静岡県立掛川工業高等学校
静岡県立掛川工業高等学校(しずおかけんりつ かけがわこうぎょうこうとうがっこう)は、静岡県掛川市葵町に所在する公立の工業高等学校。略称は「掛工」(かけこう)。
概要
1963年に中遠工業高校として開校、1978年に現校名に改称した。就職指導が充実している他、工業高校としては日本有数の進学率をも誇る名門校として有名。近年では国公立大学への進学者も多い。教室棟は三棟あり、機械科、電子機械科、電子電気科のある棟と、主に実習を行う棟に設備システム科と情報技術科のみの3クラス分の別棟がある。
工業高校らしく、部活動については、ロボットコンテストでの活動が顕著であり、現在十二連覇中である。この他、弓道部、ソフトボール部、ロボット工作部が全国大会に出場している。体育大会では、例年、男子生徒が多い関係上日本体育大学由来のエッサッサが伝統演技として行われていたが、現在は行われていない。
設置学科
設置学科は、以下の五学科である。(括弧内は略称)
- 機械科(M) 2クラス(定員80名)
- 電子機械科(F) 1クラス(定員40名)
- 電子電気科(E) 1クラス(定員40名)
- 情報技術科(I) 1クラス(定員40名)
- 設備システム科(S) 1クラス(定員40名)
沿革
- 1963年4月1日 - 静岡県立中遠工業高等学校設立
- 1963年4月1日 - 機械科、電気科設置
- 1964年9月1日 - 掛川市に校舎移転
- 1978年4月1日 - 静岡県立掛川工業高等学校に校名変更
- 1979年4月1日 - 設備工業科新設
- 1989年4月1日 - 電子機械科新設
- 1991年4月1日 - 設備工業科を設備システム科に学科改編
- 1993年4月1日 - 情報技術科新設
- 1998年4月1日 - 電気科を電子電気科に学科改編
- 2001年7月19日 - 静岡理工科大学と高大連携事業調印
校歌
静岡県立中遠工業高等学校から、静岡県立掛川工業高等学校に校名変更(1978年4月1日)された際、歌詞も一部変更された。
進路
2002年度の進路先は、就職49%、大学22%、短期大学・高等専門学校2%、専門学校・各種学校23%、進学準備4%。なお、情報技術科のみでみると進学75%、就職・自営等25%。
社会貢献
防犯灯の製作
2006年1月25日、静岡県庁の依頼を受け、電気・アマチュア無線部の生徒が防犯灯を作成し、静岡県庁と関係機関が袋井市の電柱に設置した。
防犯灯の照明は、農作物の生育障害や病害虫の誘引を引き起こすため、農村部では設置への理解が得られなかった。生徒が作成した防犯灯は、時速30km以下で動く物体にのみに反応し、タイマーやリレー方式で点灯時間を最小限にするなど、農作物への影響を極力抑えている。静岡県庁県民生活室は、2006年12月まで実証実験を行い、効果が確認できれば普及させる方針。
市章の寄贈
2006年2月17日、機械科3学年の生徒6名が、卒業記念にアルミニウム合金製掛川市市章を2つ製作し、掛川市教育委員会に寄贈した。
掛川市教育委員会は、掛川市生涯学習センターと掛川市立大東図書資料館(2006年2月現在建設中)に展示する予定。菊川市の企業が二液混合鋳造用鋳物砂を提供するなど、製造には地元企業の協力もあった。
ものづくりキャラバン隊
小学生に「ものづくり」の楽しさを伝え、科学技術に興味、関心を持ってもらうため、小学校を巡回する「ものづくりキャラバン隊」活動を実施している。活動内容としては、授業で作ったシャボン玉発生器、音声認識装置の実演、ロボット工作部が作った四足歩行ロボットの操作などの実施である。