Interface Builder

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox

Interface Builder(インターフェイスビルダー)は、アップルMac OS X向けソフトウェア開発アプリケーションである。このソフトはXcode(元Project Builder)の一部であり、Apple Developer Connectionの開発ツールセットである。Interface Builderグラフィカルユーザインターフェースを利用するアプリケーション用のインターフェースを制作するためにCocoa及びCarbon開発を可能にしている。

でき上がったインターフェースは.nib ファイル[1]に保存される。3.1以降のバージョンでは.xib ファイル[2]に保存されている。

歴史

オリジナルは、NeXT Step 0.8に付属する開発環境の中心となるソフトとして、1988年にジャン=マリー・ヒューロットによって開発された。彼によって開発されたMacintosh向けのインターフェイス設計ソフトのSOS Interfaceが前身といえる[3]

Interface Builderはその後、プロジェクト管理やコード編集などを担うProject Builderと役割を分担し、開発が継続された。後にMac OS Xに移植され、CocoaCarbon両フレームワークに対応した総合リソース編集に利用されるようになった。他にもWebObjectsのインターフェース設計などに用いられる。

実用的なRADツールとしてはかなり初期に登場した部類に入り、DelphiVisual Basicに少なからぬ影響を与えている。

OS 10.3以降、Project BuilderXcodeに移行したが、Interface Builderの役割は変わっていない。

Xcode 4.0になり、Interface BuilderXcodeに統合され、IDEのアプリケーションとしては消滅した。

機能

ボタンやメニュー、ウィンドウなどのGUIコンポーネントをマウスによって配置することのできるRADツールである。 他にも、使用できるGUIコンポーネントには、テキストフィールドやデータテーブル、スライダー、ポップアップメニューなどがある。

これらのGUIコンポーネントをマウスでドラッグし、パレットにドロップすることで、インタフェースを簡単に作成することができる。

特徴

Interface Builder単体ではソフトウェアを開発できないため、その役割はリソースエディタに似ている。

しかし、GUIの単体テストができる点、クラスの設計やコード生成機能までを含む点、パレットと呼ばれる自作コンポーネントを組み込める点から、どちらかといえば内部 / ユーザー両インターフェースのプロトタイピングを行うツールに近い。

nibファイルもまた、単にリソース情報を保持しているのではなく、実際に動作するオブジェクトをシリアライズしたものである。

互換ソフト

  • GNUstepには、Interface BuilderのクローンであるGormが存在する。

参考文献

  1. NeXT interface builder
  2. テンプレート:Lang-en-short
  3. The NeXTonian

テンプレート:OS X