ノートン インターネットセキュリティ
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テンプレート:Infobox ノートン インターネットセキュリティ(Norton Internet Security、略称:NIS)は、シマンテックのインターネットセキュリティスイートである。パッケージ名称はノートンセキュリティ。
概要
ノートンインターネットセキュリティとは、世界シェアNo.1を誇るウイルス対策ソフト(セキュリティソフト)である。搭載されている機能は幅広く、アンチウイルス、スパム対策、ファイアーウォール、広告ブロック機能などである。(スパイウェア対策機能はすでにウイルス対策機能に含まれている。)
2014年現在、3台までのマルチデバイス対応(windows,mac,android,iOS対応)の「ノートンセキュリティ」として販売されており、Windowsにインストールすると「ノートンインターネットセキュリティ」がインストールされる仕組みになっている。それに伴い、店頭では2013年でMac版単体の販売が終了している。
アップデートの技術は日々進化しており、通常のウイルス定義ファイルの更新を「パルスアップデート」として5~15分に1回行うほか、メインプログラムに更新があった場合、2005年に発表されたLiveUpdate(ライブアップデート、LiveUpdate Notice)で自動的もしくは手動でダウンロード、インストールできる。
2007年3月6日にはオールインワン型総合セキュリティソフト、Norton 360(ノートン 360)を発売した。
機能
- ノートン アンチウイルス(Norton AntiVirus)
- ウイルス対策・駆除ソフト。2006からスパイウェアを監視する機能が追加された。2007からルートキットを検出・駆除する機能が追加された上、パソコンの起動・スキャンの高速化が図られた。2008から未知の脅威を検出するSONAR機能(Symantec Online Network for Advanced Response)によりスパイウェアなどの危険なプログラムの動きを検出し、情報が外部に送信されるのを遮断する機能が搭載された。またブラウザの脆弱性を悪用して無断でプログラムをダウンロードされるのを防ぐ、ブラウザ脆弱性対策が強化された。2009から5分から15分ごとに定義ファイルをアップデートし、最新の保護を提供する「パルス・アップデート」やリスクにさらされるファイルのみを対象にしたスキャンを行う「ノートン インサイト」が実装された。
- ノートン パーソナルファイアウォール(Norton Personal Firewall)
- パーソナルファイアーウォール。2006から自動設定が既定となり、ユーザーによる個々の設定は不要となった(ユーザ自身が個々の設定をすることも可能)。
- ノートン コンフィデンシャル(Norton Confidential)
- 2007以降。フィッシング詐欺サイト閲覧制限機能。
- ホームネットワークセキュリティ監視機能
- 2008以降。ネットワーク上のすべての機器を表示・監視する。
- ノートンID セーフ機能(Norton Identity Safe)
- 2008以降。ウェブサイトに入力する個人情報やパスワードを一括管理する機能。
- ノートン サポート機能
- 2008のみ。問題が起こったとき画面の案内に従い操作することができる機能。
- サイレントモード
- 2009以降。警告や更新を短期間停止し、ゲームやプレゼンテーションの中断や速度低下を回避する機能。
- 2008から同一世帯3台までのPCで利用可能。
2007以降、以下の機能はAdd-On PackとしてAdd-On Packのダウンロードサイトから別途インストールできたが、2012年11月7日にサービスを終了したため、現在はスパム対策機能以外利用できない。
- 広告ブロック機能・ポップアップブロック機能
- 不要な広告やポップアップ画面をブロックする機能(2008以降のAdd-On Packには搭載されていない)。
- プライバシー保護機能
- 保護者機能(URLフィルタリング)
- 子供がポルノサイトや不快なサイトを閲覧できないように制限する機能。
- ノートン・アンチスパム(Norton AntiSpam)
- スパムメールがユーザのメール受信ボックスに入らないようにする。現在はNorton Internet Security Onlineに含まれている。
歴史
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OS対応の推移
- Windows 98以前のOSへの対応はNorton Internet Security 2005まで。
- Windows 2000への対応はNorton Internet Security 2006まで。
- 2007からはWindows XP以降のOSのみの対応となっている。
- 2014年、MicrosoftのXPのサポート終了に伴い、各セキュリティソフトウェアの対応終了情報が出始めている中、Symantec社は『「Symantec Endpoint Protection」の最新版「12.1」のサポートを2018年7月5日まで継続する予定。』と発表しているが、インターネットセキュリティについては特に発表をしていない。
問題点
- バージョン間の設定の引継ぎができない(たとえば2009の設定を2010に引き継げない)。
- 2008には深刻なバグが存在する。新規インストールしアクティブ化しても数日のうちに非アクティブとなり、再アクティブ化の警告または使用期限が切れましたと表示され使用できなくなる。尚、この件の対策方法は既に提示されておりsymantecのwebサイトのサポートから参照する事ができる。
- 2009年「ノートン・インターネットセキュリティMac版」は、「Mac OS X v10.4.11〜V10.5.5/10.5.6」をサポートしていると製品パッケージに記載されていたが、v10.4.11のシステムにクラシック環境が含まれているとアンチウイルスがスキャンを不正終了、ないしクラシック環境内のファイルを自動スキップして「完了」してしまい少なからぬファイルが未スキャンのまま残される。当然未スキャンのファイルはウイルスやワームに対し全く無防備となる。危険を回避するには「システム全体」ではなく、クラシック環境以外のディレクトリを「特定のファイル」で手動選択しスキャンするしかない。この問題はMaxOSX10.3時代から存在しているがシマンテック社は全く対処しておらず、本件に関する注意などもユーザに対し発していない。