鵺野鳴介

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テンプレート:Pathnav 鵺野 鳴介(ぬえの めいすけ)は、原作:真倉翔、作画:岡野剛の漫画およびアニメ作品『[[地獄先生ぬ〜べ〜|地獄先生テンプレート:音声ルビ]]』に登場する架空の人物。通称テンプレート:音声ルビ

概要

本作の主人公。童守小学校5年3組の担任教師。25歳(無印当時)。日本で唯一の霊能力教師で、左手に鬼の力を封じ込めた鬼の手を持ち、普段は黒の皮手袋を嵌めて隠している。霊障によって、普段は外しても目に見えないが、封印を解くことで見える。アニメでは、鬼の手の封印を解くときに彼の黒目が赤く光る。

鬼の手は彼自身のシンボルとして、悪霊や妖怪を倒す必殺の武器となる他、霊の心を読み取ったり、気を送り込んで霊や妖怪の傷を癒やすなど、様々な能力を持っている。他に白衣観音経や霊水晶、念珠を携帯しており、鬼の手と共に彼を印象付ける道具となっている。身長:178cm、体重:68kg、血液型O型、1971年7月21日生まれ。

性格・人物

責任感が強く、奉仕・慈悲の精神に溢れる反面、ドジ・間抜け・スケベ。 太く長い眉毛が特徴だが小中学生の時点では眉毛が細く、大学生の時点では現在の眉毛になっている。

運動神経は抜群で、中学時代から大学まで色々なスポーツを経験しては、体操や球技からスケート・スキー・水泳など何でもこなせる。一方で車の運転やゲームは全くできない不器用ぶり。運転免許もようやく取れた模様。それでも運転はヘタと自負し、幽霊に条件付きでサポートしてもらっていたほど。慈善活動や計画性の無さ、要領の悪さから月末は絶えず金欠病に悩まされている。金欠の影響で、1日1食(食事が給食だけ)の時もあった。好物はすきやき。連載初期は甘党で、「お汁粉さえあればゴキゲン」と語っている。NEOでも砂糖多めのコーヒーが好みだった。

趣味はパチンコ。その気になればギャンブルで一攫千金も可能だが、霊能力を金儲けには使わないことをポリシーとする(ただし最低限の生活費や生活物資を稼ぐためや、死神に死を宣告された際には霊能力を使うことはある)。衣食住も不十分で、服装は(連載初期の一時期を除いて)常にワイシャツ姿(妖怪との戦闘後の一部状況では体育のジャージを着用している)、食事は主にカップ麺、住居も生活備品はほとんど揃っていない。霊関係の物品の修繕や寄付などの善意のボランティアでの出費が多い他、手持ちのなけなしの金を叩いて(5万円という安普請だが)車を購入したり、事件解決の度に生徒たちに食事をおごったりなどの無計画な一面も見られ、金銭面でのだらしなさで呆れられてはいるが、その人柄や人望により、学校の同僚の教師や生徒たちから深く敬愛されている。だが、玉藻や父親といった対立する相手には疑り深く相手を必要以上に悪く捉えたりする一面を持っている。

普段の教師(学業を教えるという意味)としては並かそれ以下であり、歴史の年号や人物関係を間違えたまま覚えていてそれを玉藻に指摘されるまで気付かないなど凡ミスを犯しており、生徒によれば初めてではないらしい。

恋愛関係

その容姿(外見は二枚目の分類に入る)や人格、運動神経から、女性にまるでモテないという設定に対して、読者から「テンプレート:音声ルビが女性にモテないのはおかしい」と指摘されたことがあるが、作者曰く「幽霊の話しかしないからやっぱりモテない」(逆にいえば、それさえ無ければモテてもおかしくなく、実際、序盤で律子をデートに誘うときも、オカルト話が出るまでは、彼女もまんざらでもない顔をしている)。本人も自分の悪い癖を自覚しているようで、ゆきめの初登場話では、言い寄る彼女にそのことを伝えていた。

ただし、前述の通り、モテる要素は充分に備えているため、妖怪や、オカルト話に動じない人間からは人気があり、ゆきめ、速魚、まみなど、数々の女性(霊能力に関連のある女性、特に妖怪が多い)を虜にしている。 ゆきめとの仲に関しては「人間と妖怪の恋愛なんて成り立ち得ない」とずっと自分の感情を押し殺し続けてきたが、ゆきめの危機と死をきっかけに自分の思いをようやく自覚し、ゆきめの復活後、終盤にて結婚した。

霊能力・術

霊波封印の術
自身の霊力を物に宿し、霊や妖怪などに対しても効果がでるようにできる。
幽体離脱
自身の肉体から幽体・魂ごと抜け出すことによる分身(陰神)術。幽体の量を調節することで、実年齢よりも若い姿で離脱することもできる(第42話「第4コースの幽霊」の回では、中学生の姿で離脱し、水泳部員の霊と競争した)。自身だけでなく他者に対して行うことも可能であり、その際に、鬼の手を使って幽体を引き出したことがある。離脱した幽体は、肉体が生きている間は、「シルバーコード」と呼ばれる命綱によって肉体と繋がっており、これが切れると、死んでしまう。幽体離脱しシルバーコードが初めて見えたのは「幽体引っ張りゲーム」により全身が幽体離脱した美樹だが、秀一(ぬ~べ~も同行)も幽体離脱しシルバーコードを見せた。
降霊術
いずなが使用する口寄せと類似する術で、自身が呼び出したい霊を呼び寄せることができる。
反魂の術
大昔の高僧が編み出した、死者を蘇らせる忌まわしき術。遠足の下見にきた際遭難したテンプレート:音声ルビが、話し相手を求める余りハイカーの亡骸に対して行った。
魂回帰の術
自分の魂を前世へと逆行させる術。他人にも使える。
陽神の術
自身の気を練ることで本物と瓜二つの分身を作る術。病気持ちのあゆみはこの能力を使い、学校に通っている。ぬ~べ~と玉藻は緊急時に使われたのでその影響で身体は子供になっている。分身は非常に頑丈であり銃撃や斬撃などの物理的ダメージも無効になるが、妖気など、雨などとぶつかり合い気が飛び散るとダメージを受ける。美奈子のように肉体がない者も使用することができるが、一定期間をすぎると元の状態に戻らなければならいようである。
守護霊交代
他人の守護霊を交代させる術。良き霊や悪しき霊に利用されることも。
思考に触れる
鬼の手を利用し他人の頭の中を覗いたり、思考が止まった霊などと話ができる。ぬ~べ~が多用する霊や意識の通信手段。
強制成仏
広が危篤になった際に一度だけ使用。自身の魂を引っぱり出して強制的に臨死状態にする技で、三途の川で広を連れ戻した。
幽体摘出
鬼の手を利用し、生きた人間の幽体を無理矢理引きずり出し、地獄へ送り込む。かなりの荒業で掛けられている者は相当の激痛を伴う。劇中で披露したのは2回だが本来の使い方としては怪人「A」に対して1度だけ使用したのみ。2度目は強盗の脅しで使用。
感知能力
自身が見つけ出したい物を探し出す能力。ダウジングやフーチ、オーリングなどを行い自身の見つけ出したいものを探し出す。テンプレート:音声ルビはよく金欠時にこの能力を使ってパチンコの当たり台を見つけ、生活費を捻出しているようである(ただしテンプレート:音声ルビ自身霊能力をこのように使うことはよく思っておらず、虚しさのあまり泣いた)。なお訓練をすれば美樹たちのような霊能力のない者でも使うことができる。
妖力波
鬼の手を利用し対象となる妖怪や悪霊を吹き飛ばす技、実態あるものを物理的に破壊することも可能。

鬼の手

  • テンプレート:音声ルビの霊能力者としての除霊能力を格段に高めている鬼(覇鬼)を封じ込めた左手。大抵、テンプレート:音声ルビは手首までしか出していない。実はテンプレート:音声ルビと美奈子先生の2人によって、二重に封印している。
  • 鬼の手は霊体であるため、実体の無いものに触れることができる。用途に応じて実体のあるものに触れることもできるが、その場合は感電したり(原作第44話や、アニメ第12話)するなど物理的接触が有効になってしまう。
  • 憎しみに満ちた心で鬼の手を使うと、制御できていても鬼に侵食を受ける。その後、30巻において覇鬼と和解してからは鬼の手の力を100%発揮できるようになったので「飛行」・「鬼の手の変形」などの能力も身につけた。
  • 鬼の手を使用する際、「南無!」や「砕」など掛け声をかけたり念じることによって威力を倍増させることができるようである。

陽神明

陽神明(ひのかみ あきら)は、テンプレート:音声ルビが陽神(ようしん)の術によって“気”を練って作り出した分身。意図的に“気”の量を調節することで自由に体格を変えることができる。術が初登場した第83話「あの子はのっぺらぼう!?」の回では、職員会議を抜け出せない本体に代わり、実年齢そのままの大人の姿で活動した。それ以外では、スーパーの無料うどんサービスを貰うため気の量の調整を意図的に抑えるか、もしくは妖怪の強襲で緊急時に調整が不十分なために小学生くらいの体格で登場することが多く、その姿で生徒たちの前に出る時は正体を隠すためにこの偽名を使う。頭脳や知識は大人のままだが、感性はやや子供に返っているのが特徴。分身なので、どんなに傷ついても死ぬことは無いが、妖怪博士との闘いでは、妖気を纏った攻撃を喰らったことで陽神の肉体を構成する気が飛び散って徐々に肉体が傷つき、気の減少による精神的ダメージも増えていった。 声優は置鮎龍太郎。

パラレルワールドにおける鵺野鳴介

第137話「次元妖怪・まくらがえし」で郷子がまくらがえしによって精神を送り込まれた、パラレルワールドの未来に存在するテンプレート:音声ルビ。本世界におけるテンプレート:音声ルビは、広達が小学校を卒業してから2年後にとある悪霊の除霊に失敗して重傷を負ったために会話もほとんどできなくなり、車椅子に座って点滴を受けながらリツコ先生に介護されるなど、ほぼ廃人と化している。しかし、取り乱す郷子の状況を察して本世界が彼女の迎える未来の1つに過ぎない旨を説明すると、郷子に憑依していたまくらがえしを倒して彼女の精神を本来の世界へ送り返した。テレビアニメ(1997年6月21日放送)では、この回が最終回として放送された。

テンプレート:音声ルビ』から3年後という設定のスピンオフ作品『霊媒師いずな Ascension』にも、上述の容態と酷似した姿のテンプレート:音声ルビが登場する。そのため、こちらの作品世界も『テンプレート:音声ルビ』の世界から連なるものではないことがうかがえる。また、テンプレート:音声ルビが重傷を負う経緯がやや異なることから、上記の郷子が送り込まれたパラレルワールドとも同一の世界ではなく、同エピソード(『テンプレート:音声ルビ』第137話)内で触れられた、数多く存在するパラレルワールドのうちの1つであることが示唆されている。

『地獄先生ぬ~べ~ NEO』

12年間の九州での教員生活から童守町に戻り再び童守小学校5年3組の担任に。前作の最終回から1年後にかつてのぬ~べ~クラスの生徒たちの卒業式に出向いたらしく、副担任となった稲葉郷子とはその時以来の再会となった。

キャスト

補足

  • 読み切り時での作品のタイトルおよび彼の通称は「ぬ〜ぼ〜」だった。これはゆうきまさみの漫画『究極超人あ〜る』をもじって名づけられている。連載時に「テンプレート:音声ルビ」に変更した理由は、森永製菓のチョコレート菓子ぬーぼーとかぶるためで、仮にアニメ化した時に協賛が森永製菓のライバル企業だった場合にどうなるかを考慮したことからである。
  • 前の由来は映画『悪霊島』のキャッチコピー「鵺の鳴く夜はおそろしい」から。
  • 髪が額の中央に寄っている髪型は、アニメ『装甲騎兵ボトムズ』の主人公キリコ・キュービィーがモチーフ。黒いネクタイとズボン姿はブラック・ジャックのイメージだと作者は語っている。ブラックジャック(間黒男)とは「過去の事件がきっかけで身体に普通の人とは違う部分を持ち、亡くなった恩師に助けられたことが現在の職業に繋る」、「幼少時代に母親を亡くし、そのことから父親とは因縁がある」など共通点も多い。
  • 作の第一話では「除霊の成功率は平均して30%で、生徒の除霊に関するときは力を存分に発揮して成功率は100%となる」と言う事が語られていたが、物語の舞台が童守町全体に広がり、外部の依頼を受けるようになってからはうやむやにされている。これに関しては広達からも「設定が変わってる」とツッコミを受けている。

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