十全大補湯

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十全大補湯の煎じ薬。

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)とは、漢方薬の1種である。出典は『和剤局方』。補益剤の1つ。

組成

処方例

適応症

病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、寝汗、手足の冷え、貧血

副作用

注意事項

次の事柄に留意する必要がある[1]

  1. 甘草含有のため血清カリウム値、血圧などに注意する。異常があった場合、投与中止。
  2. 高齢者は生理機能の低下のため減量。
  3. 妊産婦、小児は安全性未確立である。

次の薬剤との併用により、偽アルドステロン症ミオパシーが出現しやすくなる[1]

  1. 甘草含有製剤
  2. グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤

次の患者には慎重に投与する[1]

  1. 著しく胃腸の虚弱な患者
  2. 食欲不振、悪心嘔吐がある患者

飲用方法

台湾では、この十全大補の材料を煮込み、こげ茶色のスープを作成。そのスープに鶏肉や、羊肉、排骨、なまずなどを入れた各メニューが存在する。台湾に行って、「薬膳スープ」というと、これらのものを指す場合が多い。メニューには「十全○○」と書かれてあり、この○○の部分に、中に入っている具が鳥なのか羊なのかを指し示す漢字が書かれている。

その他の事項

薬用酒として販売されていたことのある薬寿の処方には、この十全大補湯と開心薯蕷腎気丸(かいしんしょよじんきがん)が参考にされたとされている [2] [3]

脚注

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関連項目


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  1. 1.0 1.1 1.2 ツムラ製品情報『ツムラ十全大補湯』
  2. 田多井 吉之介 『酒と飲みものの健康学』 p.72 大修館書店 1983年9月10日発行 ISBN 4-469-16357-0
  3. 王元武; 赤堀幸男 「薬酒の中医学的考察 (III)」 『日本東洋医学雑誌』 第41巻第4号 p.241〜p.262 (日本東洋医学会) 1991年