人生 (バンド)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2014年8月17日 (日) 01:38時点における153.143.183.67 (トーク)による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox Musician 人生(じんせい、ZIN-SÄY!)は、日本の80年代後半にインディーズで活躍したニュー・ウェイヴバンド

電気グルーヴの前身にあたるバンドである。

歴史

1985年静岡在住時代に石野卓球を中心に結成。現在の電気グルーヴの前身であり、ピエール瀧(当時の芸名は畳三郎)も所属していた。当時有頂天のケラ(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)が主催するナゴムレコードに在籍。

人生 (ZIN-SAY!) のメンバーは顔にメイクをしており、卓球は白塗りに目が赤と青の独特なメイクで、時に怪しいピエロ風、時にカッターシャツネクタイ、時に大ファンである鬼太郎ファッションに身を包んでいた。畳(ピエール瀧)は、時にドラえもん、時にゴルゴ13、時には殿様等のコスプレをしていた。

1986年、静岡モッキンバードで有頂天の3度目の前座をした時に、ケラから「レコード出さない?…ナゴムから出さないでどこで出す!?」と言われた。卓球の勉強部屋で自宅録音されたデモ・テープが、そのままナゴムから1stソノシート「9 TUNES FOR MIRAI」として発売されることをきっかけに、ナゴムに就職する気持ちで上京する。上京直後に卓球の音源をミックスしたのはもすけさん山口優(現在はマニュアル・オブ・エラーズ・アーティスツ代表/作曲家)だった。インディーズ・ブームに上手く乗っかり、レコードは作品を出す度にインディーズ・ベスト10にランク・インされる程の人気者になると同時に、ナゴム人気にも貢献する。

しかし、その後のバンド・ブームには便乗しきれず(その事を卓球は「ウチらは漫才ブームの時のゆーとぴあみたいなもんだよな。」とコメント)、おばば(EX分度器)脱退を記念した“おばば崩御、さよならおばば(EX分度器)ツアー”において、1989年4月26日、梅田にあったバーボンハウスでのライヴ(卓球の好きな大阪に拘った)を最後に解散。

その日の解散ライヴは凄まじく、それまでは座ったままの大阪の客が最初から全員総立ちで、代表曲にて最終曲になった“オールナイトロング”では激しいポゴダンス状態になり解散を惜しんだ。最後に卓球は「今は“電気”というバンドもやってますので、そちらも宜しく!」といった言葉を残して終演した。ちなみに電気グルーヴの初ライヴも大阪の十三ファンダンゴで密かに行ったが、あまり知られていない。

電気グルーヴとして活動後も当初は一部のレパートリーがセルフカヴァーというかたちで披露されたり、サンプリングされている。

2008年、DJ OZMAのラストアルバムにおいて代表曲「オールナイトロング」をカヴァーしたいというオファーを受けていたが、元々インディーズ時代の楽曲であるため著作権登録していないことが発覚。加えて童謡「クラリネットをこわしちゃった」から一部の歌詞とメロディを引用しているため、改めて日本語訳詞の著作権者に許諾を打診(メロディは本来フランスの童謡のもので作者不詳であるとされる)するものの「キンタマはNG」との判断により却下された。このように、オリジナルバージョン発表から20余年を経て発禁となったことを翌年掲載の電気グルーヴの連載「メロン牧場」で吐露している。

メンバー

固定メンバー

  • 石野卓球:ボーカルプログラミングキーボード、ピエロ、書記長、アメリカ人、喧嘩握り
  • 畳三郎(ピエール瀧):ドラえもん、ゴルゴ13、殿、会計、コミックパブ「チャップリン」勤務、ボーカル
  • おばば(EX分度器):ギターベース、番長、F1レーサー、奇行&屁、ボーカル
  • 若王子耳夫:ベース、ギター、中学生見習い、デストロン日本支部長、ボーカル・元CUBISMO GRAFICO FIVE
  • グリソン・キム:キーボード、プログラミング、爆弾班長、高句麗、ボーカル
  • 越一人:ドラムス、固い物を噛んだりする人
  • 王選手:消火器、人さらい、特効隊長、虫、ボーカル

一時的なメンバー(人生(ZIN-SÄY!)セピア)

  • ポートピア83才(シーナ):やじろべえ&影絵、椎名基樹、のちに構成作家として活躍
  • K3:山本圭三、のちテレビブロス編集に携わる
  • 野田くちづけ:いかりや&親父の白いくつ、テクノ系ライター・編集者野田努の弟
  • K太:もぬけのカラ、電気ビリビリの歌詞「K太はDJ」の人、現在はジャスコ(現:イオン)に勤務している。
  • 山本ドラミ:マネージャー
  • Tatami×in Paris:ヘビとかフーとかドンチャック
  • 瀧北京:パピョン
  • 伊藤カウスボタン:いじめ
  • 野獣:初代“木”&ぬい目
  • ひょでしからー渡辺:みはり番
  • ボーイスカウト塚本:FMエアチェック
  • こばば:二代目“木”
  • 鼻夫:なぞのメンバー、耳夫の弟では?
  • プードゥー田中
  • 狂人川合:狂
  • 瀧とかいう人:おっかけ
  • UFO:ライバル

作品

シングル

  1. 9TUNES(FOR MIRAI)(NG-030)ナゴムレコード 
    人生のテーマ/カランコロンの唄/下克上/幻のホームラン王/オールナイトロング
    バカッツラファンク/男の中の男/ヘアピンカーブを曲がりきれ!/オールナイトロング(おやすみバージョン)
  2. Techno Gourmet
    • ミニコミ『6×9=54』付録ソノシート。1987年1月発売。
    ベネズエラの赤い星/笠地蔵/幻のホームラン王(Ver2.0)~はるかなる故郷
  3. LOVE(NG-040)ナゴムレコード 
    • ソノシート+7インチEP。1987年5月発売。
    Punks not dead(イントロ)/世界あの店この店/卒業/恐怖カメレオン人間/Kiss×3/Punks not dead(アウトロ)/ラップde人生/行け!行け!人生三人衆/若き人生
  4. FASCINATION(NG-043)ナゴムレコード
    • 7インチEP。1987年7月発売。
    P-ONE/おさびし山/P-TWO(いかすぜ彼女)/エチオピア/Punks not dead(リプライズ)
  5. バーバパパ キャプテンレコード
    • 12インチ。1988年4月発売。
    バーバパパ/耳夫Jazz/ラップdéオババ/生ゴミ王2/メカ林(改造ツラ林)

アルバム

  1. 顔として…(NG-048)ナゴムレコード
    • ソノシート+LP。1988年1月発売。
    ソノシート『さよならライダーZS』のおまけとしてLPが発表された。ソノシートに入っている楽曲はメンバーの放屁の音だけである。
  2. さよならライダーZS
    • ソノシート
  3. 顔として…
    • LP
    エビなげハイジャンプ/ダギダギ/砂漠/おやじの詩/男尊女卑/エジプト/俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ/ルンバでオババ/俺が畳だ!殿様だ!/Punks not dead(復活)/耳夫サンバ/おどり/なわとび小僧が飛んで来た/メリー
  4. SUBSTANCE III
    • 1992年発売。シングル曲を中心として編集された未発表曲入りベスト版CD。
  5. SUBSTANCE V
    • 1992年9月16日発売。アルバム『顔として…』を中心に編集された未発表曲入りベスト版CD。
  6. 人生 ナゴムコレクション
    • 2006年発売。ベスト版CD。上記『サブスタンス』には収録されていない「愛をこめてもっともっと」(ゴーバンズのカバー。ライブ配布ソノシート)をボーナス収録。

VA等の参加作品

  • LP/子どもたちのCity(1987年)
  • カセット・ブック/HI'LDE Vol.4(1987年)
  • VHS/VOS Vol.2(1987年)
  • VHS/Rooftop ACT2 オールザットナゴム(1988年)
  • カセット/人生+ミック宮川ショー(1989年)

ビデオ

  • VIDEO ATTACK(1987年)
  • 人生海賊ビデオ PLAY AT HOME(1989年)

テンプレート:電気グルーヴ

テンプレート:Asbox