スバル・トライベッカ
スバル・トライベッカ(Subaru Tribeca)は、富士重工業が2005年から製造・販売しているクロスオーバーSUVである。2007年型以前では、名称が「スバル・B9トライベッカ」だった。
概要
名前の由来は、ニューヨーク市・マンハッタン南西部のトライベッカ (TriBeCa) 地区。製造拠点はアメリカ・インディアナ州のSIA工場。販売は当初は米国とカナダのみだったが、2006年以降メキシコとヨーロッパ大陸でも販売される。
オーストラリア、タイ、イギリス向けに右ハンドル仕様も生産されているが、日本国内での発売は、円安基調(当時)で採算が合わないほか、成熟している国内のSUV市場で新たに顧客を取り込むのは困難との判断により、凍結された(米軍基地付近などでは見かける。またトライベッカで富士山5合目へ向かうものも多い)。 基本のプラットフォームをスバル・レガシィと共用しているが、リヤサスペンションは専用のダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用している。乗車定員は7名の3列シート構造(5名の2列シート仕様車も設定されている)。
スバルらしく卓越した走行性能やスポーティーなデザインの他、航空機メーカーでもある富士重工業らしく、R2やインプレッサと同じく航空機をイメージした「スプレッドウイングズグリル」やインテリアなどをウリにしていたが、インテリアは中々好評な一方でスプレッドウイングズグリルやヘッドライトは不評だった。航空機のデザインエッセンスを取り入れた自動車としては同じく航空機メーカーであり、元GM同門でもあったサーブなどがある。
2007年のニューヨーク・オートショーでは2008年モデルとして大きくイメージを変えたフェイスリフトモデルが発表され、前述の個性的だったフロントデザインが一般的なものに改められた。同時に、車名もスバル・トライベッカに変更された。
エンジン
デビュー時はレガシィシリーズに搭載されていた3000cc水平対向6気筒エンジンEZ30を搭載。出力は250HPだった。マイナーチェンジにより、中低速でのパワー不足が指摘されていたエンジンも変更。排気量を3600ccに拡大した新エンジンEZ36を搭載した。このEZ36はEZ30に対し、使用燃料をレギュラーガソリンに変更しながらも出力を256HPに増大、燃費も向上させている。
その他
- 米国ではCMソングにカンサスの「Dust In The Wind」を起用した。
- これをベースにしたSUVをSAABブランドで「サーブ9-6」として発売する計画があったが、GMと富士重工の資本提携解消に伴い中止された。尚、その「サーブ9-6」についてはプロトタイプがスウェーデンにある「サーブ博物館」に展示されている[1]。
脚注
- ↑ サーブ、幻のSUV初公開…ベースはスバルレスポンス 2011年7月19日