦の際、黒い騎士（ベルナール・シャトレ）に鞭で顔を打たれ、左目を失明。それ以降は左目を髪で隠している。

性格

幼少期～壮年期において、オスカルへの想いなどから感情は激動するが、基本的には優しい、穏やかな性格である。

幼少期～青年期は、活発で天真爛漫な性格。青年期にはオスカルより1つ年上であるためか、激情家のオスカルを穏やかに見守る立場にいる。壮年期には、オスカルを女性として愛するようになるが、身分の違いやフェルゼンへの恋などを前に報われぬ愛に苦しみ、青年期よりもやや激しい感情の動向が見られる。

オスカルへの想い

オスカルとの出会いは前述のとおり8歳の時である。初対面の時、7歳のオスカルは剣を投げてよこし、「ぼくがほしいのは遊び相手じゃなくて剣の相手だ」と言う。オスカルを「お嬢様」だと聞かされていたアンドレはその男らしさにショックを受ける。これが2人の宿命の出会いである。

1773年、最初はコミカルなキャラクターとして描かれているアンドレが、大人へと少し変化し、その後のオスカルへの想いつながっていく、ある事件が起こる。

それは、手綱を取るアンドレの不注意により、マリー・アントワネット（当時18歳、王太子妃）が乗る馬が暴走する、という事件。

目の前に崖が迫ったところで、オスカルが助け、アントワネットの命に別状はなかったものの、王族に怪我を負わせた罪で、処刑は免れないと国王ルイ15世からの宣告。その時オスカルが部屋に飛び込み、アンドレの主人として国王ルイ15世に命懸けで、公平な裁きを要求。その結果、アンドレの罪は不問とされた。その直後、アントワネットを抱いて落馬した負担から倒れるオスカル。この時アンドレは「お前が今日してくれたように　おれは　いつか…　おまえのために命をすてよう！」と決意する。アンドレ19歳、オスカル18歳の春のことだった。

上記の事件はアンドレの中で強く誓われ、その後、アンドレは『献身的』という言葉そのものに、オスカルに身をささげてつくしている。

それは、黒い騎士事件の際、鞭で打たれ、左眼が失明した際の「お前の目でなくてよかった」「片目位いつでもお前のためにくれてやるさ　オスカル」という台詞にも表れている。

また、オスカルへの求婚者の出現を眼前にして報われぬ愛に苦しみ抜き、一度はオスカルを毒殺して無理心中しようとした。その時も直前で、この日のことを思い出し、毒が入ったワイングラスをたたき落とし、未遂に終わる。

この心中未遂のように、青年期～壮年期にはオスカルへの叶わぬ愛から、力づくでオスカルを我が物にしようとするなど、本来の性格に似つかない激しい行動もとるようになる。しかし、そのような様々な苦難を経て、壮年期には物静かな包容力も備えた大人の男性として、オスカルの影としての色を一層濃くした。

左眼を失明した後、右眼の視力も徐々になくなっていく。そのことは、オスカルを守り、傍にいるために隠していた。しかし、フランス衛兵隊のアランに気づかれてしまう。そして、パリ出動の直前には完全に視力を失い、アランをはじめとする衛兵隊1班の衛兵たちに止められるが、オスカルに隠し通し出動するといい、衛兵たちはアンドレのサポートをすると決めた。こうして、盲目のままパリ出動に従軍していく。

フランス革命のさなかにオスカルを庇い、弾丸によって落命。

19歳の時誓った、「いつか…　おまえのために命をすてよう！」の言葉通り、オスカルに命をささげた生涯であった。34歳没。

声の出演

• 志垣太郎
• 三木眞一郎
• 水島裕

関連項目

• ベルサイユのばら
• ベルサイユのばら (宝塚歌劇) - 1974年の宝塚歌劇団による初舞台化の際は麻生薫が、その後宝塚で多くの男らしさを表現しうるスター級男役によって演じられてきた。