エドウィン・ダン記念館
エドウィン・ダン記念館(エドウィン・ダンきねんかん)は、明治時代のお雇い外国人、エドウィン・ダンを記念し紹介する施設で、北海道札幌市南区真駒内泉町のエドウィン・ダン記念公園内にある。ダンの事績と札幌開拓の歴史を示す。記念館の建物は、真駒内種畜産場事務所を移築したもので、木造、白塗りで緑の屋根を持つ。
来歴
建物は、1880年(明治13年)、ダンにより北海道開拓使の「牧牛場の事務所」として建設されたものである。1876年(明治9年)の牧牛場開設から1946年(昭和21年)米軍に接収されるまでの70年間、利用されていた。
1964年(昭和39年)、エドウィン・ダン顕彰会[1]は、当時解体予定となっていた同事務所を保存するため、現在地に移築し、関係資料の展示を行った。
1990年(平成2年)に、札幌市のふるさと文化百選、第13回札幌市都市景観賞[2]に選ばれている。また登録有形文化財である。
2007年(平成15年)5月、老朽化による改修工事を行い、再館している。
エドウィン・ダン記念公園
旧真駒内中央公園。南区役所のそば(南東方向)、真駒内川と国道453号の東にある都市公園である。南北に長い。面積2万4000m2。中央を真駒内用水が流れ、公園内で池を作る。公園の南は遊具を置いた遊戯広場で、中央にエドウィン・ダン像、北東角付近にエドウィン・ダン記念館がある。東側に隣接して札幌南郵便局がある。南消防署は公園の北方向に隣接する。北600mほどに、広い敷地をとる真駒内公園がある。
真駒内種畜場(真駒内牧牛場)
エドウィン・ダンの選定に基づき、1877年(明治10年)に建設された牧場。ダンはここを畜産技術改良のための拠点とし、牛、豚、馬を飼育、100ヘクタールの飼料畑を整備し、バター・チーズ・練乳の製造およびハム・ソ-セージの加工技術を指導した。1886年(明治19年)に北海道庁が管轄する真駒内種畜場となった後も、北海道における畜産技術研究の拠点となった。1946年(昭和21年)に進駐軍により用地を接収された後、新得町に新たな研究拠点が設けられ、幾多の変遷を経て現在の北海道立総合研究機構農業研究本部畜産試験場へとつながる。