TOUGH

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テンプレート:Sidebar with collapsible listsTOUGH』(タフ)は、猿渡哲也による日本漫画作品。

前作『高校鉄拳伝タフ』の続編で、『週刊ヤングジャンプ』(集英社)において、2003年夏より2012年34号(7月19日発売)まで連載。単行本は39巻まで刊行された。単行本の帯には毎回、実在の格闘家が漫画に関連するコメントを残している。

概要

高校鉄拳伝タフ』の続編で、キー坊こと主人公・「宮沢熹一」が、2年前の鬼龍との死闘の末に身体に障害を起こしている父親を救うため、暴力団が主催する闇試合(ダークファイト)で闘っている所から始まる。

あらすじ

19歳になった主人公・宮沢熹一が、鬼龍との死闘により重体の身となった父・静虎の復活、自身の精進のため新道組のヤクザ新道力丸と手を組むところから始まる。熹一や覇生流の鈴木ミノル、そして鬼龍による施術により静虎は意識を回復。熹一は闘いの場を闇試合からハイパーバトルへと移し世界の頂点を目指す。その後、熹一の出生の秘密に迫り、それに絡んで幽玄真影流との争いも描かれていく。

登場人物

主人公とその血縁者

宮沢熹一(みやざわ きいち)
この作品の主人公。19歳。通称「キー坊」。
父、宮沢静虎から灘神影流を受け継いでおり、現在第15代当主。当主であり、病床に伏す父を守らなければならないという責任と、目前で最も尊敬する父を倒し、なおかつ灘神影流の壊滅を目論む鬼龍の打倒の意志を強くしていることから、前作と比べてストイックで物静かな印象を与える。容姿そのものも前作と比べて変化し、髪型が短髪になり、体格が成長している。現在のデータでは、身長175cm、体重75kg。元々は体重1000g程度の未熟児で生まれたことが本作で語られた。
本作序盤では、日々鍛錬を続けながら、静虎を完治させる資金のために戦っていたが、静虎復活後は、自分自身がさらに強くなることを求めて様々な格闘家達と闘い、ハイパーバトル予選を通過、本選に出場している。静虎からは「愛」を、鬼龍からは「試練」を与えられ強くなっていく。
実は静虎と直接は血が繋がっていない義理の親子(静虎の妻が出会う以前に身籠った子)だが、後述の宮沢尊鷹・鬼龍・静虎三兄弟がそれぞれ持つ、どれも非常に稀有な三種の剛脚の特徴である、「軽やかさ」「しなやかさ」「力強さ」を全て兼ね備える玄武の剛脚、「玄腿モンスター・フット)」を持っている。
ハイパーバトル本戦準決勝にて、復活を果たしチームドーゲンの一員として出場した静虎との戦いに打ち勝ち、父を越えたことを証明してみせた一方、実子でないことが判明しても、特にこだわらず今まで通りの良き親子である。さらに、「悪魔の血を引く」マーシオ“ジェット”内藤をも降し、静虎からは「熹一こそ悪魔のような力の持ち主かもしれない」と評される。
幽玄真影流の猛者たちとの戦いやハイパーバトルで中止になった尊鷹との戦いを経て、ついに実の父である日下部覚吾との邂逅を果たすが―。
宮沢静虎(みやざわ せいこ)
熹一の父親で灘神影流第14代当主。他の武術家たちからは「静かなる虎」と恐れられ、熹一からは「史上最強のモラリスト」と言われる人格者。非常に稀有な剛脚の一種、大地を震わせながら野を駆ける虎の如き力強さを誇る「タイガー・フット)」を持つ。詳細はリンク先。
宮沢鬼龍(みやざわ きりゅう)
宮沢静虎の双子の兄。尊鷹は鬼龍が熹一の実の父であると考えていたが、本人はそれを否定し、マーシオ“ジェット”内藤が実子であることを語った。「怪物を超えた怪物」、「悪魔」と称されており、人間の領域を超える神の如く強靭な肉体と圧倒的戦闘能力、悪魔の様に切れるIQ200の頭脳を併せ持つ。終盤、ファントム・ジョーの幽玄神影流の朦朧拳を喰らい重傷を負うも、なお立ち上がって再起した。非常に稀有な剛脚の一種、縦横無尽に天を往く龍の如きしなやかさを誇る「ドラゴン・フット)」を持つ。詳細はリンク先。
バトルキング
ハイパーバトルにおいて伝説となった覆面の男。
その正体は以前鬼龍と闘い死んだはずの、灘神影流第14代当主となるはずだった鬼龍と静虎の兄、宮沢尊鷹みやざわ そんおう)で、非常に稀有な剛脚の一種、風を切る様に空を飛ぶ隼の如き疾さと軽やかさを誇る「ファルコン・フット)」を持つ。
当初は、熹一のじいちゃんおよび鬼龍が確認したDVDの内容によってバトルキングの正体が尊鷹である可能性が濃厚になり、ハイパーバトルの会場にて熹一と静虎、鬼龍が一緒になってバトルキングに接近するも(その時、鬼龍がバトルキングの覆面を暴こうと仕掛けた激しい連打を、バトルキングはこともなげに捌いていた)、マスクを脱いだその顔は尊鷹とはまったく別人で熹一たちを退散させたが、それは、自らの拳のみで顔に整形を加えたもので、再度拳によって顔を元に戻して誤魔化した。しかし静虎と教会内で死闘を演じた際、尊鷹のみが唯一使い得る秘技「塊蒐拳」の活法を静虎に放ったことで、様子見していた鬼龍はその正体を確信させた上、同じくDVDの内容でバトルキングの正体を尊鷹と確信していた父(熹一の祖父)との再会によって、その正体は確固たるものになった。その際、尊鷹は、灘神影流の運命から自由になりたかったこと、そして自由になった自分は、たとえ血縁のあるものとでも闘えると発言した。
米国内においてバトルキングは、ネバダ州の砂漠でナバホ族と共に生活しており、ネバダの砂漠で特訓中の熹一と鬼龍の前に、ナバホ族「チャベス」の姿で現れる。熹一に対してその進む道の危うさを警告したあと、ナバホ族の儀式を終え、「チャベス」から「尊ぶべきタカ、ソンオウ」に再び生まれ変わり、ハイパーバトルの決勝本戦に挑んだ。
マーシオ・ジェット・内藤との決勝戦の後、FBIと鬼龍による共同作戦で主催者たちが逮捕されハイパーバトルも中止になったが、幽玄真影流登場後でなんとか日本に帰国し、鬼龍を負傷させたファントム・ジョーを幽玄真影流道場跡にて呆気なく撃退後、静虎・鬼龍・じいちゃんが見守る中で、熹一と灘神影流の当主の命運を賭けた戦いを行い、精神をも超越した死闘の末、喜一に敗北した。
その後は、幽玄真影流の菱田観山に2度の死闘を演じ傷み分けして病院送りされる。
宮沢喜恵(みやざわ きえ)
静虎の妻で熹一の実の母親。前の夫に裏切られ、熹一を1人で育てていこうとするが静虎のプロポーズを受けて再婚する。しかし熹一が産まれる前に飲酒運転の事故に遭い、帰らぬ人になる(そのために熹一は未熟児として産まれた)。
宮沢金時(みやざわ きんとき)
熹一の祖父で尊鷹、鬼龍、静虎、由美子の父親。灘神影流活殺術13代目当主。老いた今もハイパーバトルの途中、実子達と喜一に会うべく単身渡米するなど、高い行動力は健在。終盤の喜一と覚吾の決戦の際、幽玄神影流との因縁を語る。

スポンサー

新藤力丸(しんどう りきまる)
関東道城会系新藤組の組長。熹一を闇試合の世界に紹介した人物。自分の父親の仇を探しだすために熹一を利用したが、熹一には全幅の信頼を置く様な好人物。熹一とは強い信頼関係で結ばれており、決して裏切ることはない。熹一をハイパーバトルに出られる様に道元に紹介している。アメリカニューヨークの予選では、熹一の試合を賭けにドン・ガンビーノに殺されかけた。
柳場道元(やなぎば どうげん)
大手カードローン会社の会長でハイパーバトルの主催者の1人でもある。金に対する執着心は半端ではなく、自分から金を奪う者に対しては容赦なく叩き潰しにかかる。金で買えない者はいないが、鬼龍は別だとして彼を恐れ、また非常に憎んでいる。それ故に鬼龍を倒すため、格闘家に資金提供をし、チームD(ドーゲン)を作っている。
ハイパーバトルではドン・ガンビーノと賭けをしていたが、ジョセフィーノ登場後は立川博士以上にすっかり影を潜めてしまった。
立川博士(たちかわ)
チームDに所属するマッドサイエンティスト。強力な筋肉増強剤「タチカワ・スペシャル」やそれよりも強力な「ネオ・タチカワ・スペシャル」を製造しては選手に投与させていて、チームDの選手を道具扱いにしている。
ハイパーバトルでは、キクタの性格を利用して上記の薬を投与させて勝ち上がらせ、さらに「ネオ・タチカワ・スペシャル」を売り込もうと、ジョセフィーノに軍事関係での売買をもちかける。しかし、それを強制的に投与させられたキクタが副作用により筋肉が爆発しそうになって敗北したことでジョセフィーノに殺されかける事態に陥ってしまうが、静虎に窮地から2度も助けられることになった。
ドン・ガンビーノ
アメリカのマフィアの首領。ハイパーバトルの主催者の1人で裏で操っている。勝つ為なら手段を選ばない卑劣な人物。闇猿に電流装置をつけ無理矢理戦わせていたが、それが鬼龍の癇にさわってしまい彼により鼻をもぎ取られ車椅子生活になっただけでなく、弟のジョセフィーノにも見世物にされる屈辱を受ける。FBIによって、弟のジョセフィーノや観客と共に逮捕された。
ジョセフィーノ
ガンビーノの実の弟にして、アメリカの影の副大統領。ハイパーバトル準決勝・決勝の会場となったホワイトハウス似のブラックハウスの所有者。兄以上の残酷な性格をしていることから、別名「アイスハート」とも呼ばれている。
ガンビーノが鬼龍により体を不自由にされたのを機に、右腕であるセルジオを殺害しマフィアの首領の座を奪う。薬物を強制的に投与されてパワーアップしたキクタが敗れた責任を取らせるため立川博士を殺害しようとしたところを静虎に妨害され、その仕返しとして逃亡した立川博士を拉致して餌にしてバルガン・ボビーに迎え撃たせる。しかし、静虎の抹殺に失敗しただけでなく、その静虎によって麻薬製造・密輸の映像がFBIに暴露されてしまい、さらにFBIと手を組んだ鬼龍によって、首の骨を折られるなど兄同様に鬼龍の被害に会う。FBIによって兄のガンビーノや観客と共に逮捕された。

裏格闘技編

稲垣(いながき)
闇試合で苫篠と戦いあっさりやられる。熹一からは寝技は一流だと評価されるが、気弱で何かあると逃げ出すと言う欠点を持つ。ひき逃げ事件を起こして交通刑務所で服役した過去を持つ。
苫篠源内(とましの げんない)
通称「人刺し指のゲン」。闇試合の会場で熹一と知り合う。鬼龍の下僕で、彼からは蛆虫扱いされている。首里手空手の使い手で、爪で相手の体を切り裂く。ハイパーバトルの予選会にも参加し、熹一にはまったく歯が立たずいいとこ無しのまま敗退かと思われたが、熹一と行動を共にする事に。そのまま熹一と友情が芽生える。ミノルが満身創痍の熹一に闘いを挑んだ際、ミノルを止めようとするが鬼龍に捕らえられ、顎を砕かれる。
セックスマシンガンズ(せっくすましんがんず)
48時間不眠不休で耐久セックスを行った性欲と暴力的な戦法で知られており、筋骨隆々で獰猛なケンゾーとあんこ型で穏やかな様子のケンゴでコンビを組んでいる。本編ではケンゾーが喜一との対戦を行い、ケンゴはセコンドに付いていた。試合1週間前までケンゾーは拘束状態で女断ちを行わされながらも凶暴性を養っていた。ケンゾーはボクシングとレスリングを格闘技のベースとしているが笘篠曰く「ほとんど喧嘩」であるそうで、中でも噛み付きが得意である。しかし実際の試合では懸命のラッシュも熹一にすべて見切られ、そのまま打撃で顎を外されてKO負け。すぐに意識を取り戻して負けを認めずいきり立つも熹一が顎関節を元に戻すために再度叩くとまた意識を奪われ、倒れた後には尿やその他のものを垂れ流していた。
九条シオン(くじょう シオン)
カトリック系の神父。彼いわく悪魔を滅ぼすために闘いを続けている。ベースはレスリングやボクシングだが、右手小指の中手骨が異常発達しており、それによって相手の体のみならずリングまでも切り裂くことが可能。幼少の頃に両親を殺害しているが、本人はそれを別人がやった物として記憶のすり替えを行っていた。熹一と闘い、「罪人固め」によって敗れる。

ハイパーバトルトーナメント予選会編

宮下和香(みやした わか)
空手道石心空手の現館長。女性の身でありながらハイパーバトル予選に出場。父の仇である新堂を倒すために出場されたが、熹一に女では男に勝てないと言われ、その後彼らの闘いを見て自分の限界を悟る。ハイパーバトル終了後、宮沢家へ食事に誘われるなど交流を持つようになった。
新堂万次(しんどう まんじ)
新堂流体術の使い手。かつての武者修行であちらこちらの武道家を倒して回り、流派の流儀上再起不能になるまで痛めつける。ハイパーバトル予選に参戦、熹一と闘う。当身、寝技全てに秀でており、熹一も相当の苦戦を強いられる。最後は変形足ひしぎによって膝を破壊され、絞め落とされて敗北。
帯刀右近(たてわき うこん)
帯刀流棒術宗家。別名「盲目の奇術師」。以前鬼龍と闘い、その結果視力を失っている。だが、その後の鍛錬により目が見えなくとも相手を判別出来るようになる。ハイパーバトル予選に出場、熹一と対戦している。当初彼から鬼龍の気配を感じ取るが、最後には静虎の姿を感じ取るようになり、自ら負けを認める。その実力は鬼龍が気に入り、「下僕にしてやる」と勧誘を受けるほど。
王獅冥(おう しめい)
元々は台湾のエリート医師で、人々を救う事が自分の使命だと語る善人であった。だが妻を強盗に殺害され、その復讐のために鬼龍の手を借り、自らの禁断の経穴(頭蓋を貫通し脳の一部を突くものであるらしい、わずかでも外れれば命を落とすか廃人、成功しても、身体能力の代償に知性を永久に奪われる危険な物)を押す事で本当に獣になる。そのため、目の前にいる者は全て復讐の対象に見える。獣じみた能力を持ち、四つん這いのまま飛び掛るなど動きは人間のものではない。ハイパーバトル予選に参加、熹一と闘い敗北。
九条薔薇丸(くじょう ばらまる)
円月流剣術師範。ハイパーバトルにはジョーカー(参加者を倒すだけの役目を持ったファイター)として参加、帰りの電車内で熹一と闘う。決して筋骨隆々、というわけではないがその剣術は一振りの枝で人体を貫通させることができるほどの威力をもつ。父から剣の英才教育を施されており、突き放されて育ち、性格が曲がっている。刀に徹底した執着心を持ち、セラミックでできた刀(彼いわく超日本刀)で彼に闘いを挑み、奥義「土竜突き」を放つものの熹一にかわされ敗北。その後入院していた父と和解する。
秋川清風(あきかわ せいふう)
自称「裸足のアキちゃん」。元々は柔道81kg級の名選手だったが、急に柔道界を引退、世界を放浪して回っている。病院で静虎に闘いを挑み、敗北。以前バトルキングと対戦しており、額に掌底一撃をもらって敗れている。
モデルは秋山成勲
有働征二(うどう せいじ)
石を鋭利なナイフに加工する技術を持つ、自称「武器商人」。米軍特殊部隊に所属していた過去があり、ナイフ術にも長けている。熹一に追い詰められ、命乞いをし見逃してもらうが、不意打ちを仕掛ける。しかし返り討ちにされ敗北。
外見のモデルはウド鈴木

ハイパーバトルトーナメント編

鈴木ミノル(すずき ミノル)
別名「風のミノル」。覇生流体術の師範代。得意技は手のひらを突き出して強風を生み出す「風当身」。石心空手道場の道場破りをしている熹一と出会ってからその後、別の場所で勝負を挑む。しかし、双方途中で止め勝負はお預けとなる。静虎、鬼龍との対戦を強く望んでおり、特に静虎を尊敬し、彼の治療をしたこともある。その後、ハイパーバトル予選会場で鬼龍と闘い、目をつぶって打撃を捌かれるなど圧倒的な力の差を見せ付けられ敗北、その後鬼龍に弟子入りする。その後、鬼龍の送り込んだ刺客と次々と対戦し満身創痍の熹一と再戦した。
その後ハイパーバトル本戦に出場、1回戦で霍嵩高と対戦し、風当身で葬る。2回戦で静虎と対戦し、虎脚(タイガー・シュート)を喰らい、敗北。
モデルは鈴木みのる
マーシオ"ジェット"内藤(ないとう)
別名「聾唖のジェット」。アブダビコンバット88kg以下級・無差別級優勝。異名通り生まれつき耳が聞こえず、そのため一切の言語を発せない(ただし言語的な思考は可能)。そのため彼にとっては格闘技はコミュニケーションの手段に過ぎず、躊躇なく対戦相手を破壊できる。元々ブラジルではストリートチルドレンであり、その日暮らしであったがある時ストリートチルドレン狩りに襲われ絶体絶命の危機に陥ったところを偶然鬼龍に救われ、彼を悪魔と思い彼の存在に心から惹かれている。身長180cm、体重82kg(熹一戦では178cm、78kgに変更されている)。
ハイパーバトル本戦の1回戦ではカーマンを秒殺しており、続く2回戦もヤムから勝利を奪う。
ハイパーバトル準決勝にてキクタと対戦。立川博士の新たなドーピングを無理やり服用されたキクタのパワーに圧倒されるも「エマ」という女性を心の支えとして闘い、キクタを破る。
パワー、スピード、テクニック全てがパーフェクトのファイターであり、鬼龍にもその実力を認められており、熹一との戦いの最中でジェットは、鬼龍の口から自分の子である事を告げられる。
決勝で喜一と戦い、彼の一撃によって敗北。その直後に突入してきたFBIとジョセフィーノの兵との乱闘時、鬼龍に向けて飛んできた流れ弾を、自分の意思で「鬼龍の盾」となって咽に被弾し、満足しながら絶命する。そして彼の死後、荼毘に付された後の彼の墓標に、鬼龍自らが英語で「わが息子、ジェット」と彫り、ジェットを自分の息子として迎え入れた。
ディーゼルノイ・チョモンペット
スピード・ダンサー」の異名を持つ現役ムエタイ王者。素早い動きからの多彩な蹴り技を持つ。
1回戦でシュルトと対戦、顔面を踏み潰されて敗北。
ヨハキム・シュルト
リアル・ガリバー旅行記」の異名を持つスカンジナビア柔術王者。シュートファイティングの王者でもあり、その一撃は相手を粉砕する威力を持つ。1回戦は勝利するが、2回戦で薬物によりパワーアップした菊多に敗北する。
モデルは容姿と戦闘スタイル、上の名前はヨアキム・ハンセン、身長と下の名前はセーム・シュルトから。
カーロス・ベンジャミン
レスリング・アルティメット・マシーン」の異名を持つカナダ人。グリズリーからもテイクダウンを取れるタックルを武器に持つ。
1回戦で菊多と対戦し、一本負けする。
菊多サナエ(きくた サナエ)
寝技フリークス」の異名を持つチームDのリーダー。仲間たちと格闘技道場を立ち上げた際に借金を行ったことから道元に多大な負債があり、そのため彼には逆らえない。自分を凡人であると自覚し、その上でヒーローを目指している。1回戦は変形フット・チョークで勝利するが、2回戦で闇猿の襲撃を受けたため、立川博士の特性ドーピング(立川スペシャル)に手を出してしまう。ヨハキム・シュルトを完膚なきまでに叩きのめした。準決勝でジェットと対戦した時はドーピングに手を出さなかったが、肋骨を折られドクターストップがかかった時に立川に薬を投与されてしまう。ドーピングの効果で一時は圧倒するも、ジェットの底知れない強さとドーピングの副作用により敗北してしまうが、失神KOにより副作用の被害は免れる。
格闘家としての節度はあるものの、本質的には臆病な性格と凡人という劣等感があり、力を手にすると悪乗りする一面がある。
モデルは菊田早苗
イリューヒン・ラスマトリン
今そこにある骨折」を座右の銘とするサンボ90kg級王者。1回戦で敗北するものの、そこには八百長疑惑が存在する。
ペ・ヨンヘ
通称「愛のペーさん」。シルム白頭級優勝、天下壮士大会優勝者。1回戦に勝利するも、闇猿に襲われ2回戦は欠場となる。
霍嵩高(ホォー・チェンガォー)
少林寺の魔人」の異名を持つ推定250kgの巨漢。気功を操ることで、相手の攻撃を吸収してしまい、ベアハッグの要領で岩にすら痕を残す「玉帯功」を得意とするが、1回戦でミノルの風当身により敗北。
モロゾフ・ゼンツォフ
白い悪魔」の異名を持つレスリング・サンボ王者(高校時代に学生ボクシングのタイトルも所持)。異名とは裏腹に妻と子供1人を大切にする良き父親でもある。病気の妻の治療費を捻出するために大会に出場。1回戦で静虎と対戦し、三角絞めで敗北。
ヤムチャッカ・スミザレ・ヨックタール・ナンタラー
通称「ヤム」。モンゴル相撲最強の横綱と呼ばれており、チンギス・ハンの末裔でもある。どんな体勢からでも投げ技を使える。1回戦はオースチンに勝利するが、2回戦ではジェットに敗北し、心まで折られる。
テッド・オースチン
ベルト・コレクター」の異名で知られる総合格闘家。アメリカでは無償の愛を持つ善人として知られ、大衆から絶大な支持を得ているが、全て自作自演によるもの。実際は目的の為には手段を選ばない卑劣漢である。パワー、スピード、テクニック、全てにおいて優れている。ハイパーバトル本戦の1回戦でヤムと戦い、優勢に進めるも、自らの非道な行いを暴露し、そのことに激怒したヤムに半殺しにされ、1回戦敗退。
モデルはティト・オーティズ
アーネスト・カーマン
ボーン・クラッシャー」の異名で知られるキックボクシング世界チャンピオン。オランダ出身。ニースタンプを得意としており、過去には「裏ビデオ」でしか内容を扱われないほど凄惨な試合を行ったことがある。宮沢熹一をして、「メチャクチャ強い」と言わせるほどの実力者だったが、1回戦でジェットと戦い、腕と肋骨を破壊されて敗北。
モデルと上の名前はアーネスト・ホーストで、下の名前はロブ・カーマンから。
アンドレ・フェルナンデス
ラバーマン」の異名で知られるブラジリアン柔術の体重別と無差別の世界王者(他にムンジアルのタイトルも保持)。ハイパーバトル1回戦の宮沢熹一の対戦相手。ラバーマン(超軟体人間)の異名どおり、関節を自在に着脱することが出来る。熹一相手に善戦するも、最後は顔面に蹴りを食らい、敗北。なお、朝昇が尊敬しているアメリカン柔術のリコ・フェルナンデスとの関係は不明。
闇猿(ダーク・モンキー)
ドン・ガンビーノの刺客で、人間ではあるがインドネシアの遺跡で猿に育てられ、形質として備えたビッグアイという可動域の広い突き出た目で360度見渡す事ができる。人を超えたスピードを持ち、瞬く間に人を5人以上惨殺するほど強い。ガンビーノの命で菊多を襲い、そのときに熹一に歯を折られ、それ以来熹一に過剰反応するようになった。猿の住む所を奪う人を憎んでおり、それ故に人を襲う。しかしガンビーノのことを恐れており、刺客として働かされている。ペ・ヨンペを襲って、2回戦のリザーバーとして登場。料理も女にも味にうるさい。
朝昇(ちょうしょう)
本名、朝田昇(あさだ のぼる)。「奇人」の異名を持つ。かつての熹一のライバルで前作に引き続き登場。現在はニューヨークで格闘技の他に色々な日本文化(伝統芸能から漫画、コスプレまで)を教える道場を経営している。ハイパーバトルでは熹一のセコンドに付いている。
モデルは朝日昇
ミハイル
熹一の幼年時代の回想編に登場。ロシア軍の特殊部隊に所属していたが、軍内部の不正を告発しようとしたため、上官に殺害されかけたところを返り討ちにし、軍を脱走、日本に密入国する。ロシアのマーシャルアーツ「システマ」の達人で、その実力は当時若く勢いもあったアイアン木場を、容易く地に沈めたほどである。作中内での「システマ」の描写は、使い手の肉体を伸縮自在に変化、移動させて銃弾もよけるなど、灘神影流「弾丸滑り」と同じような技も見せる。
歴戦の兵士らしく全身に傷痕のある巨漢で、片腕は軍を脱走する事になった事件以来義手である。威圧感のある風貌だが、敬虔なキリスト教徒で善良な人物である。また、ロシアへの帰国を願っており、木場はそれを餌にミハイルを静虎にけしかける。ミハイルは、熹一の目前で静虎と死闘を繰り広げるが、静虎の「菩薩拳」により倒される。

モンスター・ウォーズ編

ブル・マツダ
元アマレスラーの総合格闘家。タックルでコンクリートの壁を壊し、生身でジャンボジェット機を引く怪力を持つ。
引街中で熹一を襲うが締め落とされ、返り討ちとなる。鯱山十蔵と戦うようブッカー・ゼロに命じられるが、敗北し前歯を折られるなどの重傷を負う。
熹一と出会う前は膝の持病による練習不足とタニマチからの誘いを断れないことによる不摂生が原因で体重超過に悩まされて暫く低迷していた。
鯱山にリベンジするために熹一と共に修業をし、灘神影流「巨岩返し」を習得するが、モンスター・ウォーズ一回戦で接戦の末、惜負する。
妻子持ちだったが、自身のDVが原因で離婚され、妻が過労で亡くなった事で娘に嫌われていたが、この鯱山の一戦を機に和解した。
ブッカー・ゼロ
モンスター・ウォーズのプロモーター。ブルを熹一や鯱山にけしかけ、その後はブルと鯱山の試合を組む。
鯱山十蔵(しゃちやま じゅうぞう)
ネオ・プロレスラー。高い身体能力と卓越した格闘技術の持ち主だが、根っこはプロレスラーであり、その事にプライドを持っている。
野試合を仕掛けたブル・マツダを返り討ちにし、再戦を求められた時も馬鹿にしており、1ヶ月後の再戦である1回戦目でも、当初はタックルをブレーンバスターで返し、打撃で圧倒する等の実力を見せつけていたが、巨岩返しを喰らった事でマツダの事を見直し、最期は殴り合いの末に勝利する。
自分の父親、グレート・オルカがファントム・ジョーにより再起不能にされた事を鬼龍により知らされ、仇を討つことを決意するが、2回戦に熹一に3秒でKOされる。
外見のモデルは村田修一
御子神銀次(みこがみ ぎんじ)
サムライ・プロレスのオーナーであり、大物フィクサーでもある。かつてファントム・ジョーに四肢を切断され頭皮の一部を剥がされる。それ以来、100mを10秒で走る電動義足と、毎秒100発の弾丸を発射するガトリング砲を仕込んだ義手を装着。剥がされた頭皮は、ファントム・ジョーを倒し、その皮膚を移植するつもりでいるため、それまではわざと醜い風貌のままでいる。
富岡伴内(とみおか ばんない)
ヤクザ空手家。かつてヤクザの末席にいたが、伴内の妹を妾に迎えながら薬物中毒にして自殺に追い込んだ組長を殴打し、重傷を負わせて組を破門になった所を御子神銀次に拾われる。それ以来、御子神に対して強い忠義心を抱く。
下段蹴りは木製バット5本をへし折る威力を持つ。熹一と引き合わされた時に「飛電蹴り」を当て、熹一にかなりのダメージを与える。熹一との試合では、飛電蹴りや反則行為などで喜一とを苦しめるが灘神影流「鰻締め」で締められ失神KOで敗北。背中には鵺の刺青が彫ってある。

幽玄真影流編

日下部丈一郎(くさかべ じょういちろう)
幽玄真影流の前当主。熹一誕生以前に死去。
その強さと高潔な人格から「拳聖」と称されたほどの当身の達人で、両手を後ろに組んだまま当身を繰り出す「幻突」の使い手。
尊鷹もかつて弟子入りしていた。
金城剣史(かねしろ けんし)
日下部丈一郎の最後の弟子。「ファントム・ジョー」を名乗り、かつて素手で御子神の四肢を切断し頭皮の一部を剥ぎ、グレード・オルカを握手で再起不能にした。T.D.Kやハイパーバトル・トーナメントでは熹一の試合を観戦していた。
鬼龍を幽玄真影流「朦朧拳」で重傷を負わせたが、尊鷹によって完膚なきまでに叩きのめされた上に御子神銀次に殺害されそうになった。
日下部覚吾(くさかべ かくご)
日下部丈一郎の息子で幽玄神影流の当主であると同時に、喜一の実の父。
20年前に幽玄真影流を解散し、4人の弟子に視野を広めるよう命じて20年後に再会することを約束した。
その後、ウィーン滞在中に熹恵と知り合い人身売買組織に拉致された熹恵を救ったりする(その際、喜一を身篭った)など、世界各地を放浪していたが、アフリカの某国で人助けをした末に助けた医者に薬物を投与されて殺害されそうになるも奇跡的にも生還して日本に帰国。大観・武山が喜一に敗れ、宮沢三兄弟と死天王とのさらなる一触即発が展開されようとしていたのを様子見していたが鬼龍に見つかり、さらに実子である喜一との邂逅を経て、幽玄と灘との和解が成立し幽玄真影流の正式な解散も行われた。死天王もそれを受けてそれぞれの地に戻り、覚悟自身も道場があった地で一生を終えようとしていたが、喜一の育ての親である静虎が「覚悟」を以って覚悟に挑んできたために勝負を承諾、簡単に撃破する。駆けつけた喜一と相見えるも、まだ勝負にならないと思ったようでそのまま行方をくらます。
喜一と同じく「玄腿」の持ち主。

幽玄死天王

日下部覚吾の4人の弟子で、幽玄真影流門下では金城剣史より強いとされる。名前のモデルは横山大観菱田春草下村観山木村武山から。

横山春草(よこやま しゅんそう)
別名「疾風の春草(はやてのしゅんそう)」と呼ばれ、幽玄死天王の中でもっとも危険(尊鷹談)だという。その言葉どおり、初登場時では、鬼龍を地下鉄車内におびき寄せ、戦った後に走行中の車内から対向列車に飛び移って逃走するほどの動きを見せた。
覚悟から正式な解散を受けブラジルに戻るために成田空港直行のバスに乗り込むが、高速道路上にて再び鬼龍と対峙・戦いを挑んだ。
20年前の幽玄真影流解散後、ブラジルに渡り妻子を持ちながらクラブを経営している。
木村大観(きむら たいかん)
別名「犀の大観(さいのたいかん)」と呼ばれている、死天王一の巨漢。
幽玄真影流解散後、市役所職員となって生活をしていた。
灘神影流を滅するため喜一をターゲットに春草・武山の協力を得て狭いトレーラーの中で喜一と対決し、その中で立体視のトリックを操り善戦するも敗北する。
下村武山(しもむら ぶさん)
全身の関節を蛇の様に自在に曲げることができ関節技を無効化する体型から、別名「大蛇の武山(おろちのぶさん)」と呼ばれている。
滞在国からの出国審査を受けてる最中、何者かによって渡された木像の土産の中に麻薬が隠されていたせいで刑務所へ送られ、死刑判決を受けて死刑囚として拘束衣をつけられたまま独房に収容されるが、全身の関節を外して脱出。
日本に帰国後、灘神影流を滅するため、喜一をターゲットにした大観の手伝いをしたが、その大観が敗れた影響で、ボロボロの喜一とそのまま対戦して一度は追い詰めるも、最後は逆に自分が締められて敗北した。
菱田観山(ひしだ かんざん)
別名「鼬の観山(いたちのかんざん)」と呼ばれている、小柄な体格と俊敏な動きを持つ軽業師。
幽玄真影流の秘技で自身の体重を小鳥のように軽くすることも象のように重くすることも自在と自称するように、初登場時には、御子神銀次に殺害されそうになった金城剣史を救出した後、灘神影流を滅するために、バトルキングこと尊鷹をターゲットにし建設途中の建物の屋上で対戦、結果的に傷み分けに終わる。
覚悟からの正式な解散を受けたが最初の尊鷹との因縁が消えず、彼を自らの領域である洞窟の中に誘い込んで再び尊鷹に挑むも傷み分けに終わり宮沢三兄弟が入院している病院に一緒に入院することになった。入院中に鬼龍から塊蒐拳を受けたことが明らかになって以降人質のような扱いを受けていた。

関連項目

外部リンク

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