ネーパ
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ネーパ(neper, ネーパー、ネイピア、ネーピアとも、記号 : Np)は、比率(利得、損失など)を表す単位である。国際単位系 (SI) においては、「SI と併用されるが SI に属さない単位」とされている。その名前は、スコットランドの数学者で、対数を発明したジョン・ネイピアに因む。
ネーパはベル(通常はデシベルが用いられる)と同様に対数スケールの単位であるが、ベルが 10 を底とした常用対数に基づくのに対し、ネーパは自然対数に基づいている。ネーパによる比率の値 Np は以下のように定義される。
- <math>Np = \ln\frac{x_1}{x_2} = \ln x_1 - \ln x_2</math>
ここで、x1 と x2 は対象とする値であり、ln は自然対数である。
デシベルが電力比を表すのによく用いられるのに対し、ネーパは電圧比や電流比によく用いられる。ネーパとデシベルは以下のように換算される。
- <math>1\ \mbox{Np} = \frac{20}{\ln 10}\ \mbox{dB} \approx 8.686\ \mbox{dB}</math>
デシベルと同様、ネーパは無次元の単位である。常用対数を使用するベルに対し、自然対数を使用するネーパは SI と一貫性を持つものと見なされているが、国際度量衡総会では正式な SI 単位として採択されていない。