Classic

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

Classic(クラシック)は、Mac OS X上で動作するハードウェア抽象化レイヤーである。Mac OS XでMac OS 9上で動作するアプリケーション(クラシックアプリケーション)を使用するために、Mac OS 9そのものをインストールして実行させるための環境である。PowerPCを使用したMacintoshにインストールされたMac OS X v10.4までの Mac OS X のコンポーネントである。実行可能な Mac OS は、Mac OS 9.1 以降である[1]

概要

Mac OS Xでクラシックアプリケーションを使用するには、クラシックアプリケーションのアイコンか、その書類のアイコンをダブルクリックする。あるいは、起動時にClassicが自動的に起動するよう設定することもできる[2]

Mac OS 9が独立して動作しているため、Classic環境のウィンドウ枠やメニューバーなどのアピアランス、インプットメソッドも Mac OS 9のものである。また、Mac OS 9の個々のソフトウェアでは、Mac OS Xのプリエンプティブ・マルチタスクの恩恵を受けられず、一部のアプリケーションがCPUを占有した場合には、Classic環境で動く全てのプロセスがユーザの操作を受け付けなくなる。メモリ保護機能もないため、一部のアプリケーションが強制終了した場合には、Classic環境を起動しなおす必要がある。また、ハードウェアに直接アクセスするものなど、一部のソフトウェアには互換性がない。

Mac OS Xへの移行にともない、2003年1月以降に発表されたMacintoshではMac OS 9で起動することはできなくなった。有力なアプリケーションもすぐにMac OS Xに移行できなかったため、OSの移行期において過去のソフトウェア資産をもつユーザにとって重要な機能であった。2006年に発売されたインテル搭載のMacintoshでは、Classic環境がサポートされていないため、Mac OS 9用アプリケーションは使用できない[1]。Mac OS X への移行が進んだことにともない、2007年10月に発売されたMac OS X v10.5 LeopardよりClassic環境は完全に廃止された。

脚注


テンプレート:OS X


テンプレート:Software-stuben:Classic (Mac OS X)