エリファス・レヴィ
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テンプレート:Sister テンプレート:Wikisourcelang エリファス・レヴィ(Eliphas Levi、本名アルフォンス・ルイ・コンスタン (Alphonse Louis Constant)、1810年2月8日 - 1875年5月31日)は、フランス・パリ出身の詩人、隠秘学思想家。「エリファス・レヴィ」は本名「アルフォンス・ルイ」をヘブライ語風にしたもの。
パリの文芸サロンに小ロマン派のひとりとして出入りしていたが、後年カバラ、錬金術、ヘルメス学、キリスト教神秘主義などの研究を行い、近代ヨーロッパにおける魔術復興の象徴的存在となった。魔術は理性に基づいた合理的科学であると主張し、実際にはその教義体系は精密さを欠くものであったが、古代の密儀、タロット、テンプレート:仮リンクなどのさまざまな伝統を「魔術」の名の下に総括しようとした。
後のフランス、イギリスのオカルティストに大きな影響を及ぼしている。また、シャルル・ボードレール、ヴィリエ・ド・リラダン、ステファヌ・マラルメ、アルチュール・ランボー、W・B・イエーツ、アンドレ・ブルトン、ジョルジュ・バタイユなどの作家、詩人たちも影響を受けたとされる。
主要著作
- 『高等魔術の教理と祭儀 祭儀篇』 生田耕作訳、人文書院、1982年。ISBN 440903023X
- 『高等魔術の教理と祭儀 教理篇』 生田耕作訳、人文書院、1992年。ISBN 4409030221
- 『魔術の歴史―附・その方法と儀式と秘奥の明快にして簡潔な説明』 鈴木啓司訳、人文書院、1998年2月。ISBN 4409030493
- 『大いなる神秘の鍵』 鈴木啓司訳、人文書院、2011年。
参考文献
- 稲生平太郎「影の水脈」『定本 何かが空を飛んでいる』 国書刊行会、1913年。