金子勝 (経済学者)

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金子 勝(かねこ まさる、1952年6月25日 - )は、日本経済学者慶應義塾大学経済学部教授。専門は、制度経済学財政学地方財政論。経済理論学会所属。修士 (経済学)(東京大学)。東京都出身。

なお立正大学に同姓同名の別人、法学者の金子勝憲法学政治学専攻)がいる。

経歴・人物

東京教育大学附属駒場高等学校卒業。映画史家の四方田犬彦は同級生で、ともに詩の同人誌を刊行していた。

1975年東京大学経済学部卒業後、東京大学大学院経済学研究科単位取得満期修了。マルクス経済学を専攻。1980年東京大学社会科学研究所助手。茨城大学人文学部講師、法政大学経済学部助教授・教授を経て、2000年から現職。

東京大学在学中は、教養学部学生自治会の委員長として学生運動の経験を持つ。

慶應義塾大学の課外活動では、2003年より慶應義塾大学「モーニング娘。研究会」の顧問を務めている。

活動

テレビ出演が多く、『サンデーモーニング』(TBS)や、『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日)などに頻繁に登場している。『ニュースにだまされるな!』(朝日ニュースター)では司会を務めた。

一方、研究・教育など本務で多忙の中、啓蒙的な執筆活動も盛んに行っている。

脱原発こそ日本経済を明るくする鍵だと主張し、2014年東京都知事選挙では脱原発を公約に掲げた細川護煕を支持した。

モーニング娘。ファン

前述の通り、慶應義塾大学にて「モーニング娘。研究会」の顧問を務めるほどのファンである。一方で、自身のブログではAKB48はモーニング娘。とは似ているようで全く違うグループであるとし、同グループやAKB商法を批判したこともある[1][2]

著書

単著

  • 『市場と制度の政治経済学』(1997年、東京大学出版会
  • 『シリーズ思考のフロンティア 市場』(1999年、岩波書店
  • 『反経済学 市場主義的リベラリズムの限界』(1999年、新書館
  • 『セーフティーネットの政治経済学』(1999年、筑摩書房ちくま新書])
  • 『反グローバリズム 市場改革の戦略的思考』(1999年、岩波書店)
  • 『経済の倫理 反経済学からの問い』(2000年、新書館)
  • 『日本再生論 「市場」対「政府」を超えて』(2000年、日本放送出版協会
  • 『月光仮面の経済学 さらば、無責任社会よ』(2001年、日本放送出版協会/2004年、朝日新聞社朝日文庫])
  • 『長期停滞』(2002年、筑摩書房[ちくま新書])
  • 『経済大転換 反デフレ・反バブルの政策学 (2003年、筑摩書房[ちくま新書])
  • 『粉飾国家』(2004年、講談社講談社現代新書])
  • 『2050年のわたしから 本当にリアルな日本の未来』(2005年、講談社)
  • 『戦後の終わり』(2006年、筑摩書房)
  • 『金子勝の仕事道! 人生を獲得する職業人』(2006年、岩波書店)
  • 閉塞経済 金融資本主義のゆくえ 2008.7 ちくま新書
  • 格差・貧困社会における市民の権利擁護 公人の友社 2009.5 福島大学ブックレット『21世紀の市民講座』
  • 新・反グローバリズム 金融資本主義を超えて 2010.1 岩波現代文庫
  • 「脱原発」成長論 新しい産業革命へ 筑摩書房 2011.8

共著

  • 『財政崩壊を食い止める 債務管理型国家の構想』(2000年、岩波書店)共著:神野直彦
  • 『グローバリゼーションと戦争責任』(岩波書店[岩波ブックレット]、2001年)共著:高橋哲哉山口二郎
  • 『日本経済「出口」あり』(2001年、春秋社)共著:木村剛宮崎哲弥
  • 『誰が日本経済を腐らせたか』(2001年、毎日新聞社) 共著:佐高信
  • 『希望のビジネス戦略』(2002年、筑摩書房[ちくま新書])共著:成毛眞
  • 『見たくない思想的現実を見る』(岩波書店、2002年)共著:大澤真幸
  • 『入門バクロ経済学』(2002年、朝日新聞社)共著:テリー伊藤
  • 『大逆転 新しい日本モデルの挑戦』(2002年、東洋経済新報社)共著:田原総一朗御手洗冨士夫
  • 『悪魔の予言 日本は破滅に向かうのか、救いはあるのか』(2002年、五月書房)共著:青木雄二
    • 改題『火事場の経済学 沈没寸前!この国に逃げ場はあるのか? 』(2003年、青春出版社
  • 『反ブッシュイズム(1)いかにブッシュ政権は危険か』(2003年、岩波書店[岩波ブックレット])共著:アンドリュー・デウィット
  • 『反ブッシュイズム(2)終わらない戦争』(2003年、岩波書店[岩波ブックレット])共著:アンドリュー・デウィット
  • 『ダマされるな! 目からウロコの政治経済学』(2003年、ダイヤモンド社)共著:丸川珠代
  • 『逆システム学 市場と生命のしくみを解き明かす』(2004年、岩波書店[岩波新書])共著:児玉龍彦
  • 『反ブッシュイズム(3)世界は後戻りできない』(2004年、岩波書店[岩波ブックレット])共著:アンドリュー・デウィット
  • 『不安の正体! メディア政治とイラク戦後の世界』(2004年、筑摩書房)共著:藤原帰一宮台真司、アンドリュー・デウィット
  • 『メディア危機』(2005年、日本放送出版協会)共著:アンドリュー・デウィット
  • 「小泉劇場」の熱狂のあとに来るものは… イラク戦争と日本-サマワ自衛隊最新報告 綿井健陽共著 第9条の会・オーバー東京 2006.4 あーてぃくる9ブックレット
  • 環境エネルギー革命 アンドリュー・デウィット共著 アスペクト 2007.7
  • 世界金融危機 アンドリュー・デウィット共著 2008.10. 岩波ブックレット
  • 地域切り捨て 生きていけない現実 高端正幸共編著 岩波書店 2008.4
  • 知識・技能が身につく実践・高齢者介護 第1巻 検証!改正後の介護保険 結城康博共編 ぎょうせい 2008.6
  • 脱「世界同時不況」 オバマは金融危機を克服できるか アンドリュー・デウィット共著 2009.6 岩波ブックレット
  • 知識・技能が身につく実践・高齢者介護 第6巻 介護保険再改正と報酬改定の課題 結城康博共編 ぎょうせい 2009.4
  • 『ポスト新自由主義 民主主義の地平を広げる』(2009年、七つ森書館)共著:山口二郎、片山善博柄谷行人上野千鶴子高橋伸彰
  • 湯浅誠が語る「現代の貧困」 湯浅誠共著 大高研道, 高端正幸編 新泉社 2009.6 シリーズ時代を考える
  • グローバル資本主義と日本の選択 富と貧困の拡大のなかで 橘木俊詔,武者陵司共著 2010.3 岩波ブックレット
  • 新興衰退国ニッポン 児玉龍彦共著 講談社 2010.6 現代プレミアブック
  • 日本再生の国家戦略を急げ! 民主党政権への緊急提言 武本俊彦共著 小学館 2010.2
  • "経済"を審問する 人間社会は"経済的"なのか? 西谷修,アラン・カイエ共著 せりか書房 2011.5

編著

  • 『金子勝の食から立て直す旅 大地発の地域再生』(2007年、岩波書店)

共編著

  • 『現代資本主義とセイフティー・ネット 市場と非市場の関係性』(1996年、法政大学出版局)編:法政大学比較経済研究所
  • 『地方に税源を』(1998年、東洋経済新報社)共編:神野直彦
  • 『「福祉政府」への提言 社会保障の新体系を構想する』(1999年、岩波書店)共編:神野直彦
  • 『日本が直面する財政問題 財政社会学的アプローチの視点から』(1999年、八千代出版)共編:大島通義・神野直彦
  • 『住民による介護・医療のセーフティーネット』(2002年、東洋経済新報社)共編:神野直彦
  • 『東アジアで生きよう! 経済構想・共生社会・歴史認識』(2003年、岩波書店)共編:藤原帰一、山口二郎
  • 『財政赤字の力学 アメリカは日本のモデルたりうるか』(2005年、税務経理協会)共編:池上岳彦、アンドリュー・デウィット

教科書執筆

  • 『日本史B』(2004年初版、三省堂

脚注

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外部リンク

  • 炎上日記再び:AKB48にはついていけない
  • リーマン・ショックとともにやってきた大スター:米国崩壊の火花を散らすレディ・ガガ