沢野ひとし
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テンプレート:BLP unsourced 沢野 ひとし(さわの ひとし、本名 : 沢野 公(読みは同じ)。1944年12月18日 - )はイラストレーター、エッセイスト、絵本作家。愛知県生まれ。ひらがなで「さわのひとし」名義でも活動している。
略歴
千葉県千葉市立高等学校(椎名誠とは同級生)を卒業後、法政大学に進学するが中退。
20代で椎名誠、木村晋介らと克美荘での共同生活に参加する。児童書出版社「こぐま社」に15年間の勤務の後、独立。
椎名、目黒考二らが雑誌「本の雑誌」を創刊後は、その表紙・本文イラストを一手に引き受けている。
落書きのような簡素な彩風が非常に強烈な個性を放っている。そのヘタなのかウマイのかよく分からないところから沢野ひとしの絵は俗に「ウマヘタ絵」と呼ばれる。第22回講談社出版文化賞さしえ賞受賞。
椎名誠の友人中で最もワガママな人物らしく、彼がここまで生きてこれたのは周囲の人がとても親切だからとまで言われたことがある。細い目と長い手足が特徴で、「ワニ眼画伯」とも呼ばれている。質問魔とまで言われるほどの知りたがり屋らしいが、問うだけで内容は聞いていないことがしばしばあるらしい。
山が好きで登山家としても有名。ただし下山家だと言う人もいる。アイガーで凍った斜面を300メートルほど転げ落ちたが、奇跡的に崖の一歩手前で助かったというエピソードもある。
椎名誠の「怪しい探検隊」こと『東日本なんでもケトばす会』の初代炊事班長であった。
著書
エッセイ・画集
- ワニ眼物語 本の雑誌社, 1983.7(のち、ちくま文庫)
- 太田トクヤ伝 本の雑誌社, 1985.4(のち、『転校生』と改題して角川文庫)
- 沢野ひとしの少年少女絵物語 本の雑誌社, 1986.9(のち、『少年少女絵物語』と改題して角川文庫)
- 21世紀まで 情報センター出版局, 1987.1
- 新サラリーマン物語 若林出版企画, 1988.3(のち、『トコロテンの夏』と改題して角川文庫)
- ワニ眼の朝ばしり マガジンハウス, 1988.10(のち、角川文庫)
- 沢野ひとしの片手間仕事 本の雑誌社, 1989.4
- てっぺんで月を見る 山と渓谷社, 1989.11(のち、角川文庫)
- 黄色い信号機 本の雑誌社, 1990.4(のち、角川文庫)
- 放埒の人 本の雑誌社 1991.7(のち、『花嫁の指輪』と改題して角川文庫)
- カントリー極楽帳 東京書籍, 1991.10
- 休息の山 山と渓谷社, 1994.9(のち、角川文庫)
- センチメンタル 本の雑誌社, 1994.2
- 東京ラブシック・ブルース マガジンハウス, 1994.12(のち、角川文庫)
- 沢野ひとしのふらふら日記 本の雑誌社, 1995.2
- 画集・銀座のカラス 本の雑誌社, 1995.9
- 一枚の絵葉書 角川書店, 1995.6(のち、角川文庫)
- 哀しい人 本の雑誌社, 1996.10
- やまの劇場 山と溪谷社, 1999.9
- 帰らぬ日々 角川書店, 1999.7
- わがままな食卓 本の雑誌社, 1999.2
- 沢野ひとしの旅絵日記 新潮社, 1999.4
- 昼寝主義 本の雑誌社, 2000.7
- 鳥のいる空 集英社, 2001.11
- みんななにがすき? 福音館書店, 2001.2
- 紫陽花の頃 東京書籍, 2001.3
- さわの文具店 小学館, 2002.12
- 少年画廊 本の雑誌社, 2003.5
- 花の雲 文藝春秋, 2003.11
- 北京の自転車おじさん 本の雑誌社, 2005.11
- お寺散歩 新日本出版社, 2005.1
- ありふれた思い出なんてないさ 新風舎, 2007.5
- スケッチブック 本の雑誌社, 2007.11
- へんな人間図鑑 ベストセラーズ, 2008.6
共著・座談会
- 僕はやっぱり山と人が好き 対談集 山と渓谷社, 1987.11(のち、角川文庫)
- 私広告 沢野ひとし,椎名誠著 本の雑誌社 1993.4
- 沢野絵の謎 沢野ひとし,椎名誠,木村晋介,目黒考二 本の雑誌社 1997.12
- 沢野字の謎 沢野ひとし,椎名誠,木村晋介,目黒考二 本の雑誌社, 2000.10
- 発作的座談会 椎名誠,木村晋介,目黒考二,沢野ひとし 本の雑誌社, 1991.4(のち、角川文庫)
- いろはかるたの真実「発作的座談会」椎名誠,木村晋介,目黒考二,沢野ひとし 本の雑誌社 1996.4(のち、『発作的座談会2 いろはかるたの真実』として角川文庫)
- 超能力株式会社の未来 新発作的座談会 椎名誠,木村晋介,目黒考二,沢野ひとし 本の雑誌社 2000.6