黒田勝弘

テンプレート:Infobox 作家 黒田勝弘（くろだかつひろ、1941年（昭和16年）10月25日 - ）は、日本のジャーナリスト、作家、コラムニスト。産経新聞ソウル駐在特別記者（ソウル支局長特別記者）兼論説委員。大阪府出身。ソウルジャパンクラブ（SJC：ソウル日本人会）顧問^[1]。両親が鹿児島県出身のため、ソウル薩摩会会長を務める^[2]^[3]。また、在韓日本人の京都大学卒業生で構成する「ソウル洛友会」^[4]の会長も務める^[5]。

略歴

1964年（昭和39年）、京都大学経済学部卒業後、共同通信社入社。社会部記者を経て1978年（昭和53年）から1979年（昭和54年）まで韓国・延世大学校に在社留学制度で留学。1980年（昭和55年）から1984年（昭和59年）まで共同通信社ソウル支局長。1986年（昭和61年）から1988年（昭和63年）までNHK 国際放送（朝鮮語）解説者。1989年（平成元年）から2011年（平成23年）10月まで産経新聞ソウル支局長。同年11月1日より現職^[6]。2008年（平成20年）4月より、KBSワールドラジオ日本語放送にも出演中^[7]。

人物

『産経新聞』国際面コラム「ソウルからヨボセヨ（もしもし）」を担当し、日韓関係に関する著書も多い。1992年（平成4年）、ボーン・上田記念国際記者賞受賞^[8]。2005年（平成17年）、日本記者クラブ賞及び第53回菊池寛賞受賞^[9]^[10]。

韓国ではかなりの有名人で、韓国の小説『皇太子妃拉致事件』^[11]では実名で登場している。黒田の意見を「妄言」として批判することが多い韓国メディアだが、主に『朝鮮日報』などの保守系メディアでは、日韓二国間の政治・歴史等以外の話題では黒田の見解を肯定的に取り上げることも少なくない。

黒田の韓国に対する論評は、主に北朝鮮・韓国の朝鮮民族の歴史と文化を紹介しつつ、民族主義を婉曲に批判するような論調で知られる。同時期に朝鮮語を学習・習得した仲間に作家・豊田有恒がおり、豊田との友誼は深い。

韓国の文化を敬愛しており、「ソウル勤務は二度泣き」と評するほどである^[12]^[13]。韓国の食文化を日本に紹介するのにも熱心で、犬肉食を日本に個人輸入して食べる方法などを『産経新聞』や『SAPIO』で紹介したこともある。

2002年（平成14年）から、ソウルにある西江大学校で講師の資格で「日本文化の理解」という名称で講義を行っていた（2003年（平成15年）より兼任教授）。しかし、2005年（平成17年）4月に、就労ビザを取得せず記者の身分のままで勤務していた事が発覚。韓国出入国管理法違反（資格外活動）で大学ともども罰金を課された^[14]。

論評

「反日」ナショナリズムには批判的な論陣を張り、常に韓国マスコミの「反日」報道を批判している。また、その発言は韓国のマスコミ、インターネット等で「妄言」として激しい非難を浴びることが多い^[15]^[16]。

日本の保守の主張に肯定的であるため、韓国内でも「日本の代表的極右言論人」と呼ばれて韓国マスコミで度々非難の的になっている^[17]。しかし、最近ではテンプレート:いつ韓国マスコミの日本に対する関心の比重が少なくなったため^[18]、黒田の名が登場するのは「靖国神社問題」など、韓国内で熱狂的な「反日」ムードが高まった際に「日本の保守右派の主張」として槍玉に挙げられる場合となっている。