「シマツナソ」の版間の差分

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2014年7月14日 (月) 15:24時点における最新版

テンプレート:生物分類表 テンプレート:栄養価

100g中の食物繊維[1]
項目 分量
炭水化物 6.3 g
食物繊維総量 5.9 g
水溶性食物繊維 1.3 g
不溶性食物繊維 4.6 g
ファイル:Molokheya hi res.JPG
モロヘイヤの煮込み

シマツナソ(縞綱麻、Corchorus olitorius)はシナノキ科の一年生草本。別名をタイワンツナソナガミツナソジュート。 近年は食材(葉菜)としても流通するようになり、モロヘイヤテンプレート:Lang-ar ; mulūkhīya[2]、「モロヘイヤ」の発音はエジプト方言による)の名でよく知られるところとなっている。

概要

テンプレート:節stub 北アフリカ原産の植物で、葉は青しそに似た形をしている。種小名 テンプレート:Sname はラテン語で「野菜畑の」の意味。果実は円筒形でナガミツナソ(長実綱麻)の名はここからくる。日照時間が12時間以下になると開花結実する。

毒性

この果実は毒性があり、食用に適さない。種子には強心作用のあるステロイド類のストロファンチジン という強心配糖体を含み、摂取すると鬱血性心不全を起こし、死亡することもある[3]。平成8年10月ウシでの死亡例がある[4][5]。通常食用にする葉などには含まれない[6]

薬理作用

ACE阻害活性のある物質を含有しているため、高血圧の抑制に効果があるとする研究がある[7]

利用

繊維原料(ジュート)として

テンプレート:See also 近縁のコウマ(黄麻)とともに「ジュート」(テンプレート:Lang-en)と通称され、繊維原料として利用される。 バングラデシュに於けるジュート生産の4分の1はシマツナソの作付けである。 春に播種し、2-3mに生長したところを刈り、茎を水で醗酵させて繊維を採取する。

食材(モロヘイヤ)として

若葉を食用とし、刻んだりゆでたりするとツルムラサキ同様、ムチンによる特有の粘りを呈する。 カルシウムカロテンビタミンBビタミンCカルシウム食物繊維などに富む緑黄色野菜の代表格で、抗酸化作用のあるクエルセチンも多く含む。全体的に栄養価が極めて高く「野菜の王様」の異名を持つ。

インドや地中海沿岸では古くから食べられていたことが知られている。現在もエジプトなどで栽培が盛んである。 中東北アフリカでは、刻んで肉(羊肉鶏肉牛肉など)と煮込むことが多い。

日本に入ってきたのは1980年代で、飯森嘉助らが「全国モロヘイヤ普及協会」を設立し、普及に努めたところが大きい。現在は日本各地で栽培されるが、宮城県大郷町[8]などが産地として有名。お浸しスープ類、天ぷらなどにするほか、乾燥粉末をパンクッキーの生地に練り込んだりして用いることもある。

栽培

pH6.0 - 6.5の水はけの良い土地を好み、収穫期は7月から10月、家庭菜園でも容易に栽培が可能である。農家が圃場で大量に栽培する場合、うどんこ病[9]を発生することがある。

参考画像

脚注

テンプレート:Reflist

出典

関連項目

テンプレート:Sister テンプレート:Sister テンプレート:-

外部リンク

en:Jute#Tossa_jute_.28Corchorus_olitorius.29
  1. 五訂増補日本食品標準成分表
  2. エジプトでは民間語源的に mulūkīya 「諸王のもの」という言葉( < mulūk 「諸王」 < malik 「王」)に結びつけられることが多いという。 モロヘイヤ事始
  3. モロヘイヤの毒性について 農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 安全性研究チーム
  4. 牛のモロヘイヤ (Corchorus olitorius L.) 種子中毒 日本獣医師会雑誌 Vol.51 (1998) No.8 P407-410, テンプレート:JOI
  5. 身近な食品中の植物性自然毒(モロヘイヤ) 東京都福祉保健局
  6. HPLCによるモロヘイヤ及びその加工品中の強心作用成分の分析 食品衛生学雑誌 Vol.38 (1997) No.6 P412-417_1
  7. 食品中の高血圧抑制物質について 日本食生活学会誌 Vol.10 (1999-2000) No.3 P20-25
  8. モロヘイヤの栽培 大郷町
  9. モロヘイヤに発生したうどんこ病菌 日本植物病理学会報 Vol.65 (1999) No.2 P204-206