ジェイプサイ中間子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2013年3月17日 (日) 09:02時点におけるAddbot (トーク)による版 (ボット: 言語間リンク 18 件をウィキデータ上の d:q876518 に転記)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

ジェイプサイ中間子(-ちゅうかんし、J/Ψ)は、チャームクォークと反チャームクォークからなる中間子である。また、クォークとその反クォークの組み合わせからなる中間子を -オニウムと呼ぶことから、チャーモニウムとも呼ばれる。

基本特性

電荷が0、スピンは1、アイソスピンは0、Gパリティ負、質量 3096.9 MeV、崩壊幅 0.091 MeV。 崩壊チャンネルは、約88%が二つもしくは三つのハドロンに、約6%がe+e-、約6%がμ+μ-である。

歴史

1974年11月に、リヒター(Burton Richter)率いるスタンフォード線形加速器センター(Stanford Linear Accelerator Center, SLAC)-ローレンス・バークリー研究所(LBL)のグループと、ティン(Samuel Chao Chung Ting, 丁肇中)が率いるブルックヘブン国立研究所(Brookhaven National Laboratory, BNL)-マサチューセッツ工科大学(MIT)のグループがほぼ同時に発見の報告を行った。この二つの独立したグループによる新粒子の発見は、11月革命(a November revolution)と呼ばれている。リヒターとティンはこの発見によって1976年にノーベル賞を受賞している。

リヒターのグループは新粒子をΨ粒子と呼び、ティンのグループは J粒子と呼んだ。 Ψ の由来は、発見されたときの粒子の軌跡がギリシャ文字のΨの形をしていることからである。 J 粒子については記録があるわけではないが、一説にはティンの漢字表記「丁」に似たアルファベット J が選ばれたからと言われている。 現在は二つの呼び名を合わせて、J/Ψと呼ばれている。

関連項目

外部リンク

テンプレート:粒子の一覧