名鉄竹鼻線

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*: 1944年休止、1969年廃止 |} 竹鼻線(たけはなせん)は、岐阜県羽島郡笠松町笠松駅から岐阜県羽島市江吉良駅までを結ぶ名古屋鉄道(名鉄)の鉄道路線

運賃計算区分はC(運賃計算に用いる距離は営業キロの1.25倍)。全駅でmanacaなどの交通系ICカード全国相互利用サービス対応カードの利用ができる。

なお、『鉄道要覧』による起点は笠松駅だが、列車運行および旅客案内、列車番号の設定においては、江吉良駅から笠松駅へ向かう列車が下り、逆方向が上りとなっている。

路線データ

  • 路線距離(営業キロ):
    • 笠松駅 - 江吉良駅間 10.3km
    • 江吉良駅 - 大須駅間 6.7km (2001年廃止)
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:9駅(営業区間、起終点駅を含む)
  • 複線区間:なし(全線単線)
  • 電化区間:全線電化(直流1500V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式
  • 交換可能駅:西笠松駅、南宿駅、羽島市役所前駅
  • 最高速度:90km/h

運行形態

羽島線と一体的に運行されている。平日の夕ラッシュ時間帯では、名鉄岐阜駅 - 新羽島駅間で30分間隔、笠松駅 - 新羽島駅間で30分間隔で交互(合わせて15分間隔)に走り、前者は、名鉄岐阜駅 - 笠松駅間の名古屋本線急行(途中無停車)として運行され、竹鼻線・羽島線内は普通列車となる。それ以外の時間は、笠松駅 - 新羽島駅間で15分間隔で運行されており、名鉄岐阜駅への直通運転は行われない。2001年のダイヤ改正までは、新岐阜駅(現在の名鉄岐阜駅) - 新羽島駅間に竹鼻線内も急行運転を行う列車が設定(停車駅は笠松駅・竹鼻駅・羽島市役所前駅)されていたが、現在は全列車が線内の各駅に停車する。列車は4両または2両である。1800系や3100系が特急増結の間合い運用として2両単独で入線することも比較的多い。ほぼすべての列車が新羽島駅まで直通するが、ごくわずかに笠松・岐阜方面からの羽島市役所前駅発着の列車が設定されている。

単線であるため、途中、西笠松駅と南宿駅、羽島市役所前駅で列車の行き違いを行っている。すべての交換可能駅を使っているため、これ以上運転間隔を短くすることはできない。なお、線内の一部に建築限界を支障する区間があるため、7000系(パノラマカー)の入線が規制されていた。また、座席指定制(現在の特別車両)の列車は、開業以来、今日まで設定されたことはないが、羽島市の記念行事で1度だけ8800系(パノラマDX)が入線したことがある(団体列車扱い。臨時列車を運行するだけの線路容量がないため定期列車の5300系に増結して運転)。

竹鼻線・羽島線の駅は笠松駅と羽島市役所前駅を除き、無人駅である(かつては、西笠松駅・柳津駅・竹鼻駅・新羽島駅も有人駅だった)。

2001年10月1日に廃止された江吉良駅 - 大須駅間は常時30分に1本だった。廃止時点で江吉良駅以南には交換設備が一切無く、ホームも2両分しかなかった。

2011年のダイヤ改正で、朝・昼の列車は名鉄岐阜駅への直通が取りやめられ、この時間帯はすべて笠松駅で折り返しとなった(土休日はほぼ終日。笠松駅が快速特急・特急の基本停車駅となったため)。

歴史

現在の竹鼻線沿線は、岐阜市への道のほかは船運しかなく、美濃電気軌道が笠松線(岐阜-笠松)の敷設を決定した際、竹ヶ鼻町とその近隣の住民とが竹ヶ鼻への延長を美濃電に要望したが聞き入れられなかったという。笠松線開通により現在の竹鼻線沿線でも敷設の気運が高まり、竹ヶ鼻町の小宮山儀太郎他の有志で竹鼻鉄道が設立された。開業当初は営業成績が低調だったものの次第に好転した。駅は乗客以外にも地元客のサロンのように使われたという。なお竹鼻鉄道は買収も含めバス事業[1]にも進出したが後に傘下の墨俣自動車に譲渡し、合併を経て岐阜乗合自動車(岐阜バス)となった[2]

  • 1919年大正8年)
    • 6月24日:竹鼻軽便鉄道に対し鉄道免許状下付(羽島郡笠松町-同郡駒塚村間)[3]
    • 11月14日:竹鼻鉄道株式会社設立[4][5]
  • 1921年(大正10年)
    • 6月10日:竹鼻鉄道が美濃電気軌道笠松駅 (3代)移転予定地点に新笠松駅(仮駅)として先行開業させる申請を届出(仮駅使用期限を8月10日までとして、6月16日認可)[6][7]
    • 6月25日:竹鼻鉄道が新笠松駅(仮駅、初代) - 竹鼻駅(初代)間を開業[8][9]
    • 8月8日:竹鼻鉄道が仮駅使用期限を9月20日まで延長申請(8月29日認可)[10][11]
    • 9月21日:美濃電気軌道笠松駅 (3代)が開業し、新笠松仮駅と統合。笠松駅 (3代)は美濃電気軌道・竹鼻鉄道の共同使用駅となる[12]。美濃電気軌道笠松線八剣駅 - 笠松駅間に笠松口駅 (2代)開業[13]
  • 1922年(大正11年)11月25日:竹鼻鉄道が新笠松仮駅廃止届を提出(11月29日受理)[14]
  • 1924年(大正13年)3月25日:鉄道免許状下付(羽島郡駒塚村-同郡八神村間)[15]
  • 1929年昭和4年)
    • 2月19日:竹鼻駅(初代)を栄町駅に改称。
    • 4月1日:竹鼻鉄道 栄町駅 - 大須駅間が開業[16]
  • 1930年(昭和5年)8月20日:名古屋鉄道が美濃電気軌道を合併。
  • 1935年(昭和10年)4月29日:名古屋鉄道が八剣駅 - 笠松口駅 (2代)間に新笠松駅(2代)開業。
  • 1936年(昭和11年)5月:新笠松駅 (2代)を笠松駅 (4代)に、笠松駅 (3代)を西笠松駅に改称。
  • 1942年(昭和17年)6月1日:名古屋鉄道が笠松駅(4代) - 西笠松駅間の笠松口駅 (2代)廃止。
  • 1943年(昭和18年)3月1日:名古屋鉄道が竹鼻鉄道を吸収合併。笠松駅 - 大須駅間が竹鼻線となる。
  • 1944年(昭和19年):東須賀駅東柳津駅門間駅曲利駅本覚寺前駅・江吉良駅・長間駅・沖駅美濃石田駅正専寺前駅桑原駅休止。
  • 1947年(昭和22年)頃:長間駅の営業を再開。
  • 1951年(昭和26年)1月1日:栄町駅を竹鼻駅(3代)に、竹鼻駅(2代)を西竹鼻駅に改称。
  • 1953年(昭和28年)2月1日:西柳津駅を柳津駅に改称。
  • 1959年(昭和34年)4月1日:西竹鼻駅を羽島駅に改称。
  • 1962年(昭和37年)6月10日:架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。
  • 1969年(昭和44年)4月5日:休止中の東須賀駅・東柳津駅・門間駅・曲利駅・本覚寺前駅・沖駅・美濃石田駅・正専寺前駅・桑原駅廃止。
  • 1982年(昭和57年)12月11日:羽島新線(現在の羽島線)開通に伴い、羽島駅を羽島市役所前駅に改称し、新線の分岐駅となる江吉良駅の営業を再開。同時に実施のダイヤ改正で急行運転を開始(急行停車駅:笠松駅・竹鼻駅・羽島市役所前駅)。
  • 2001年(平成13年)10月1日:江吉良駅 - 大須駅間が廃止、羽島市代替バスに転換(ダイヤは毎時2本を維持)。同時に実施のダイヤ改正で急行運転が消滅。
  • 2005年(平成17年)8月1日:羽島市役所前駅 - 江吉良駅が高架化。
  • 2007年(平成19年)12月14日:駅の移転が決まっている柳津駅をのぞいた全駅にトランパスを導入。
  • 2008年(平成20年)6月29日:柳津駅を西笠松駅方に移設、同時に同駅にトランパスを導入。また全駅に乗車券確認システムを導入。

駅一覧

全駅岐阜県に所在。

営業中の区間

普通列車のみ運行。全列車、各駅に停車。

凡例
線路 … |:単線区間 ◇:単線区間の交換可能駅
駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線 線路 所在地
笠松駅 - 0.0 名古屋鉄道:名古屋本線 羽島郡笠松町
西笠松駅 0.9 0.9  
柳津駅 2.0 2.9   岐阜市
南宿駅 2.3 5.2   羽島市
須賀駅 0.9 6.1  
不破一色駅 0.9 7.0  
竹鼻駅 1.6 8.6  
羽島市役所前駅 1.0 9.6  
江吉良駅 0.7 10.3 名古屋鉄道:羽島線

柳津駅から南宿駅方面・羽島線各駅の運賃計算の際は、柳津駅 - 南宿駅間の営業キロに2.1を用いる。

その他、柳津駅 - 南宿駅間でも羽島郡笠松町を通過している。

廃止区間

江吉良駅 - 牧野駅 - 長間駅 - 中区駅 - 市之枝駅 - 八神駅 - 大須駅 ※廃止時点のもの

ファイル:Ichinoeda stn ruin.jpg
2001年に廃止された市之枝駅の跡

輸送・収支実績

竹鼻鉄道
年度 輸送人員(人) 貨物量(トン) 営業収入(円) 営業費(円) 営業益金(円) その他益金(円) その他損金(円) 支払利子(円) 政府補助金(円)
1921 411,954 1,961 46,599 23,506 23,093
1922 580,774 5,676 66,683 33,522 33,161
1923 621,414 6,420 71,286 35,069 36,217 3,337 15,886
1924 562,303 5,751 64,941 36,530 28,411 2,597 20,842
1925 574,838 6,784 67,648 38,486 29,162 2,284 20,006
1926 597,467 7,860 69,071 37,247 31,824 1,632 18,597
1927 602,046 6,091 71,628 39,549 32,079 338 20,068
1928 616,902 8,195 74,379 35,545 38,834 15,061
1929 878,029 5,945 105,767 77,493 28,274 8,546 33,265
1930 739,819 2,836 89,935 75,064 14,871 雑損1,014 5,514 66,195
1931 658,001 1,622 80,918 58,149 22,769 自動車業279 4,933 17,869
1932 576,583 1,732 73,870 47,290 26,580 雑損742自動車業119 4,156 30,870
1933 588,431 1,983 77,887 50,649 27,238 自動車5,813雑損償却金1,483 701 22,957
1934 526,130 1,114 78,909 53,714 25,195 雑損68自動車業2,836 5 22,549
1935 580,516 430 82,733 54,048 28,685 自動車業3,165雑損償却金10,071 1 22,599
1936 624,933 116 94,383 61,937 32,446 自動車業5,815 雑損20,517 21,341
1937 636,530 58 101,149 68,189 32,960 雑損償却金14,000 18,476
1939 942,466 636
1941 1,550,735 2,448
  • 鉄道省鉄道統計資料、鉄道統計資料、鉄道統計各年度版

竹鼻鉄道の車両

  • デ1形(1-4)1921年名古屋電車製の木製単車(定員42人)。合併してからも番号はかわらず、2・3は熊本電鉄に1・4は野上電気鉄道へ売却された。(形式図[17]
  • デ5形(5-8)1928年名古屋電車製の木製単車(定員40人)。合併してのち5・7は松本電鉄へ売却。6・8はモ80(80・81)に改番しそのまま竹鼻線で使用されていた。

他に半鋼製ボギー電動車を注文していたが完成した時には名鉄に買収されておりモ770形(初代)となった。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

参考文献

  • 渡辺肇・加藤久爾夫 「名古屋鉄道 」『鉄道ピクトリアル』No.249
  • 白土貞夫 「竹鼻鉄道『竹鼻駅』駅名異聞」『鉄道ピクトリアル』No. 816

関連書籍

  • 徳田耕一『名鉄の廃線跡を歩く』JTB、2001年、ISBN 4-533-03923-5

関連項目

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テンプレート:名古屋鉄道路線
  1. 1934年時の路線『全国乗合自動車総覧』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
  2. 「西美濃わが街」2001年6月号(289号)
  3. 「軽便鉄道免許状下付」『官報』1919年6月26日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. 『地方鉄道及軌道一覧 : 附・専用鉄道. 昭和10年4月1日現在』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
  5. 『日本全国諸会社役員録. 第32回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
  6. 鉄道院監督局・鉄道省監督局『鉄道免許・名古屋鉄道(元美濃電気軌道)2・大正6~10年』 「42. 仮停車場設置の件認可」
  7. 鉄道院監督局・鉄道省監督局『鉄道免許・竹鼻鉄道(名古屋鉄道)2・大正10年~昭和4年』 「8. 仮停車場設置の件」
  8. 「地方鉄道運輸開始」『官報』1921年6月30日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  9. 鉄道院監督局・鉄道省監督局『鉄道免許・竹鼻鉄道(名古屋鉄道)2・大正10年~昭和4年』 「9. 笠松、竹鼻間運輸営業開始の件」
  10. 鉄道院監督局・鉄道省監督局『鉄道免許・名古屋鉄道(元美濃電気軌道)2・大正6~10年』 「46. 仮設停車場使用期限延期の件」
  11. 鉄道院監督局・鉄道省監督局『鉄道免許・竹鼻鉄道(名古屋鉄道)2・大正10年~昭和4年』 「13. 仮設停車場使用期限延期の件」
  12. 鉄道院監督局・鉄道省監督局『鉄道免許・竹鼻鉄道(名古屋鉄道)2・大正10年~昭和4年』 「14. 共同使用停車場竣功の件」
  13. 「地方鉄道停車場移転並停留場設置」『官報』1921年10月1日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  14. 鉄道院監督局・鉄道省監督局『鉄道免許・竹鼻鉄道(名古屋鉄道)2・大正10年~昭和4年』 「21. 仮設新笠松停車場廃止の件」
  15. 「鉄道免許状下付」『官報』1924年3月27日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  16. 「地方鉄道運輸開始」『官報』1929年4月10日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  17. 『最新電動客車明細表及型式図集』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)