M55 (天体)

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M55 (NGC 6809)
星座いて座
観測データ
種別球状星団
赤経 (RA, α) 19 h 40.0 m (J2000.0)
赤緯 (Dec, δ) -30° 58' (J2000.0)
距離 17000光年
視等級 +7.0
視直径 19
物理的性質
直径80光年
絶対等級 _
特性 _
その他の名称

NGC6809

280px

M55 (NGC6809) はいて座にある球状星団

1751年ニコラ・ルイ・ド・ラカーユケープタウンで発見した。ラカーユは「大彗星の微かな核のようだ」と記している。1778年シャルル・メシエは「白っぽく斑点状の星雲で、まるく濃淡がなく星は見えてこない」とした。ジョン・ハーシェルは、「球状星団。11~13等級の星に分離できる。明るく大きく非常に星数が多い。次第に、中心が明るくなっている」とした。フラマリオンは「はっきり星が見える。広範囲にわたり不規則にまかれた星の大集塊で、星雲状の物質の中にある。直径6'でやや南北に伸びている。南天の驚嘆すべき目標である。やや青白く見えている」とした。ジョーンズは「小さな東南端の切れた半月状に見える」とした。眼視では星は一様に広がっているのではなく、かなりいびつに広がっている様子がわかる。

双眼鏡でも十分楽しめる比較的大きな星団。口径8cmの望遠鏡でわずかに周辺の微星が見えてくる。集中度XIとまばらな星団だが、東京で南中高度23度と南に低く見えるので日本からは見るための条件が悪く、カタログと比較するとそれほど分離できない。口径10cmで条件が良ければ中心部に白い斑点が見えてくる。口径30cmの望遠鏡で、完全に星を分離して見ることができる。中心部に光が集まっている球状星団も多いが、M55は均一にいびつな形で広がっている。

1195個の星と2個の変光星が発見されている。

関連項目

テンプレート:メシエ天体