多胡郡

群馬県多胡郡の範囲

多胡郡（たごぐん）とは群馬県（上野国）にかつて存在した郡である。多野郡の前身のひとつにあたる。

郡域

1878年（明治11年）に行政区画として発足した当時の郡域は、現在の行政区画では概ね以下の区域に相当する。

その後、1889年（明治22年）の町村制施行後に藤岡市の一部（大字金井）が緑野郡から編入されている。

711年（和銅4年）
- 3月6日 - 多胡郡が設置された（『続日本紀』巻5「三月辛亥割上野國（中略）片岡郡（中略）別置多胡郡」）
- 3月9日 - 多胡郡が設置された（多胡碑）

知行		村数	村名
幕府領	幕府領	19村	岩井村、小暮村、馬庭村、●池村、塩川村、本郷村、●小棚村、多胡村、●神保村、塩村、深沢村、黒熊村、小串村、石神村、●上河内村^[1]、●下河内村^[1]、東谷村、大沢村、高村
藩領	上野吉井藩^[2]	7村	片山村、吉井村、上日野村、下日野村、多比良村、矢田村、中島村
藩領	上野小幡藩	3村	●上長根村、中長根村、下長根村

慶応4年6月17日（1868年 8月5日） - 新政府が岩鼻陣屋に岩鼻県を設置。幕府領・旗本領を管轄。
明治2年12月26日（1870年 1月27日） - 吉井藩が廃藩となり、領地が岩鼻県の管轄となる。
明治3年 - 上河内村・下河内村が合併して川内村となる。（28村）
明治4年
- 7月14日（1871年 8月29日） - 廃藩置県により藩領が小幡県となる。
- 10月28日（1871年12月10日） - 第1次府県統合により、全域が群馬県（第1次）の管轄となる。
1873年（明治6年）6月15日 - 群馬県（第1次）が入間県と合併して熊谷県となる。
1876年（明治9年）
- 8月21日 - 第2次府県統合により、熊谷県が武蔵国の管轄地域を埼玉県に合併して群馬県（第2次）に改称。当郡域は群馬県の管轄となる。
- 上長根村・中長根村が合併して長根村となる。（27村）
1878年（明治11年）12月7日 - 郡区町村編制法の群馬県での施行により、行政区画としての多胡郡を設置。緑野郡藤岡町に「緑野多胡南甘楽郡役所」が設置され、緑野郡・南甘楽郡とともに管轄。
1882年（明治15年） - 吉井村・川内村が合併して吉井町となる。（1町25村）

11.吉井町 12.多胡村 13.入野村 14.日野村（紫：高崎市桃：藤岡市 1 - 10は緑野郡 21 - 24は南甘楽郡）

1889年（明治22年）4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。（1町3村）
- 吉井町 ← 吉井町、矢田村、池村、塩川村、長根村、下長根村、片山村、本郷村、小棚村（現高崎市）
- 多胡村 ← 多胡村、塩村、神保村、高村、東谷村、大沢村（現高崎市）
- 入野村 ← 小串村、黒熊村、深沢村、石神村、中島村、小暮村、馬庭村、岩井村、多比良村（現高崎市）
- 日野村 ← 上日野村、下日野村および緑野郡金井村（現藤岡市）
1896年（明治29年）4月1日 - 多胡郡・緑野郡・南甘楽郡の区域をもって多野郡を設置。同日多胡郡廃止。