池田模範堂

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テンプレート:Notice テンプレート:Infobox 株式会社 池田模範堂(いけだもはんどう)は、富山県中新川郡上市町本社を置く製薬会社である。

概要

1909年(明治42年)に、越中の売薬商人だった池田嘉市郎により創業。かゆみ止め用外用剤「ムヒ」は同社を代表する商品で、他に比べる物がない「無比」から来ている。それゆえ、ブランドを証明するため、商品にはムヒのロゴ(一部を除く)及びマーク(丸の中に「ムヒ」と書かれている)が付けられていた。社名の由来は「社会の模範になろう」という意味から。

子供向け商品には、アニメ『それいけ!アンパンマン』や『ハローキティ』を起用している。かつてはアンパンマンを起用したCMも放送していた。

2010年1月にコーポレートアイデンティティ並びにスローガンを刷新し、従来カタカナで表記されていた「ムヒ」はローマ字表記の「MUHI」に、スローガンは「かゆみを科学する」から「肌を治すチカラ」にそれぞれ改められ、2011年4月から製品パッケージにも順次新ロゴマーク・スローガンが導入された。

製品

現在

★:製品名にムヒを使用していない製品

鎮痒消炎薬
  • ムヒS【第3類医薬品】 - かゆみ止め薬のロングセラーで同カテゴリNo.1の製品。清涼感がよく塗り心地もよいサラッとした塗り心地のクリーム。
  • 液体ムヒS(販売名:液体ムヒS2a)【指定第2類医薬品】 - 2008年にデザイン・処方改良。かゆみを抑えるジフェンヒドラミン塩酸塩と炎症を抑えるデキサメタゾン酢酸エステルを配合した清涼感のある液体タイプ。
  • ムヒアルファS(販売名:ムヒアルファS1)【指定第2類医薬品】 - かゆみ止め成分・抗炎症成分・清涼感成分のトリプル効果で腫れ・赤みをしっかり直すクリームタイプ。
  • 液体ムヒアルファEX【指定第2類医薬品】 - PVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)とジフェンヒドラミン塩酸塩を配合。ダニノミケムシムカデクラゲに刺された時の虫さされやかゆみを鎮める液体タイプ。効き目は「液体ムヒS2a」の2倍相当。
  • ムヒアルファEX【指定第2類医薬品】 - PVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)とジフェンヒドラミン塩酸塩を配合。ダニ・ノミ・ケムシ・ムカデ・クラゲに刺された時の虫さされやかゆみを鎮めるクリームタイプ。効き目は「ムヒアルファS1」の2倍相当。
  • ポケムヒS【第3類医薬品】 - ポケットやポーチに納まるコンパクトサイズのかゆみ止め。サッとぬれるロールオンタイプで、ジフェンヒドラミン塩酸塩配合。2009年4月からは「ポケムヒSハローキティ」を追加。なお、「ポケムヒS」・「ポケムヒSハローキティ」共、2010年4月にパッケージデザインを大幅にリニューアルした。
  • ムヒHD【指定第2類医薬品】 - 2012年4月発売。同社初となる頭皮のかゆみ・湿疹に特化した鎮痒消炎薬。PVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)とジフェンヒドラミン塩酸塩に、荒れた皮膚組織の修復を助けるアラントインパンテノールを配合。に垂れにくく、べたつかないさらっとした透明のローション状で、患部に直接塗布できるピンポイント容器を採用した。
  • ムヒ・ベビー【第3類医薬品】 - 「ムヒS」と並ぶロングセラーの乳幼児向けかゆみ止め。ステロイド成分・清涼成分(メントール)無配合のクリームタイプ。
  • 液体ムヒベビー【第3類医薬品】 - 浸透性の高い液体タイプの乳幼児向けかゆみ止め。清涼感のあるアルコールメントール無配合・低刺激。
  • ムヒパッチA【第3類医薬品】 - 虫さされによるかきむしりを防ぐパッチタイプのかゆみ止め。アンパンマンのイラスト入り。患部を覆う密着浸透でしつこいかゆみにも効くため、大人にも使える(製造販売元:大石膏盛堂)。
  • ムニ【第3類医薬品】 - 成分は「ムヒS」と同一。店頭では販売せず、主に健康保険組合ルートで販売されている。「ムニ」は二つとない「無二」から来ている。
虫よけ薬
  • ムヒの虫よけムシペールα【第2類医薬品】 - 虫よけ成分ディートを12%配合。スプレー時の飛び散りが少ないノンガスタイプ。旅行にも便利なコンパクトサイズで、飛行機への機内持ち込みも可能。
  • ムヒの虫よけムシペールPS【第2類医薬品】 - 虫よけ成分ディートを12%配合。汗にも強いパウダー入りエアゾールスプレー。
ひび・あかぎれ治療薬
  • ヒビケア軟膏(販売名:ヒビケア)★【第3類医薬品】 - アラントインパンテノールのW修復補修成分配合で繰り返す"パックリ"割れを修復。トコフェノール酢酸エステル(血行促進成分)、グリセリン(保湿成分)、ジフェンヒドラミン(かゆみ止め成分)も配合。無臭性・低刺激。なお、「ヒビケア」シリーズのパッケージや広告に使われる"パックリ"も当社の登録商標である。
  • ヒビケアFT軟膏(販売名:ヒビケアFT)★【第3類医薬品】 - 「ヒビケア軟膏」の処方に、ビタミンA油をプラス。固くなった皮膚の荒れをなめらかにする。特に、ひじ・ひざ・かかとの荒れに。
乾皮症・角化症治療薬
  • リペアクトクリーム(販売名:リペアクト)★【第2類医薬品】 - 2012年10月発売。などの「うろこ肌」や「粉ふき肌」のようなひどい乾皮症を治療する医薬品クリーム。角化機能を正常化するヘパリン類似物質に、荒れや亀裂を修復するアラントイン、弱った肌細胞の正常な働きを助けるパンテノールを配合したトリプル処方により、乾皮症の悪循環(角化異常)を止め、健康な状態にする。
    なおパッケージなどで使用される"うろこ肌"は、当社の商標である。
乾燥肌による「かゆみ肌」の治療薬(鎮痒消炎薬) ※「かゆみ肌」は当社の商標である
  • ムヒソフトGX【第3類医薬品】 - かゆみ止め成分ジフェンヒドラミン塩酸塩にパンテノールを配合したクリームタイプ。
  • ムヒソフトGX乳状液【第3類医薬品】 - 「ムヒソフトGX」の乳液タイプ。背中など広範囲の部位にサッと塗れる。
  • こどもムヒソフト【第3類医薬品】 - アンパンマンのイラスト入りパッケージ。ジフェンヒドラミンと3種類の保湿性基材成分、2種類のビタミンを配合。敏感な肌にも安心して使えるよう、弱酸性・無香料・無着色・無鉱物油、ステロイド成分・防腐剤無配合としている。
かぜ薬関連

以下の製品は全てアンパンマンをパッケージデザインに採用。

  • ムヒのこどもかぜシロップSa/Pa【指定第2類医薬品】 - 発熱・せき・鼻水などのかぜの諸症状の緩和に。イチゴ味(Sa)とピーチ味(Pa)の2種類(製造販売元:日新製薬)。
  • ムヒのこどもせき止めシロップS【指定第2類医薬品】 - つらいせきやたんに。ジヒドロコデインリン酸塩、ナンテンジツ流エキス配合。イチゴ味(製造販売元:日新製薬)。
  • ムヒのこども鼻炎シロップS【指定第2類医薬品】 - 鼻水・鼻づまりなどの鼻の諸症状の緩和に。カンゾウエキス配合。イチゴ味(製造販売元:日新製薬)。
  • ムヒのこどもかぜ顆粒【指定第2類医薬品】 - 苦味を閉じ込めるWコーティング顆粒で呑み易さを追及した顆粒タイプのかぜ薬。(製造販売元:テイカ製薬
  • ムヒのこども解熱鎮痛顆粒【第2類医薬品】 - 2010年9月発売。1歳から服用出来る(ただし、2歳未満の場合は医師の診療を優先し、止むを得ない場合のみに服用)顆粒タイプの解熱鎮痛薬。胃粘膜保護成分グリシンも配合。(製造販売元:ダイト
  • お熱とろーね - 肌にやさしい弱酸性の冷却ジェルシート。8時間の冷却効果が持続。
ムヒのアンパンマンシリーズ

※ 「ムヒパッチA」・「こどもムヒソフト」は前述参照。

  • ムヒのこども目薬 こどもアイスーパー【第3類医薬品】 - 5種類の有効成分を配合した子供用目薬。しみなくて目に優しい。アンパンマンのケース付属。安全の為密封包装してある(製造販売元:日東メディック)。
  • ムヒのキズテープa【一般医療機器】 - ムレにくい超薄フィルム採用の救急ばんそうこう。デザインは12種類ある。
  • ムヒのキズテープL【一般医療機器】 - ひじやひざに最適な大判サイズの救急ばんそうこう。デザインは6種類ある。
  • ムヒのきず液【第3類医薬品】 - ベンゼトニウム塩化物とアラントインを配合した殺菌消毒薬。誤飲防止のために苦味成分を配合している。
デリケートケアのかゆみ止め薬(鎮痒消炎薬)
  • デリケア★【第3類医薬品】 - 女性向け製品。ジフェンヒドラミンがかゆみを抑え、グリチルレチン酸とアラントインがスレ・ムレ炎症をしっかり治す。
  • デリケアM's(エムズ)★【第3類医薬品】 - 男性向け製品。l-メントールを配合した清涼感タイプ。ジフェンヒドラミン塩酸塩(かゆみ止め成分)・グリチルレチン酸(抗炎症成分)・イソプロピルメチルフェノール(殺菌剤)配合で効果的にかゆみの悪循環を断ち切る。2013年4月に大容量サイズの35gを追加発売。
かゆみ・皮膚炎治療薬
  • ケアレケア★【第3類医薬品】 - ムダ毛処理後などの赤み・ブツブツ・かゆみに。グリチルリチン酸二カリウムとジフェンヒドラミンがかゆみと炎症を抑え、アラントインとパンテノールがムダ毛処理などで傷んだ肌組織を修復する。

過去

  • ハイムヒ【医薬品】(乳液タイプ)
  • ムヒL【医薬品】(液体タイプ)
  • ムヒ虫よけムシペール12【医薬部外品】
  • ムヒ虫よけムシペールミニ【医薬部外品】
  • ユイツ【医薬品】(総合感冒薬)
  • ムヒのかぜぐすり かぜユイツ【医薬品】(鼻づまり改善薬)
  • ムヒのかぜシロップ かぜユイツシロップ【医薬品】(小児用総合感冒薬)
  • ムヒのキズテープ キーテープS【医薬品】(殺菌消毒剤配合パッド付救急絆創膏)
  • ムヒの殺菌剤付キズテープ【医薬部外品】
  • ムヒのきずぐすり【医薬品】
  • ムヒのきずぐすり液【医薬品】
  • ムヒホン(外用鎮痛消炎薬)【医薬品】
  • アクテオン1.0%ゲルクリーム【第2類医薬品】 - インドメタシンを配合したべたつかないゲルタイプ。
  • アクテオン1.0%液【第2類医薬品】 - インドメタシンを配合したらくぬり容器採用の液体タイプ。
  • カルシウムウエハース【食品】▲(1985年 - 2008年)
  • ムヒ虫よけムシペールペット用【動物用医薬部外品】
  • ムヒホワイティ【指定第2類医薬品】(2010年 - 2014年) - 虫刺され後に黒く残りやすい方・赤くはれやすい方に向けた液体タイプ。皮膚の炎症を修復するアラントインを配合。当初、地域限定で発売されていたが、2011年4月から全国発売された。

その他

テンプレート:独自研究

  • 1940年代後半から1950年代前半にかけ、「ムヒ」の偽物が出回り問題になった。
  • 上記の時代に地方の農村に設置したホーロー看板を使った広告が現在でも残っている。
  • テレビ番組における提供クレジットは、1980年代前半(正確な年は不明)まで、提供クレジットは「ムヒS」と出していた。ここ最近、夏場は「ムヒ」表記の提供クレジット案内であるが、冬場になると「ムヒソフト」表記に変わっていることがある。なお、前述のCI刷新により、2011年4月以降はクレジット表記が「MUHI」に変更となっている。
  • 1987年から1990年頃まで、当時強豪として知られていた池田高校にあやかり、高校野球を題材にしたCMを放送していた。CMは、「駅から(甲子園へ)旅立つユニフォームを着たナインと見送る生徒たち」(タイトル不明)、「甲子園で勝利してナインが校歌を歌う」(甲子園編)、「スタンドで応援する人々」(「カットバセームーヒ、痒み倒せ―オー!」という掛け声が入る)といった種類があった(校歌はBGMで流れるだけのバージョンもあった)。いずれもメインで出演していたのは監督役の藤田まこと(但し中途で降板)だった。このCMでは校歌に社名が盛り込まれていたため、商品名の「ムヒ」に比べて無名同然だった社名の知名度が一気に上がった。なおCMではスコアボードの自校欄には「M」、相手校欄には「U」と書かれていたことから、Uとはライバルで「ウナ」ブランドで有名な興和ではないかという声も挙がった。
  • そのCMについて、イラストレーターのみうらじゅんが当時連載していたザテレビジョンのコラムに「池田模範堂高校の謎」というタイトルの文章を書いたことがある。また、このCMと池田高校のイメージ、さらには子供向け商品のCMに起用しているアンパンマンの作者やなせたかしが高知県出身であること、徳島に製薬会社が多いことから、四国のメーカーと誤解されることがある。
  • これまでCMに登場した芸能人及びキャラクターは先述の藤田の他、ザ・ドリフターズ志村けん加入前)、研ナオコ石野真子マギー司郎今いくよ・くるよ陣内孝則爆笑問題氷川きよし相葉雅紀西川貴教T.M.Revolution)、ハローキティ高畑淳子藤田弓子古手川祐子中川翔子などである。
  • 池田模範堂が100%出資していた子会社「明太(めいだい)化成株式会社」(本社=富山市、食品容器製造)は、池田模範堂が本来の医薬品事業に専念するため、2003年3月をもって以前から明太化成と取引のあった「酒井容器株式会社」(本社=富山県高岡市)に譲渡した。なお、譲渡に際しては、これらの会社と同じ富山県内に本店がある北陸銀行の仲介を受けている。
  • かゆみ止めの商品が多い関係から従来からほとんどのTVCMには使用上の注意のテロップが入れられていたが、2009年6月に薬事法が改正され、一部の商品が第3類医薬品に分類されるようになったため、「ムヒソフトGX」のCMは2009年秋冬シーズンから、「デリケアM's」・「ポケムヒ」のCMは2010年春夏シーズンから使用上の注意のテロップが表示されなくなった。なお、同様の理由で指定第2類医薬品の「液体ムヒS」と「ムヒアルファEX」のCMは2010年春夏シーズンよりテロップの内容が変えられている。さらに、前述のCI刷新に伴って、2011年4月以降に製作されたTVCMには冒頭に「MUHI」のサウンドロゴが追加された(冬期シーズンの一部製品にはコーポレートスローガンである「肌を治すチカラ」のアナウンスも入る。「ムヒHD」の「2人で治るんだ」篇のみサウンドロゴをつけていない)。
  • 最近ではかゆみ止めなどの皮膚薬など、他社にOEM供給する事業にも取り組んでいる。

外部リンク