震生湖
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震生湖(しんせいこ)は、大磯丘陵北部、神奈川県秦野市と同中井町にまたがる湖。
地理
1923年9月1日の大正関東地震(関東大震災)の際にできた。地震動によって付近の丘陵が200mにわたって崩落し、市木沢(いちきさわ)最上部をせき止めたことから、その川筋と窪地が湖となったもの。流入河川・流出河川ともに存在せず、地下水脈で周囲の水系とつながっている。
利用
通年、ヘラブナ狙いの釣り人で賑わいを見せる。ヘラブナ釣りについては、桟橋は有料・岸釣りは無料。ブラックバス釣りについては、桟橋立ち入り禁止。
周囲(北側)には、震生湖公園が作られていて、湖の近辺では、休日になるとハイキングや釣りをする人で賑わう。
生息する生き物
コイ、ヘラブナ、ブラックバス、ブルーギル、オイカワ、アメリカザリガニ、ミドリガメ等
交通
名前の由来
一般的に、震生湖の名は「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉を残した(とされる)物理学者寺田寅彦が名付けたとされる。湖畔には寅彦が詠んだ「山さけて成しける池や水すまし」の句碑も建っている。しかし、彼が東大地震研究所の所員としてこの地に調査に来たのは1930年である。1928年発行の「神奈川県中郡南秦野村郷土誌」には既に震生湖の名前が出ており、寅彦が当地に来たときには既に震生湖の名称があったと考えられる。地元の人たちが考案した名が定着したというものである。(参考:『図説秦野の歴史』)