ブラインド・ガーディアン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(Blind Guardianから転送)
テンプレート:Infobox Musician ブラインド・ガーディアン(BLIND GUARDIAN)は、ドイツ・クレーフェルト出身のヘヴィメタル(ジャーマンメタル)バンド。
パワーとスピードの共存した典型的な(そして現在順調に活動する中では代表的な)ジャーマンメタルバンドであるが、特徴としては、ファンタジーをモチーフにした楽曲が多いという点があげられる。特にマイケル・ムアコックやJ・R・R・トールキンの作品を主題にした楽曲はかなりの数にのぼる。
メンバー
メンバーは結成時以来換わっていなかったが、2005年トーメン・スタッシュが音楽性の違いから友好的に脱退。メジャーデビュー後初のメンバー・チェンジとなった(ハンズィ・キアシュは、1998年以降ボーカルとベースの兼業を辞め、ボーカルに専念することにしたため、サポートとしてのベースメンバーがその都度入っている。またトーメンの怪我や「肺が4つあったため」の手術などでサポートメンバーを起用したことがある)。
- ハンズィ・キアシュ(Hansi Kürsch / 本名:Hans Juergen Kürsch)(Vo/(b))
- アンドレ・オルブリッチ(André Olbrich)(lead g)
- マーカス・ズィーペン(Marcus Siepen)(rhythm g)
- トーマス ・"トーメン"・ スタッシュ(Thomas“Thomen”Stauch)(~2005年)
- フレデリック・エームケ(Frederik Ehmke) (Dr)(2005年)
ディスコグラフィー
- バタリアンズ・オブ・フィア Battalions Of Fear (1988年)
- デビューアルバムであり、ファンタジー色の強いアルバム。1曲目の Majesty は『指輪物語』のアラゴルンをモチーフにしている曲。 8曲目の「By The Gate of Moria」は、『指輪物語』に出てくるモリアを題材にしたインストゥルメンタル、9曲目の「Ganfalf's Rebirth」は同じくガンダルフにまつわるエピソードを曲にしたもの。
- フォロー・ザ・ブラインド Follow The Blind (1989年)
- 2ndアルバム、2曲目の「Damned For All Time」は、エターナルチャンピオンシリーズをモチーフにした曲。6曲目の「Fast To Madness」は、同じくエターナルチャンピオンの『エルリック・サーガ』のエルリックを主題にした曲
- テイルズ・フロム・ザ・トワイライト・ワールド Tales from The Twilight World (1990年)
- 3rdアルバム。4曲目に「Lord of The Ring」という、『指輪物語』のタイトル(正確にはThe Lord of The Rings)そのままの曲が入っている。
- サムホェア・ファー・ビヨンド Somewhere Far Beyond (1992年)
- 4thアルバム。5曲目の「The Quest For Tanelorn」は、ムアコックのエターナルチャンピオンシリーズに出てくる架空の国タネローンもしくは、ブラス城年代記の『タネローンを求めて』がモチーフに、7曲目の「The Bard's Song」は、『ホビットの冒険』をモチーフにしている。
- トーキョー・テイルズ (旧題:東京物語) Tokyo Tales(1993年)
- 1992年末の日本公演を収録したライブ・アルバム。こぼれ話として、この初来日では大阪公演の観客の盛り上がりや歓声が凄まじく、関係者の誰もが大阪公演を収録するものと考えていたのだが、ステージ上ではその違いに気づかなかったために東京公演を収録してしまった、と後にメンバーが語っている。
- イマジネーションズ・フロム・ジ・アザー・サイド Imaginations From The Other Side(1995年)
- 5thアルバム。1曲目の「Imaginations from the Other Side」は、ファンタジー全般に捧げた歌。5曲目の「MORDRED'S SONG」は、アーサー王伝説をモチーフにしている。
- フォゴトゥン・テイルズ The Forgotten Tales(1996年)
- アルバム未収録曲などで構成された編集盤。
- ナイトフォール・イン・ミドル・アース Nightfall In Middle-Earth(1998年)
- 6thアルバム。全編がトールキンの『シルマリルの物語』の『クウェンタ・シルマリルリオン』を題材にしたコンセプトアルバム。ただし、アルバムの楽曲は物語の途中で終わっている。
- ナイト・アット・ジ・オペラ A Night At The Opera(2002年)
- 7thアルバム。7曲目はAD&Dの架空世界・小説である『ドラゴンランス』シリーズがモチーフ。
- ライヴ! Live(2003年)
- 2枚組ライブアルバム。
- ア・トゥイスト・イン・ザ・ミス A Twist In The Myth(2006年)
- 8thアルバム。新メンバーのフレデリック(Dr)のデビュー盤でもある。初回盤のみ「Fly」の別バージョン収録。
- アット・ジ・エッジ・オブ・タイム At The Edge Of Time(2010年)
- 9thアルバム。10曲目の「Wheel of Time」は「時の車輪」(The Wheel of Time)シリーズをモチーフにしている。デモ音源等が収録されたボーナスディスクが付属するデラックス盤も発売された。
音楽的特徴
- 元HELLOWEENのカイ・ハンセンと交流が深く、2nd、3rdではカイがゲストボーカルとして参加している。
- 幻想的な世界観を重厚でドラマチックな音楽と壮大な合唱(コーラス)で表現したメロディックパワーメタル。近作ではオーケストレーションを導入したより壮大で複雑な楽曲が増えてきている。
- ギタリストのアンドレ・オルブリッチは、ほとんどのギターソロを「作曲」しているため、特徴的なギターソロが多い(ギタリストは即興演奏でギターソロを作る者が多く、そのため似たようなフレーズが目立ち「手癖」と揶揄されるケースもある)。また、ソロ以外でも伴奏時にソロパートのようなフレーズを入れることも少なくない。
- ブラインド・ガーディアンでは、アンドレ・オルブリッチがほとんどのギターソロを弾いており、マーカス・ズィーペンはバッキングに回ることが多い。
- クイーンとハロウィンを合わせたような音楽性、と評されることもある。ギターのアンドレは、影響を受けたギタリストとしてクイーンのブライアン・メイの名を挙げている。
出典
関連項目
- 五十嵐亮太:東京ヤクルトスワローズの投手。7thアルバムの曲"Battlefield"を入場曲に使用(2002年)。
- セイクリッド2:主題歌『This World is Sacred』を担当。超文明ファンタジー世界を舞台にしたRPGで、ハンズィらメンバー自身が登場するイベントミッション、およびデモムービーが発生する。