マガン
マガン(真雁[1]、Anser albifrons)は、動物界脊索動物門鳥綱カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類。
分布
北アメリカ大陸北部やユーラシア大陸北部で繁殖する[2][3]。
- A. a. albifrons ヒメマガン
ロシア北部で繁殖し、冬季になるとイギリス南部、オランダ、ドイツ、黒海、地中海などへ南下し越冬する[2][a 1]。
- A. a. flavirostris キバシマガン
グリーンランド西部で繁殖し[a 1]、冬季になると北アメリカ大陸東部、アイルランド、イギリス北部へ南下し越冬する[3]。
- A. a. frontalis マガン
カナダ、アラスカ州、シベリア東部で繁殖し[a 1]、冬季になるとアメリカ合衆国、大韓民国、中華人民共和国、日本(主に石川県、新潟県、宮城県)、メキシコなどへ南下し越冬する[3]。
- A. a. gambelli オオマガン
冬季になるとメキシコ、カリフォルニア州、テキサス州へ移動し越冬する[3]。
形態
全長65-86センチメートル[2]。翼開張135-165センチメートル[2]。上面の羽衣は羽毛の外縁(羽縁)が淡色の暗褐色で、後部につれて黒みが強くなる[4]。腹部には不明瞭な黒い横縞が入る[3][4]。尾羽基部を被う羽毛(上尾筒、下尾筒)は白い[4]。額から嘴にかけて白い斑紋が入る[2][3][a 1]。種小名albifronsは「額が白い、前頭が白い」の意で[1]、英名(white-fronted)と同義。
分類
- Anser albifrons albifrons (Scopoli, 1769) ヒメマガン European white-fronted goose
- Anser albifrons flavirostris キバシマガン Greenland white-fronted goose
- Anser albifrons frontalis マガン Pacific white-fronted goose
- Anser albifrons gambelli オオマガン Tule white-fronted goose
生態
繁殖形態は卵生。3-7個の卵を産む[3]。抱卵期間は24-28日[3]。雛は孵化してから35日で飛翔できるようになる[3]。
人間との関係
日本では亜種マガンが狩猟により生息数が激減した[a 1]。日本では1967年に「伊豆沼・内沼の鳥類およびその生息地」が本種の越冬地として、1971年に種として国の天然記念物に指定されている[a 1]。日本での亜種マガンの1970年における飛来数は3,700羽、1997年における飛来数は34,000羽と推定されている[a 1]。
- A. a. frontalis マガン
画像
- Anser albifrons 30050.JPG
亜種マガン
A. a. frontalis
参考文献
関連項目
外部リンク
テンプレート:Bird-stub- ↑ 1.0 1.1 安部直哉 『山溪名前図鑑 野鳥の名前』、山と溪谷社、2008年、298-299頁。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年、101頁。
- ↑ 3.00 3.01 3.02 3.03 3.04 3.05 3.06 3.07 3.08 3.09 3.10 3.11 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育 (ガンカモ目)』、財団法人東京動物園協会、1980年、28頁。
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、84頁。
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