フォース鉄道橋

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テンプレート:橋 フォース鉄道橋(フォースてつどうきょう、Forth Bridge)は、イギリススコットランドエディンバラ近郊のフォース湾に架かる鉄道橋である。全長2530mのカンチレバートラス橋で1890年に完成した。19世紀、「テイ橋の悲劇」をはじめとして強風による落橋事故が相次いだため非常に強固な橋として設計された。

テイ橋の悲劇

19世紀末イギリスの産業は飛躍的に発展し鉄道網が全国に張り巡らされていった。

トーマス・バウチはスコットランドテイ湾に架かるテイ橋を設計した人物である。テイ橋は1878年に開通した長さ約3kmのトラス橋で、バウチはこの功績でナイトの称号を与えられ、当代随一の設計者として知られていた。ところがスコットランドは風が強く、テイ橋は完成した翌年の1879年に強風で崩壊、運悪く通過中の列車がテイ湾に落ち、75名の死亡者を出してしまった。設計段階で風の影響を軽視していたのと、材料が粘りに欠ける鋳鉄だったこと、工事や管理がずさんだったことが指摘された。

バウチ卿はフォース橋の設計も担当していたが責任を問われ、フォース橋の建設は基礎工事に取りかかったところで中止。失意のうちに死去している。

フォース橋

設計を引き継いだのはジョン・ファウラーとベンジャミン・ベイカーだった。

テイ橋の教訓からフォース橋は強風の影響を考慮して設計されている。橋は3つの菱形をしたカンチレバー(片持ち梁)と、それに挟まれ支えられるガーダー橋、さらに岸から橋本体への取り付け部からなっている。支間(フォース橋の場合は2つのカンチレバーの中心間)の距離は521mで、カナダに同じくカンチレバー橋であるケベック橋が完成するまで世界一の長さであった。3つあるカンチレバーの高さは104m。長さは415m。ガーダー橋の長さは106mで、満潮時の海面からの高さは46mである。

また、材料として鋼鉄を用いている。使用された鋼鉄は51000t以上。また鋼鉄を繋ぎ止めるために800万個のリベットが使用された。その巨大な姿は「鋼鉄の怪物」と呼ばれ、いつまでたっても終わらないことを例えて「フォース橋にペンキを塗る"Painting the Forth bridge" という言い回しがある。フォース橋はその頑健な構造とメンテナンスのおかげで完成後100年以上たった現在でも現役で使用されている。

なお、エディンバラからフォース湾の北部に向かう鉄道路線はこの鉄道橋を通過する路線と湾を渡らずに湾の周囲を周回する2路線があり、同じ区間を走行する列車でも橋を通らない場合があるので観光の際は注意が必要である[1]

カンチレバートラス橋

ファイル:Cantilever bridge human model.jpg
カンチレバー橋の原理・実演
写真の真ん中で持ち上げられている人物は、イギリス留学中に研修としてフォース橋の工事を見学していた渡邊嘉一。日本に帰国後、東京石川島造船所などの経営に参加。
ファイル:Wfm db forth bridges.jpg
フォース鉄道橋とフォース道路橋

カンチレバートラス橋とはトラス橋の一形式で発明者の名前をとってゲルバートラス橋とも呼ばれる。支間距離が比較的長い橋に用いられる方式である。カンチレバーとは片持ち梁のことである。上述のフォース橋、ケベック橋以外に日本では大阪港港大橋がカンチレバー橋である。

これ以上大きな橋を架けるためには通常吊り橋が利用される。1964年にフォース鉄道橋の隣にフォース道路橋が架けられたがこちらは支間距離1006mの吊り橋となっている。

逸話

参照

  1. ダイヤモンド社刊・イギリス鉄道の旅 (地球の歩き方BY TRAIN)、ISBN-13: 978-4478051313 より。

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