黒色戦艦グロデーズ
黒色戦艦グロデーズ(こくしょくせんかんグロデーズ)は、アニメ映画『ヤマトよ永遠に』に登場した架空の宇宙戦艦。デザイン担当は松本零士、板橋克己。
概要
地球の敵対勢力暗黒星団帝国本星のデザリアム星に複数配備されており、新黒色艦隊を構成する全長380mの大型戦艦。全身黒色で芋虫のような形状をしており、従来の暗黒星団帝国の艦船とはデザインの共通点が見られない。
艦橋は艦前部にあり、その上部に大型エネルギー砲1門を備える。他の武装として艦首の開閉式ドームの中に無限ベータ砲2門があるが、その他の武装については一切不明。
劇中のテロップでは「戦艦グロデーズ」と表記されているが、このクラスの戦艦がグロデーズ級なのか、それとも旗艦の艦名がグロデーズなのかはっきり明言されていない。
原案での艦名は「グロス・アクアリアン」であった。また、艦の上下は逆であった[1]。しかし、逆さまであることを除けば、松本原案と板橋の決定稿とはデザイン的には全く同一である。
劇中での登場
スカルダートの制止を振り切って、200年後の地球に偽装したデザリアム星から立ち去ろうとするヤマト。スカルダートは模造した歴史の通り葬るべく5隻の艦隊を呼び寄せる。艦隊を発見した太田健二郎は本艦を「ヘヴィー級」と叫ぶ。全艦でヤマトに砲撃を加え、その猛攻は南部康雄を絶望させた。しかし、上陸した乗組員によってスカルダートの嘘が暴かれ、士気を取り戻したヤマトは反撃を開始。艦隊がデザリアム星の援護に回ったことを確認すると、新波動砲発射準備に入る。サーダはヤマトが自分達の芝居に気付いたことと波動砲の威力を危惧するが、スカルダートはその心配を一蹴すべく、無限ベータ砲でとどめを刺すように指令し、先に無限ベータ砲を発射する。だが、直後に発射されたヤマトの新波動砲に無限ベータ砲のエネルギー波は飲み込まれ、1隻が貫通されて撃沈。波動エネルギーが過剰反応して他の艦にも誘爆し、艦隊は大爆発を起こし消滅。その爆発の影響でデザリアム星は炎に包まれた。
だが、それはデザリアム星の真の姿の現れ、真の戦いの始まりでしかなかった。
ゲームでの設定
PlayStation 2用ソフト『宇宙戦艦ヤマト 二重銀河の崩壊』では、宮武一貴によって新たなデザインと設定が起こされた。正式名称が「無限β砲搭載超弩級戦艦グロデーズ」となり、外観がオリジナルと全く異なっている。帝星近衛軍・黒色艦隊総司令官サーグラスが乗り込んでいる。
脚注
- ↑ 「ファイナルデラックス版 ヤマトよ永遠に」のP207。
参考文献
- 「ファイナルデラックス版 ヤマトよ永遠に」(西崎音楽出版)
- 「ロマンアルバムエクセレント54 ‘宇宙戦艦ヤマトPERFECT MANUAL2’」(徳間書店・1983)