薬師堂

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薬師堂(やくしどう)は、薬師如来を本尊とする仏堂の呼称である。

薬師如来は大乗仏教において病気平癒等の現世利益に効験のあるとして信仰されており、アジアの仏教圏の中でも特に日本で広く信仰を集めている仏であることから、日本では薬師如来を本尊とする寺院や薬師如来を祀る仏堂が各地に数多く存在する。ただし、薬師如来を本尊とする仏堂がすべて「薬師堂」と呼称されるわけではなく、寺院ごとにさまざまな名称で呼ばれている。薬師如来像を安置する堂が寺院の中心となる建物である場合は「本堂」「金堂」「根本中堂」などと呼称される場合が多い。

薬師如来を本尊とする寺院の寺号には、「薬師寺」「薬王寺」「医王寺」などのほか、「東光寺」「東明寺」のように「東」の字が付くことが多い。これは、薬師如来が東方浄瑠璃浄土に住すると信じられていることによる。また、薬師如来の詳名「薬師瑠璃光如来」にちなんで「瑠璃光寺」と号する寺院もある。

派生して、薬師如来が病気平癒の仏とされることから、製薬医療の分野でも「薬師堂」の名前が使われることがある。また、薬師堂があった場所の地名となっているところもある。


著名な薬師堂

「薬師堂」は、薬師如来を本尊とする仏堂の名称であり、「薬師堂」特有の建築様式、平面形式等があるわけではない。以下に「薬師堂」を名乗る仏堂の代表的なものを挙げる。

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