横須賀造船所
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横須賀造船所(よこすかぞうせんじょ)は江戸幕府により横須賀市に開設された造船所。江戸開城後は明治政府が引き継ぎ、のちに海軍省の管轄となる。現在は在日米軍横須賀海軍施設となっている。
構内には幕末の遺構が残り、貴重な近代化遺産の一つと言われる。
概要
幕末の1865年(慶応元年)、江戸幕府の勘定奉行小栗忠順の進言により、フランスの技師レオンス・ヴェルニーを招き、横須賀製鉄所として開設される。その後造船所とするため施設拡張に着手したが幕府が瓦解し、明治新政府に引き継がれ1871年に完成した。
工部省などの管轄を経て1872年に海軍省の管轄になり、1876年8月31日には海軍省直属となり、1884年には横須賀鎮守府直轄となる。1903年には組織改革によって横須賀海軍工廠となり、多くの軍艦を製造した。
第二次世界大戦後は在日米軍の基地となっている。幕末に造られたドックが残っており、造船は行っていないものの艦船の修理に使用されている。造船で幕末から2000年(平成12年)まで活躍したスチームハンマーが横須賀市内のヴェルニー公園内にあるヴェルニー記念館に展示されている。また横須賀港の歴史は横須賀中央駅近くの自然・人文博物館で学ぶことができる。
参考文献
- 篠原宏『日本海軍お雇い外人』中公新書 1988年
- 高村直助『再発見 明治の経済』塙書房 1995年。
- 富田仁、西堀昭『横須賀製鉄所の人びと』有隣堂 1983年
- 山本詔一『ヨコスカ開国物語』神奈川新聞社 2003年