交響曲第6番 (ドヴォルザーク)
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テンプレート:Portal クラシック音楽 交響曲第6番ニ長調は、アントニン・ドヴォルザークが1880年に作曲した交響曲。作曲を依頼したハンス・リヒターに献呈された。作品番号は60。ドヴォルザークの交響曲としては最初に出版されたため、当初は交響曲第1番とされていた。ドヴォルザークの他の交響曲同様、しばしばブラームスの影響が指摘される。
編成
フルート2、ピッコロ(持ち替え)、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、チューバ1、ティンパニ、弦五部。
演奏時間
約45分(第1楽章の繰り返しを含む)。
構成
- 第1楽章 Allegro non tanto
- ニ長調。ブラームスの交響曲第2番の影響が見られる。
- 第2楽章 Adagio
- ベートーヴェンの交響曲第9番の影響が見られる。
- 第3楽章 Scherzo: Furiant (Presto)
- フリアント。初演の際、アンコールとして繰り返された。
- 第4楽章 Finale: Allegro con spirito
- ブラームスの交響曲第2番の影響が見られる。
初演と演奏史
初演は1881年3月25日、プラハでアドルフ・チェフの指揮の下、行われた。翌1882年にはライプツィヒとロンドンで、1883年にはウィーンで演奏された。このうちロンドンでの演奏はリヒターとロンドン・フィルハーモニック協会によるものである。リヒターは依頼当初、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団との演奏を計画していたが、実現することはなかった。ドヴォルザークの死後しばらくは演奏機会に恵まれなかったが、1950年代以降、クーベリック、ケルテス、ドホナーニ、ノイマン、スウィトナー、ビエロフラーヴェク、チョン・ミョンフンらによって、いくらか取り上げられるようになった。
外部リンク
- ドヴォルザークの交響曲第6番の総譜 (PDF) - IMSLP: The International Music Score Library Project