パンティー
パンティー (テンプレート:Lang-en-us) は、女性用の下半身用の下着の一種。
目次
概要
女性用の下着のうち、下半身に直接身につけるもの。防寒および、帯下や残尿などで衣服が汚れるのを防止するために着用される。性器から臀部、おおむね脚の付け根からへその下までを覆い隠すような形状、および丈になっているが形状及び覆う面積は多岐にわたる。詳しくは後述。
中には絵や文字がプリントされているものもあり、プリントパンティと呼ばれるものもある。
呼び方
アメリカ英語では一般的にパンティーズまたはブリーフス(briefs)等と呼ばれる。イギリス英語ではニッカーズ(knickers)と呼ばれる。(全て複数形)
日本でも1990年代の前半頃までは普通に「パンティー」と呼称されていたが、下着業界が販売戦略のため「ショーツ」という言葉を普及させ、近年は特に若年層の女性の会話などにおいては「ショーツ」または「パンツ」という呼称が一般的になっており、口語において「パンティー」という語が使用されることは比較的少ない。しかし英語会話では「パンティー」は一般的であり、それに影響され「パンティー」と呼称する女性もいるうえ、日本の女性肌着専門会社「ピーチジョン」においては、商品名で「ショーツ」、「パンツ」でなく「パンティ」の名称で販売している。ショーツとはアメリカ英語で男子の半ズボンのことであるが、イギリスなどでは短い下着を指すことがあり、長いものはパンツと呼ばれる。
構造
フロント(前身頃)とバック(後身頃)、それを繋ぐクロッチ(股布)というシンプルな構成である。
歴史
紀元前3000年ごろが起源とされる。ルーブル美術館所蔵のメソポタミア南部シュメールのテラコッタ像とレリーフに、パンティーをはいた女性と腰布を巻いた女性の姿がある。これらは羊の皮で作られ、ウェストにベルトをまいている。太ももの間にまとわりつく腰布の端を固定したのがパンティーの始まりだと考えられている。[1]
分類
一般用
素材、丈による分類
- シームレス - 立体編みにより、継ぎ目や縫い目がないもの
- バックレース - バックの裾がレース素材のもの
- ヘム - レースや縫い目なしに端を処理したもの
- シースルー - ネットやレースなどの透ける素材のもの
- 五分長 - 膝上丈のもの
- 三分長 - 膝より半分の短さのもの
- 壱分長 - ボーイレッグとほぼ同じ丈のもの
ラインによる分類
- ローレグ - カットが非常に浅いデザイン
- ハイレグ(ハイカット) - カットの深いデザイン
- ビキニ - 股上が浅くサイドが狭いデザイン
- ローライズ(ヒップハンガー) - 股上が浅いデザイン、ローライズパンツに適している
- ボーイレッグ - 脚ぐりが水平になったデザイン
- スキャンティ - 股上が極端に浅くサイドが狭いデザイン
バックスタイルによる分類
- フルバック - バック(お尻)全体をすっぽり覆うデザイン
- ブラジリアンカット - ハイカットでバックが1/2カットのデザイン
- リオカット - よりハイカットでバックが1/2カットのデザイン
- Tバック - バックがT字型のデザイン
- ソング - バックがT字型のデザイン
- タンガ - フロントとバックがV字型、サイドがひも状のデザイン
- Gストリング - フロントがV字型、バックとサイドが細いひも状のデザイン
- Cストリング - フロントとバックがI字型、サイドのひもが無いデザイン
その他の分類
- ユニセックス - 女性、男性どちらでも使用できるデザイン
- サニタリーショーツ - 生理期間を快適に過ごすのに必要な機能を付加したデザイン
- サスペンダーショーツ - サスペンダー式のGストリング
- パンドルショーツ - 女性用の褌
- オープンショーツ - クロッチ(股下部分)にスリットが入ったデザイン
- ホールショーツ - バック中央部またはフロント中央部に穴のあいたデザイン
- ペア - ブラジャーやキャミソールなどトップ(上半身)と同一デザイン
子供用
スポーツ用
その他
パンティーの身生地
パンティーは、一般に前身ごろに比べて後ろ身ごろには伸張性が必要なので、前身ごろには、天竺、ベア天竺、フライスやトリコットを、また後ろ身ごろには、綿ポリウレタン混紡のストレッチ天竺、フライス、ツーウェイトリコット、パワーネットなどが使用される。
繊細ないしセクシーなテイストのものでは、「透け感」を与えるためチュールネット、オーガンジー、パワーネットなどが、また、光沢感を与えるため、サテンやシルクなどが用いられる。
また、しなやかな手触りをもつ、極細繊維糸を用いたマイクロファイバー素材のものもある。クロッチの二重部分の裏地は帯下・尿などで汚れやすい事から、木綿で白色である場合が多いが、身生地と同じ色・生地である場合や、総柄では身生地と同じ総柄の裏面である場合もある。