オメガ星雲
オメガ星雲 (Omega Nebula) | |
星座 | いて座 |
観測データ | |
種別 | 散光星雲 |
赤経 (RA, α) | 18 h 20.8 m (J2000.0) |
赤緯 (Dec, δ) | -16°11' (J2000.0) |
距離 | 4,200 光年 |
視等級 | +6.0 |
視直径 | 46'×37' |
物理的性質 | |
直径 | 44 x 36 光年 |
絶対等級 | _ |
特性 | _ |
その他の名称 |
M 17 |
250px |
オメガ星雲[1] (M17、NGC6618) は、いて座に位置する散光星雲である。
概要
距離は約4,200光年。1746年にフィリップ・ロワ・ド・シェゾーによって発見された。実直径は約44×36光年。星雲の中にループ状の構造が見えることから、これをいろいろな物に見立てて、「オメガ星雲」「白鳥星雲」などいろいろな呼び名を持つ散光星雲である。メシエは「星を含まない星の筋で、長さは5'〜6'。紡錘形をしていてアンドロメダのベルトにあるものに似ていが、非常に淡い」と記している。ハーシェルは「壮大で明るくて非常に大きく、たいへん不規則な形をしており、『2』の字のように曲がっている」と記している。オメガの名前は、ルイス・スウィフトがギリシャ文字のオメガに似たスケッチを書いたことに由来する。白鳥にたとえたのはジョージ・チェンバーで棒状の長いガスの部分を白鳥の胴体とみなしている。フランマリオンはこの長く伸びた12光年にわたる構造を「風によって気ままにからまった煙の流れ」にたとえている。
すぐ北にあるわし星雲M16と同様の星形成領域で、距離はM16よりもやや地球に近い。この両者の星雲は銀河系内で同じ渦巻腕に乗っており、おそらくは同じ巨大分子雲複合体の一部をなしているものと考えられている。また、内部には電波源があり強力な電波が放射されている。
明るい星雲であるため小口径の望遠鏡でも楽しめる。いて座・たて座・へび座の境界付近に位置し、たて座γ星からたどると見つけやすい。小口径では白鳥の形に見える。Ωの形に見るためには、口径30cm以上の望遠鏡に干渉フィルターをつけて観察するとよく見ることができる。注意深く見ると、淡い方の輪をえがく曲線部の内部は暗くなっており、また、白鳥の頭の西も暗くなっている。北側の淡い方の曲線部は、下の写真ではよく見えないが、よく観察すると完全に輪になっている。
出典
- ↑ 1.0 1.1 1.2 メシエ天体ガイドM17AstroArts