通化市
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通化市(つうかし)は、中華人民共和国吉林省西南部に位置する地級市。1985年通化地区所署から省轄市に昇格した。国家歴史文化名城である。
目次
地理
東南部は鴨緑江を境として朝鮮民主主義人民共和国慈江道、西南部は遼寧省、北部は吉林省遼源市、吉林市、白山市と接する。市域は長白山系に属する山岳及び丘陵地帯を主とする地形であり、南に鴨緑江、北に渾江が流れる。
歴史
1954年、通化専区が設置され旧遼東省管轄の通化、柳河、海竜、輝南、靖宇、撫松、長白、臨江、輯安の9県を管轄した。1970年に通化地区と改称した。
1985年の行政改革では通化地区を廃止、県級市の通化市(1958年に省直轄より移管)を地級市に昇格させ通化県、集安県(1965年に輯安より改称)を管轄、渾江市も地級市に昇格し撫松、靖宇の両県及び長白朝鮮族自治県を管轄、海竜県も地級市の梅河口市に改編され輝南及び柳河の両県を管轄した。しかし同年末には梅河口市は県級市に降格、通化市に編入されている。
行政区域
下部に2市轄区、2県級市、3県を管轄する。
年表
遼東省通化市
遼東省通化専区
- 1949年10月1日 - 中華人民共和国遼東省通化専区が成立。通化県・柳河県・東豊県・西豊県・西安県・海竜県・輝南県・靖宇県・撫松県・臨江県・長白県・輯安県が発足。(12県)
- 1950年4月21日 - 東豊県・西豊県・西安県が省直轄県級行政区となる。(9県)
- 1952年 - 通化県・柳河県・海竜県・輝南県・靖宇県・撫松県・臨江県・長白県・輯安県が省直轄県級行政区となり、通化専区廃止。
吉林省通化地区
- 1954年6月21日 - 遼東省通化市、通化県・海竜県・臨江県・輯安県・長白県・撫松県・靖宇県・柳河県・輝南県を編入。吉林省通化専区が成立。通化市が県級市に降格。(1市9県)
- 1956年7月3日 - 東豊県を編入。(1市10県)
- 1958年5月29日 - 長白県が自治県に移行し、長白朝鮮族自治県となる。(1市9県1自治県)
- 1958年10月23日 - 東豊県が四平専区に編入。(1市8県1自治県)
- 1960年1月7日 (2市6県1自治県)
- 臨江県が市制施行し、渾江市となる。
- 通化県が通化市に編入。
- 1962年6月1日 - 通化市の一部が分立し、通化県が発足。(2市7県1自治県)
- 1965年1月20日 - 輯安県が集安県に改称。(2市7県1自治県)
- 1971年2月4日 - 通化専区が通化地区に改称。(2市7県1自治県)
- 1985年2月4日
吉林省通化市
- 1985年2月4日 - 通化地区通化市が地級市の通化市に昇格。(1市2県)
- 1985年12月19日 - 梅河口市梅河区・海竜区・柳河県・輝南県を編入。(2市4県)
- 梅河区・海竜区が合併し、梅河口市が発足。
- 1986年9月8日 - 東昌区・二道江区を設置。(2区1市4県)
- 1988年3月16日 - 集安県が市制施行し、集安市となる。(2区2市3県)
梅河口市
- 1985年2月4日 - 通化地区海竜県が地級市の梅河口市に昇格。(1市2県)
- 通化地区柳河県・輝南県を編入。
- 1985年8月30日 - 梅河区・海竜区を設置。(2区2県)
- 1985年12月19日 - 梅河区・海竜区・柳河県・輝南県が通化市に編入。
経済
豊富な森林資源のほかに、朝鮮人参などの漢方薬材も特産品とされ、漢方薬材の取引をする製薬関連企業が多数活動している。また通化産のワインは中国最高級とされる。重工業も通化鋼鉄集団などの工場などが生産を行っている。
軍事
中国人民解放軍第二砲兵部隊のミサイル基地があり、日本へ向けて数十発のDF21弾道ミサイルが配備されているとされる[1]。
教育
小学
中学
大学
世界遺産
脚注
- ↑ ミサイル防衛(MD)への期待 DRC研究専門委員 高山 雅司