「旁」の版間の差分

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2014年8月23日 (土) 16:11時点における最新版

テンプレート:JIS2004 (つくり)とは漢字を構成するもののひとつ。主に漢字の右半分がこれに当たる。部首となるものと、偏の構成部分(声符となるものが多い)となるものがある。一般的には、部首となるものを指し、「都」のおおざとのような例がある。しかし、全体の字数で見ると、偏を構成する部分となるもの(例:「江」の「工」など)の方が断然多い。

ここでは、部首となる「旁」を例示する。

主な旁

代表的な旁

りっとう

りっとう。「剣」「刺」「利」など。漢字で書くと「立刀」で、『刀』という字を変形したもの。刀や切る意味を表す。常用漢字数は 26 で旁の中では最も多い。「前」は変則。
  • 常用漢字: 刈 刊 刑 列 判 別 利 刻 刷 刹 刺 制 到 削 前 則 剣 剛 剤 剥 剖 剰 副 割 創 劇
  • 主な表外字: 刎 刮 剋 剃 剌 剿 剽 劉 など

おおがい

おおがい(いちのかい)。「顔」「額」「願」など。顔に関する意味を表す。常用漢字数 22。「題」は変則だが、「おおがい」に含まれる。また、頼の旧字体はテンプレート:JIS2004フォントであり、貝部に含む辞典も見られるが、今日では「おおがい」に含むのが一般的である。
  • 常用漢字: 頃 頂 項 順 須 頑 頓 頒 預 領 頬 頭 顎 頼 頻 額 顔 顕 題 類 願 顧
  • 主な表外字: 頌 頗 頷 頸 頽 顆 テンプレート:JIS2004フォント など

ぼくづくり

ぼくづくり・ぼくにょう・のぶん。「改」「放」「敗」など。棒を持って叩く動作を成り立ちとした部首で、叩く動作を表す意味として用いられる。常用漢字数 15。旁の部分にあるが、慣例的に繞と呼んでいる。「攴」も含む。除外「赦」→赤部、「枚」→木部、「致」→至部
  • 常用漢字: 改 攻 放 故 政 敏 救 教 敗 敢 敬 散 数 敵 敷
  • 主な表外字: 敦 敲 斂 など

ちから

ちから。「効」「助」など。力を用いた動作に関する意味を表す。「勉」は変則。常用漢字数 12。
  • 常用漢字: 功 助 励 劾 効 勅 勉 勃 勘 動 勤 勧
  • 主な表外字: 劫 勁 など

おおざと

おおざと。「都」「郷」「邦」など。「邑」という字を崩したもの。地域や集落の意味を表す。常用漢字数 12。中国では固有の地名を表す漢字が多い。
  • 常用漢字: 邦 邪 邸 那 郊 郎 郡 郭 郷 都 部 郵
  • 主な表外字: 郁 鄙 鄭 など

あくび

あくび。「歌」「欲」「欺」など。口を大きく開ける動作に関する。常用漢字数 7。
  • 常用漢字: 次 欧 欲 款 欺 歌 歓
  • 主な表外字: 欣 欽 歎 など

とり

とり。「鶏」「鳴」「鳩」など。鳥に関する漢字が集まる。常用漢字では 3 つだが、旁を持つ漢字では最も多い。「鷹」など脚に来ることも多く、まれに偏、冠となる場合もある。
  • 常用漢字: 鳴 鶏 鶴
  • 主な表外字: 鳩 鴇 鴎 鴨 鴫 鴻 鵠 鵜 鶉 鵬 鵺 鸚 鵡 など

その他の旁

るまた・ほこづくり
「殺」「殴」「段」など。殴りつける意味を表す。「ほこづくり」だと 2 種類あるために、「るまた」と呼ぶことも多い。
  • 常用漢字: 殴 段 殺 毀 穀 殿
  • 主な表外字: 殷 毅 など
ふるとり
「雄」「雑」など。鳥の性質や動作に関する意味を表す。
  • 常用漢字: 雄 雅 雑 雌 難 離
  • 主な表外字: 雉 雖 雛 など
さんづくり
「形」「影」「彫」など。彡(サン)という字を親字としたもので、かたちを整える意味を表す。
  • 常用漢字: 形 彩 彫 彰 影
  • 主な表外字: 彪 彬 など
みる
「観」「視」など。見る動作に関する意味を表す。
  • 常用漢字: 規 視 親 観
  • 主な常用漢字: 覗 覘 など
とます
「料」など。斗とは計量の単位で、計量に関する意味を表す。除外:科→禾部
  • 常用漢字: 料 斜
  • 主な表外字: 斟 など
すんづくり
「対」「封」など。手の動作に関する。除外:耐→而部
  • 常用漢字: 対 封 射 尉
また(またづくり)
「叙」「取」など。手の動作に関する。除外:奴→女部
  • 常用漢字: 収 双 取 叔 叙
  • 主な表外字: 叡 など
ほこづくり・かのほこ
「戦」「戯」など。戦に関する意味を表す。「殳」(るまた…前述)もほこづくりと呼ぶことがあるため、「かのほこ」(カは戈の音読)と呼ぶ場合がある。また、同じ親字を用いた「ほこがまえ」という部首も存在する。
  • 常用漢字: 戦 戯
  • 主な表外字: 戟 戮 など
ふしづくり・わりふ
「却」「印」など。ひざまずく人間を象ったもので、そのような動作を伴う行為(商い、取引)などの字が集まっている。
  • 常用漢字: 印 却 即 卸
  • 主な表外字: 卯 卿 など
おのづくり
「新」「断」など。真っ二つに裂く意味を表す。除外「所」→戸部
  • 常用漢字: 斬 新 断
  • 主な表外字: 斯 など
つき
「朝」「期」など。年月に関する意味を表す。「つきへん」と同じ部首に属する。
  • 常用漢字: 朝 期 朗
  • 主な表外字: 胡 朔 など
けがわ・ひのかわ
「皺」など。皮膚、表面に関する意味を表す。常用漢字はない。
  • 主な表外字: 皺 皸 など
おつにょう・つりばり
「乱」など。親字は乙。
  • 常用漢字: 乱 乳
かわら
瓦や瓶(かめ)に関する意味を表す。偏で重さの単位を表す国字にもなる。
  • 常用漢字: 瓶
  • 主な表外字:甌
いぬ
「獣」など。獣類に関する字などを作る。
  • 常用漢字: 状 献 獣
その他
れいづくり
  • 常用漢字: 隷
ふでづくり
  • 主な表外字: 肆
うしとら(こんづくり・ねづくり)
  • 主な表外字: 艱 など
だいのまげあし
  • 常用漢字: 就
なめしがわ
  • 常用漢字: 韓
うり
  • 主な表外字: 瓢 など
おう(すでのつくり)
  • 常用漢字: 既

関連項目