エターナルメロディ
『エターナルメロディ』(Eternal Melody)は、コンピュータゲームのタイトル。略称は「エタメロ」もしくは「EM」。発売元はメディアワークス、対応機種はセガサターンとプレイステーション。発売日は1996年10月4日(セガサターン版)、1996年11月22日(プレイステーション版)、ジャンルは育成・恋愛シミュレーション(=育成シミュレーション+恋愛シミュレーション)。同社発売の友情育成シミュレーションゲーム『悠久幻想曲』シリーズの前身とも言える作品でキャラクターデザインも『悠久幻想曲』と同様にmoo(本作での名義は「むー」)が担当している。
目次
ストーリー
平凡な毎日を送るごく普通の青年である主人公はある日、ビルの建設工事現場に差し掛かったとき、鉄骨の落下事故に遭遇する。死を覚悟した主人公だが、気がつくと自分が見知らぬ異世界の地にいることに気付く。途方に暮れる主人公だったが、この世界の住人であるロクサーヌから、何でも願いを叶える「魔宝(まほう)」の存在を教えられ、その魔宝の力で元の世界に戻ろうと考える。しかし、世界征服を狙う魔族カイル、マリエーナ王国第3王女レミットもまた魔宝の力を狙っており、3者は自らの目的のために仲間を集め、魔宝を探す旅をすることになる。果たして、主人公は無事元の世界に戻ることができるのであろうか。
システム
このゲームの主目的は、道中訓練スケジュールを組みたてて自分も含めた4人のメンバーを鍛え上げ、何度か出現するすごろくバトルに勝利するというところにある。
また、仲間にした女の子と仲良くなれば、エンディングで愛の告白を受けることができ、それも副次的な目的となっている。
登場人物
ゲーム本編では主人公を含めた3つのグループが存在する。プレイヤー(主人公)は仲間に選べる9人の中から3人を選ぶことができる。仲間として選択しなかった他の6人のキャラは、ランダムで他の2つのグループに振り分けられる。
チームリーダー
- 主人公(名前はプレイヤーが入力)
- 本編の主人公。ごく普通の生活を送る青年だったが、不慮の事故により異世界に飛ばされてしまう。優柔不断で周りに流されやすい印象を受けるが、ナチュラルに優しいため、少女の心を開かせる力を持っている。
- カイル・イシュバーン(Cail Ishbahn)
- 声 - 磯部弘
- 世界征服を企む魔族の青年。魔族としての誇りをもっており、最近他の魔族が腑抜けてきていることを気に病んでいる。たまに何も考えずに行動する傾向がある。
- レミット・マリエーナ(Lemit Mariena)
- 声 - 大野まりな
- マリエーナ王国第3王女。かなり自己中心的な性格で、いつも周りを振り回している。しかし、「第3王女」という立場から、誰にも相手にされず寂しい思いをしている。
仲間として選択できるキャラクター
- ウェンディ・ミゼリア(Wendy Miseria)
- 声 - 弥生みつき
- かつてイジメを経験しており、そのせいで考え方が非常にネガティブ。悪いことが起こるとすぐに他人を疑い、いいことがあっても「だまされている」と言っては素直に喜ばない。一方で、料理や編み物が得意という家庭的な一面も持っている。なぜか泳いでいる魚に癒されるらしい。
- 電撃G's文庫の小説版では主役として書かれている。
- カレン・レカキス(Karen Lekakis)
- 声 - 青羽美代子
- とても世話好きで、いつも弟の世話をしているせいか、旅の道中も常に「お姉さん」であることを意識している。他人を自分のペースに乗せるのがうまい。かつては冒険者としての顔も持っていたようである。
- リラ・マイム(Lila Maim)
- 声 - 萩森侚子
- ギルドにも登録されているシーフ(泥棒)。ただし、貧乏人からはお金を盗らないという自分なりの哲学があるようだ。常に損得勘定で動いており、義理や人情で動くことは決してない。だが、実は動物好きという一面を持つ。
- 楊雲(ヤンユン)(Yang-Yun)
- 声 - 小山裕香
- 霊力を持つせいで忌み嫌われ、迫害を受けている「影の民」の1人。その中でも霊力が強い方のようだ。霊を封じたり、他人の死期を感じ取ることができるが、あまりそのことを芳しく思っていない。他人と関わることを避けている節がある。
- メイヤー・ステイシア(Mayer Staicia)
- 声 - 山崎和佳奈
- 考古学に異常なまでの興味を示し、考古学のこととなると一切周りが見えなくなる。そのため、勝手な行動で周りを振り回すこともしばしば。「トロメア碑文」を探し当てることが現在の彼女の大きな夢である。
- アルザ・ロウ(Aruza Rou)
- 声 - 永島由子
- 獣人族と人間とのハーフ(「牙人族」と呼ばれる)。退屈することが何より嫌いで、常に面白いことを求めている。食事量は半端ではなく、人の3倍は食べるらしい。脚力には自信があるようだが、頭は悪く、少し考えれば分かるような間違いをしたり、自分で言ったことを忘れていたりする。関西弁で話す。
- 紅 若葉(くれない わかば)(Wakaba Kurenai)
- 声 - 住友優子
- 紫の髪にピンクの大きなリボンで結んでいて、古風な日本人女性といった印象を受ける、礼儀正しい少女。ただ、ペースは常にのんびりで、周りが慌てていても彼女は動じない。争いごとはあまり好まないようである。
- 同スタッフが製作したウィザーズハーモニーに紅 蒼紫(くれない そうし)というキャラクターが居るが関連は不明(一説では兄妹らしい)。
- キャラット・シールズ(Charat Sieles)
- 声 - 渡辺菜生子
- ウサギの耳を持つ森の住人「フォーウッド」という種族の少女。常に明るく、元気。動植物に強い愛情を持っており、特に動物とは会話もできるらしい。あまり自分に自信が無いような印象を受ける。
- ティナ・ハーヴェル(Tina Harvel)
- 声 - 島本須美
- 虚弱体質で、まぶしい日差しの下ではよく貧血で倒れてしまう。その上遠慮深いため、周りは大変なことになるまで気がつかないことが多い。ある重大な秘密を隠している。
非戦闘員キャラクター
- フィリー
- 声 - 日高のり子
- 妖精の少女。主人公がこの世界に飛ばされたとき、下敷きにされたことが縁で冒険の案内役をかって出る。多弁で、思っていることを遠慮なく言うタイプのため、よくトラブルの元になる。
- ロクサーヌ
- 声 - 新山志保
- この世界の吟遊詩人で、結構博識。その職業柄、情報網も広いようで、冒険に必要となるヒントをもたらす。だが、神出鬼没で心臓に悪い。また、「公平に」と言っては敵にも情報を送ってしまう融通の利かない人でもある。性別・年齢不明。
- アイリス・ミール(Iris Meel)
- 声 - 井上美紀
- レミットお付きの侍女。レミットのわがままの一番の被害者だが、一番の理解者でもある。とても優しく、レミットへの忠誠心は並大抵ではない。レミットもそれを知っていてよくなついている。
サブイベントでのみ登場のキャラクター
- 美月(メイユエ)
- 楊雲と同じ影の民の者。霊が暴れ出して危険であることを知らせに来る。霊力は楊雲に及ばないらしい。
- セロ
- キャラットと同じフォーウッド。キャラットを「お姉ちゃん」と慕い、キャラットに倣って街に出た。
- レイナス
- 冒険者。カレンのかつての冒険のパートナーにして昔の恋人。よくダンジョンで迷子になって騒動を起こす。
- リリト
- 魔族の少女。街を2度に渡って襲う。後に若葉に心を許すようになる。
- フォイン
- 伝説の名医。今は山の中で隠居生活をしている。一目でティナの秘密を見破る。
- ミディア
- 服を仕立てて生計を立てる女性。キャラットと歩いている途中で倒れている彼女と出会う。
主題歌
- PS版オープニングテーマ:『GLOW OF LOVE』
- サターン版オープニングテーマ:『水中飛行』
- 作詞・作曲・編曲・歌:畑亜貴
- PS版エンディングテーマ:『夢みる力』
- サターン版エンディングテーマ:『どうしよう?』
- 作詞・作曲・編曲・歌:畑亜貴
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書籍
CD
- サウンドトラック エターナルメロディ
- ドラマCD エターナルメロディ