川村記念美術館
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テンプレート:博物館 DIC川村記念美術館(DICかわむらきねんびじゅつかん 英表記:Kawamura Memorial DIC Museum of Art)は、千葉県佐倉市にある私立美術館である。
概要
千葉県佐倉市郊外にある、広大な庭園のなかに建つ美術館。近現代美術のコレクションとしては、日本でも有数の規模をもつ。 DIC(創業時は「川村インキ製造所」)の創業者・川村喜十郎をはじめとする川村家3代の収集品を公開するため、1990年(平成2年)に開館した。
広さ30万平方メートルのDIC株式会社総合研究所の敷地内に建つ、ヨーロッパの古城かワインセラーを思わせる展示館は、海老原一郎の設計である。
館内は、巨大な現代美術の作品群がゆったり鑑賞できるよう、体育館を思わせる広大な展示室が設けられている。近代ヨーロッパ絵画、現代美術のほか、尾形光琳、長谷川等伯など、日本の近世絵画にも優れたものがあり、等伯の『烏鷺図(うろず)』は、重要文化財に指定されている。20世紀抽象絵画の巨匠、マーク・ロスコが、ニューヨーク・シーグラムビルの高級レストランのために描いた7点の作品のみを展示した「ロスコ・ルーム」もある。
沿革
- 1990年5月 - 川村記念美術館としてオープン
- 2007年7月2日 - リニューアル工事のため休館
- 2008年3月15日 - リニューアルオープン。延床面積が改築前の約1.5倍に拡張される。
- 2011年4月1日 - 館名をDIC川村記念美術館に変更
開館
- 4月 - 10月 9:30 - 17:00、11月 - 3月 9:30 - 16:30
- 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始・特別整理期間等
交通
- JR東日本総武本線佐倉駅 無料送迎バス20分
- 京成電鉄京成本線京成佐倉駅 無料送迎バス30分
- 東京駅八重洲口 京成高速バス3番のりばから「国立歴史民俗博物館」行の高速バスで約1時間20分「DIC川村美術館」バス停下車。
主な収蔵品
- レンブラント『広つば帽を被った男』(1635年)
- モネ『睡蓮』(1907年)
- ルノワール『水浴する女』
- エルンスト『石化した森』(1927年)
- ジャクソン・ポロック『緑、黒、黄褐色のコンポジション』(1951年)
- マーク・ロスコ『無題』(シーグラムビル壁画)(1958年・1959年)
- フランク・ステラ『ヒラクラ III』(1968年)
- バーネット・ニューマン『アンナの光』(1968年)
- 長谷川等伯『烏鷺図』(うろず)(重文)