藤山新太郎
藤山 新太郎(ふじやま しんたろう、1954年12月1日 - )は、日本のマジシャン。日本奇術協会理事[1]。伝統的な日本奇術「手妻」を継承する数少ないマジシャンのひとり。父は漫談師の南けんじ。
紋付袴の正装で舞台に立ち、お囃子に合わせて「蝶のたはむれ[2]」「水芸」「お椀と玉」などの和妻を得意とする。それらの伝統を守りつつ、現代でも不思議に見えるようアレンジし、日本国内のみならず外国にも広く知られる。また、クロースアップ・マジックや洋装ステージマジックも行ない、カバーする分野は広い。
現代では少なくなった師弟制度を維持している。弟子には 藤山晃太郎、藤山大樹などがいる。弟子たちは鼓、太鼓、長唄、日本舞踊なども稽古する。マジック界の抱える問題や、アマチュア、プロマジシャンとしての心得・個性、師弟の関係などについて、豊富な経験から論じる理論書を多数著している。
2007年にニュース番組でコインマジックの種明かしがされたことに対し、「犯罪と無関係な種明かしを繰り返しており、違法。手品用のコインは高価な上、練習や手順構成の考案など仕事に結び付くまで時間がかかるが、放送は一瞬で財産的価値を奪った」と述べ、放送した日本テレビとテレビ朝日に計約190万円の損害賠償や謝罪放送を求める訴えを同年5月1日東京地裁に起こしたが、一審は敗訴。
経歴
松旭斎清子(しょうきょくさいきよこ)に師事し、1966年、12歳でマジシャンとして初舞台を踏む。以後、10回近い海外公演を成功させ、数多くの賞を受賞。マジックキャッスルには26歳で出演した。1988・1994・1998年に文化庁芸術祭賞を受賞した(3度の受賞は同賞初)。
1991年、東京イリュージョン株式会社を創立。
1992年SAM(The Society of American Magicians)日本地域局会長に就任。日本奇術界の発展の一環として、国際交流などの舞台に多く登場している。
2000年FISMリスボン(ポルトガル)大会のガラショー(特別ステージ)にゲスト出演。
著書
- 『手妻のはなし 失われた日本の奇術』2009年、新潮社(新潮選書)、ISBN978-4-10-603647-7
- 『そもそもプロマジシャンというものは』(東京堂出版)
- 『タネも仕掛けもございません 昭和の奇術師たち』(角川学芸出版)
脚注
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