月影千草
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
月影 千草(つきかげ ちぐさ)は『ガラスの仮面』の登場人物。別名黒夫人。本名は千津(姓は不明)。
来歴
孤児として生まれ、物心ついたときには、盗みの片棒を担がされていた。7歳の時に、劇作家の尾崎一蓮に拾われ、月光座の下働き→舞台女優となる。戦前には映画にも出演していた。戦争によって月光座は一時つぶれるが、彼女が主演した『紅天女』(原作:尾崎一蓮)の舞台が大ヒットしたために月光座は再建、月光座の一枚看板となる。
やがて月光座は『紅天女』に感激した速水英介と手を組み、地方公演を大都芸能にゆだねることとなったが、やくざと手を結ぶ大都芸能を尾崎が嫌ったために、大都芸能と月光座は犬猿の仲となり、結局、月光座は大都芸能の執拗な嫌がらせによって潰れる。こうして何もかもを失い、妻子にまで去られた尾崎に最後まで寄り添いついに結ばれる。
一蓮の自殺以後、大都芸能を激しく憎み、政財界の大物と人脈をつくることによって大都芸能に対抗し、再びスターとしての地位を確立する。舞台上での事故で顔に傷を負い、右目を失明した後は表舞台から姿を消す。その後は常に顔半分を髪の毛で隠しながら、自分の後継者を探し求めていた。生まれつき心臓が弱いらしく、死期も近い様子。北島マヤと姫川亜弓を紅天女役の候補としている。姫川歌子は内弟子でもあった。
主な出演作品
舞台
- 華炎(令嬢・彩華役)
- 書生に恋する華族令嬢の物語。
- 紅天女(紅天女役)
- 争いの絶えない都を鎮めるための仏像づくりを依頼された仏師・一真と梅の木の精・阿古夜の物語。幻の名作といわれる。
- ふたりの王女(皇太后ハルドラ役)
- 北欧の小国を舞台に、何不自由なく育った王女アルディスと謀反人の娘として育てられた王女オリゲルドの葛藤の物語。ハルドラとは、アルディスとオリゲルドの行く末に心を痛めながら、国を憂う祖母のことである。
映画
すべて、作品中に名前のみ登場し、あらすじは不明。
- 星の面影
- 白百合の唄
- 海鳴り
- 心の色
演じた人物
- ドラマ・舞台
- 声優
- 広告
- マツコ・デラックス - 花とゆめコミックス第45・46巻連続刊行フェアのポスターにて