桐灰化学

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テンプレート:Infobox 桐灰化学株式会社(きりばいかがく)は、大阪市淀川区新高に本社を置く、主に使い捨てカイロなどの家庭用日用品を製造販売する会社である。社名の「桐灰」は、同社のかつての主力製品がの灰を利用した半練製カイロ灰(灰式カイロの燃料)だったことに由来する。なお、同社の創業地は広島市である。

使い捨てカイロにおける国内有数の大手であり、とりわけ西日本では随一のブランド力を持つ。その他、保冷剤、虫除け、フットケア製品なども販売している。2001年平成13年)に医薬品・衛生雑貨のトップメーカーとして知られる小林製薬が株式を取得したことで、現在は同社の100%子会社となっている。ここ最近では親会社の小林製薬が発売していた一部の日用雑貨品を譲り受け、自社の製品として発売している。

衣服貼り付け型の使い捨てカイロのブランド名となっている「はる」という、単純かつインパクトのあるネーミングと、桂小枝が演じるユニークなCMでも知られる。

沿革

  • 1915年3月 - 創業者の植木康之が広島市三篠本町(現在の同市西区)にて植木カイロ灰製造所を設立。半練製カイロ灰の製造を開始
  • 1928年5月 - 大阪市東淀川区西三国に三国工場を設置。
  • 1930年11月 - 桐灰を商標登録。
  • 1949年10月 - 資本金100万円にて法人に改組。大阪市東淀川区堀上通に堀上工場を設置。
  • 1951年3月 - 資本金180万円に増資。
  • 1953年4月 - 資本金380万円に増資。
  • 1955年4月 - 大阪市東淀川区に野中工場を設置。
  • 1956年5月 - 資本金720万円に増資。
  • 1962年5月 - 資本金849万6,000円に増資。
  • 1964年6月 - 資本金1,600万円に増資。
  • 1968年5月 - 東京都千代田区神田鍛冶町に東京営業所を設置。
  • 1971年5月 - 資本金2,400万円に増資。
  • 1973年3月 - 東京営業所を独立し、東京都墨田区4丁目にヘロス商事(株)を設立。
  • 1974年5月 - 資本金3,000万円に増資。
  • 1976年11月 - 桐灰ハンドウォーマーの製造を開始。
  • 1979年7月 - ヘロス商事(株)を(株)東京桐灰に社名変更。
  • 1979年9月 - 資本金3,300万円に増資。
  • 1986年8月 - 資本金を4,950万円に増資。
  • 1988年5月 - 「はる」カイロの製造を開始。
  • 1992年4月 - 三田市テクノパーク(兵庫県三田市)に三田工場竣工。
  • 1992年6月 - 桐灰化学工業(株)から現商号「桐灰化学(株)」に社名変更。
  • 1997年3月 - 群馬県藤岡市に藤岡工場竣工。
  • 2001年7月 - 小林製薬(株)の100%子会社となる。
  • 2005年9月 - 塚本産業より、足の冷えない不思議なくつ下の販売権取得。
  • 2008年10月 - 製造部門(三田工場・藤岡工場)を桐灰小林製薬(株)に分社。

主な製品

足の冷えない不思議なくつ下
断熱繊維で熱を閉じ込める魔法瓶効果で暖かさが持続する足冷え専用靴下。詳細記事を参照。
あずきのチカラ
あずきから発生する天然蒸気で温める蒸気温熱ピロー。電子レンジで温めるだけで使え、繰り返し使用可能。「首肩用」・「目もと用」の2種類がある。2012年にパッケージリニューアル。
エアコン徹底洗浄スプレー
スプレーするだけでエアコン内部の汚れを落とす洗浄剤。使用後の水洗いは不要。2010年3月に小林製薬より移管。
エアコンのホコリ集めてポイ
貼るだけでホコリなどを捕らえ、エアコン内部への侵入を防ぐシート。2010年3月に小林製薬より移管。
かかとちゃん
保温・保湿効果を持つチタン加工素材の働きでかかとをツルツルにする。洗濯機で洗えて繰り返し使用可能。ソックスタイプもある。また、これまで単独ブランドで発売していたダブルタイプの砥石「へロススポンジ」をシリーズ商品に組み入れた。
桐灰 チンして!ゆたんぽ
2012年9月発売。足の冷えで寝付けない夜に。電子レンジで温める加熱式湯たんぽ。ラビットタッチの専用カバー同梱。
きりばい はる
金のパッケージが目印の使い捨てカイロ。レギュラーサイズで14時間、ミニサイズで10時間持続する。
血流改善【一般医療機器】
部位別に異なる温度設定で効果的にコリをほぐし、痛みを和らげる温熱用具。「首ホットン」と「ひざホットン」は繰り返し使える取り替え式である。また、肌に直接貼る「肌にはるコリほぐシート」2種類もある。
スリムになったお弁当の衛生対策シート
天然カラシの抗菌成分で菌の増殖スピードを抑えていたみにくくするお弁当用シート。2010年3月に小林製薬から移管。2012年に抗菌成分の濃度をアップしたことでシートサイズが小さくなり、これまでは切る必要があったスリムサイズの弁当箱や子ども用などの小さな弁当箱にもそのまま入れられるようになった。また、シートの枚数も増量した(12枚→20枚)。
ニューハンドウォーマー
金のパッケージとウサギのイラストが目印の貼らないタイプの使い捨てカイロ。レギュラーサイズで24時間、ミニサイズで12時間持続する。
熱中対策
冬場に使う製品が多い桐灰が発売する主に夏に向けた熱中症対策品。
  • でかけてクール - 2012年(平成24年)4月発売。外出先で服の上から直接スプレーするだけでミスト状の冷却成分がすぐに蒸発して熱を奪うことで素早く冷やし、持続性のある冷却成分の配合によりスプレー後も冷却感が持続。消臭剤配合で消臭効果もある。
  • エリもとひんやりシート - 2012年(平成24年)4月発売。着用前にシャツの襟の内側に貼るだけでシートが汗を素早く吸収し、冷感成分配合でひんやり感が得られるシート。
  • ぬらしてひんやり首もとバンド - 水に濡らすだけで気化による吸熱効果で熱を逃がし続けるバンドタイプ。1回濡らすだけで吸熱効果が持続し、乾いても再び水に濡らすだけで効果が回復するため繰り返し使用できる。2012年にリニューアルし、従来からの「ギンガムチェック インディゴブルー」に加え、「マドラスチェック スカイブルー」を追加し2タイプとなった。
  • 服の上から体を冷やすスプレー - 2011年平成23年)発売。衣類の上から1秒噴射するだけで-20℃の冷気で火照った体を素早く冷やし、l-メントールがひんやり感を長続きさせる。無香料とサマーシトラスの2種類がある。
  • タオルに氷をつくるスプレー - タオルなどにスプレーするだけで約-30℃の氷状になる冷却スプレー。2011年に従来の「ふりふり氷スプレー」の内容量を増量し、商品名を変更。
  • 首もと氷ベルト - カチコチに凍結した冷却ジェルパックにより冷たさが持続するベルトタイプ。ジェルパックは繰り返し使え、カバーも水洗いできる。2011年に従来の「首もと氷感ベルト」の商品名を変更。また、使用場所によって冷却時間に差が出ることから、2012年4月のリニューアル時に"約120分持続"から"屋外で約70分、屋内で約120分持続"に表示を改めた。なお、従来表示の製品については同年9月6日に消費者庁から措置命令を受けた[1]
  • 帽子ひんやりシート - 帽子の裏側に貼るだけで熱を発散させるシート。特殊スポンジ構造で汗や熱を吸収し、外に発散させて熱を逃がすことでおでこのひんやり感が長続きする。2011年に従来の「帽子汗とりシート」の商品名を変更。
プリポカ
カイロ本体にフィルム素材を使用したキャラクターデザインの貼らない使い捨てカイロ。現在はワンピースとわんこの赤ちゃんの2種類がある。
巻きポカ
専用温熱シートを断熱効果と遠赤外線効果を併せ持つ特殊構造のホルダーに入れて巻くカイロ。専用ホルダー付セットには手首用と足首用があり、専用温熱シートのみの取替え用もある。
ミトンちゃん
「かかとちゃん」のシリーズ品で、荒れた手に使用する手袋タイプ。就寝前にはめるだけ。
ムシガード
虫よけブランド。元々は親会社の小林製薬がシートタイプの虫よけ剤として発売していたものである。
  • ムシガード 虫よけ紙リング - 2012年3月発売。1日使い切りタイプの紙製虫よけリング。サイズ調整ができるので子供から大人まで使える。天然のレモンユーカリオイル100%使用。
  • ムシガード 虫よけリング - 天然オイル100%でできた虫よけ成分で薬剤を吸い込むことなく虫よけ効果を得られる。子供用はピンクとブルーの2色、大人用もある。

海外事業

  • 2007年平成19年)10月14日、同年11月よりロシア極東地方に進出。ウラジオストクハバロフスクなどの都市部で、主力商品の衣服貼り付け型使い捨てカイロ『はる』を本格販売する予定で、3年後には年間5億円の売り上げを目標にすると報じられる。[2]

脚注

  1. 措置命令に関するお詫びとお知らせ - 桐灰化学株式会社 2012年9月6日(2012年10月27日閲覧)
  2. 使い捨てカイロ、露もポカポカに 日本ブーム追い風…予想上回る需要産経Iza!(2007年10月14日)

外部リンク

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