富士石油

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富士石油株式会社(ふじせきゆ、英文社名 Fuji Oil Company, Ltd. )は、石油石油製品販売石油精製を行う企業である。

会社概要

京葉工業地域製油所を持ち、燃料油昭和シェル石油JX日鉱日石エネルギー日本航空へ、ナフサ等の石油化学原料は隣接する住友化学へ、重油東京電力へ、石油ピッチは新日鐵住金の主要工場へ供給している。子会社にアラビア石油がある。

社名の由来

1963年(昭和38年)静岡県の太平洋沿岸の埋立地(三島市中郷地区)が最初の候補地となり設計図が出来上がり製油所の名前も地元の富士山にちなんで「富士石油」と決められた。県当局と企業との一体化した誘致を行ったが、三島市・沼津市清水町住民によるコンビナート進出反対運動が起きた。その後、千葉県袖ケ浦市の石油化学コンビナート建設計画に姿を変えて実現した。しかし製油所の名前はそのまま「富士石油」が踏襲された。

主要株主

事業所

  • 本社 - 東京都品川区東品川2-5-8 天王洲パークサイドビル
  • 袖ケ浦製油所 - 千葉県袖ケ浦市北袖1番地
    • 精製能力 143,000バレル/
    • 敷地面積 118万2千平方メートル(約35万8千坪)
    • 貯油能力 原油 1,139千KL 製品等 1,443千KL
  • 中袖基地 - 千葉県袖ケ浦市中袖19番地
    • 敷地面積 33万平方メートル(約10万坪)
    • 貯油能力 原油 724千KL

主要設備

括弧内は処理量を表す。

  • 常圧蒸留装置 1基(143,000バレル/日)
  • 減圧蒸留装置 1基(60,000バレル/日)
  • 接触改質装置 1基(28,000バレル/日)
  • 流動接触分解装置 2基(39,000バレル/日)
  • 減圧軽油水素化脱硫装置 2基(47,000バレル/日)
  • 減圧残油熱分解装置 1基(30,000バレル/日) 別名:ユリカ熱分解装置
  • アルキレーション装置 1基(4,400バレル/日)
  • ガソリン脱硫装置 1基(23,000バレル/日)
  • 灯軽油水素化脱硫装置 2基(63,500バレル/日)
  • ベンゼン製造装置 2基(175,000トン/年)
  • キシレン製造装置 1基(245,000トン/年)
  • アイソシーブ装置 1基(1,900バレル/日)
  • ナフサ水素化処理装置 1基(43,000バレル/日)
  • 水素製造装置 1基(15,000Nm3/h)

沿革

  • 1964年昭和39年)4月 - アラビア石油、住友化学工業(現・住友化学)、東京電力、大協石油(現・コスモ石油)、日本鉱業(現・JX日鉱日石エネルギー)などの共同出資により、資本金12億5千万円で設立。
  • 1965年(昭和40年) - 宝永石油(現・富士石油販売)を設立。
  • 1966年(昭和41年) - 資本金を25億円に増資。
  • 1966年(昭和41年) - 共同石油(現 JX日鉱日石エネルギー)グループに参加。
  • 1967年(昭和42年) - 資本金を50億円に増資。
  • 1968年(昭和43年) - 袖ケ浦製油所操業開始(精製能力:70,000バレル/日)。
  • 1970年(昭和45年) - 資本金を75億円に増資。
  • 1970年(昭和45年) - 袖ケ浦製油所第2期増設設備稼働開始。袖ケ浦製油所の能力を140,000バレル/日に増強。
  • 1974年(昭和49年) - 袖ケ浦製油所第3期増設設備稼働開始。袖ケ浦製油所の能力を210,000バレル/日に増強。
  • 1980年(昭和55年) - 資本金を100億円に増資。
  • 1980年(昭和55年) - 富士タンカーを設立。
  • 1981年(昭和56年) - 中袖基地第1期完成(原油タンク6基、39万KL)。
  • 1981年(昭和56年) - 臨海運輸に出資。
  • 1982年(昭和57年) - 中袖基地第2期完成(1期と合わせ原油タンク12基、78万KL)。
  • 1983年(昭和58年) - 袖ケ浦製油所の能力を170,000バレル/日に削減。
  • 1988年(昭和63年) - 袖ケ浦製油所の能力を210,000バレル/日に増強。
  • 1990年平成2年) - ユリカ工業株式会社を吸収合併。
  • 1992年(平成4年) - 減圧軽油水素化脱硫装置で火災発生、10人の死者を出す。
  • 1993年(平成5年) - ベンゼン・キシレン製造装置稼動開始(年間生産能力:ベンゼン15万トン、キシレン19万トン)。
  • 1996年(平成8年) - ISO9002を取得。
  • 1998年(平成10年) - 袖ケ浦製油所の能力を190,200バレル/日に削減。
  • 1999年(平成11年) - ISO14001を取得。
  • 2002年(平成14年) - ISO9001を取得。
  • 2003年(平成15年) - 富士石油とアラビア石油が共同して株式移転方式により共同持株会社「AOCホールディングス」を設立。AOCホールディングス普通株式を東京証券取引所および大阪証券取引所に上場。
  • 2004年(平成16年) - AOCホールディングス普通株式の大阪証券取引所上場を廃止。
  • 2005年(平成17年) - 業務提携に伴い、昭和シェル石油に石油製品の供給開始。
  • 2006年(平成18年) - 日本航空インターナショナル(現・日本航空)および九州石油(現・JX日鉱日石エネルギー)に石油製品の供給開始。
  • 2008年(平成20年) - 第二流動接触分解装置完成。2基で合計36,000バレル/日の処理能力。
  • 2008年(平成20年) - ガソリン脱硫装置増強。
  • 2009年(平成21年) - 統合計器室完成。新制御システム導入。
  • 2009年(平成21年) - 水素製造装置完成。
  • 2009年(平成21年) - 重油余剰対策工事実施。減圧残油熱分解装置、減圧蒸留装置を増強。
  • 2009年(平成21年) - 第二流動接触分解装置、アルキレーション装置を増強。
  • 2010年(平成22年) - 第1常圧蒸留装置(原油処理能力 52,000 バレル/日)を削減・廃棄。原油処理能力を140,000バレル/日に削減。
  • 2011年(平成23年) - 袖ケ浦製油所の能力を143,000バレル/日に増強。
  • 2013年(平成25年) - 中袖基地内に太陽光発電事業を開始すると発表。(発電能力は1MW、2014年7月 竣工、2014年8月 事業開始予定)
  • 2013年(平成25年) - AOCホールディングスを存続会社として富士石油を吸収合併し、AOCホールディングスの商号を富士石油に改称。新生「富士石油」発足。
  • 2014年(平成26年) - アスファルトピッチを燃料とする自家用ボイラー・タービン発電設備を建設することを発表。(最大蒸気発生量 295トン/時、発電出力 36,000kW、平成29年7月 運転開始予定)

子会社・関連会社

  • アラビア石油株式会社
  • 株式会社ペトロプログレス
  • Petro Progress Pte Ltd.
  • 日本オイルエンジニアリング株式会社
  • 富士タンカー株式会社
  • 富士石油販売株式会社
  • 富士臨海株式会社
  • 東京石油興業株式会社
  • 輸石アイン株式会社
  • Aramo Shipping (Singapore) Pte Ltd.

外部リンク

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