吉備国際大学短期大学部

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テンプレート:Infobox 吉備国際大学短期大学部(きびこくさいだいがくたんきだいがくぶ、テンプレート:Lang-en)は、岡山県高梁市伊賀町8に本部を置く日本私立大学である。1967年に設置された。大学の略称は吉備国、吉備短、順短[1]、KIUJC、JJC[1]。 この項目では本学の前身として2009年度まで存在していた順正短期大学(じゅんせいたんきだいがく、英語:Junsei Junior College)についても述べる。

概観

大学全体

現在、1学科3専攻からなる(募集停止中の1専攻除く)。高梁市の本部ほか岡山駅前にもキャンパスがある。

建学の精神(校訓・理念・学是)

教育理念は「一人ひとりのもつ能力を最大限に引き出し、引き伸ばし、社会に有為な人材の育成に努める」。

教育および研究

保健科をベースに美容・健康・歯科衛生に関する専攻がある。ほか、保育者を養成する幼児教育科がある(指定保育士養成施設)。

アメリカイギリスブラジル中国での研修が行われている。

学風および特色

  • 2008年3月に財団法人短期大学基準協会における第三者評価の結果、「適格」認定を受けている。
  • 歯科衛生士養成所としての課程は修業年限が3年制ではなく2年制となっている。
  • 中国地方で唯一の通信教育課程を置く短大となっている。
  • 2009年現在、学生の過半数が下宿生となっている。

沿革

略歴

学校法人高梁学園・順正短期大学として1967年岡山県高梁市の現敷地に開校。1990年には隣接する敷地に4年制大学「吉備国際大学」(通称・吉備国)が開校。同学園による系列校ということもあって様々な人的な交流関係が始まる。また、同学園・同一敷地内の系列校という事情から施設の共用も行われており、順正短大の1号館は同時に吉備国の1号館でもあった。これらの歴史的な流れによって、2010年に学校法人名の改称と共に学園組織の改組が行われたのを機に、当大学名も改称されて吉備国際大学の短期大学部という扱いに変わり、名実共に吉備国際大学と一体になった。

年表

  • 1966年9月 岡山県立高梁高等学校の統合設置を受け、閉校校舎を高梁市より譲受。
    • 岡山県立高梁高等学校の前身の一つに順正女子校があり、同校の旧寮は県文化財の指定を受けている。
    • 高梁高等学校の統合設置に伴って校舎位置が変更される事になり「順正」の名と流れを汲む学校が無くなる事を地元が懸念。その声を受け、岡山理科大学を擁する学校法人加計学園が高梁市と共同出資を行い学校法人高梁学園が誕生する。
  • 1967年 学校法人高梁学園設置。順正短期大学が設置開学される(設置認可、同年1月)
    • 保健科[2]
    • 保育科[3]
    • 学園設置における地元の要望を受け、新設置される学校に「順正」の名前を残す。とはいえ、現実には前述の「順正女子校」と「順正短期大学」は運営主体が全く違う別の学校であり、直接的な運営歴史の流れには無い。ただし「同じ場所に在する私立学校」という共通点から、県営移管により旧順正女子から直接の運営歴史を継承している高梁高校と同様「順正女子校」の設立者である福西志計子学祖に準ずる者として扱う事がある。(公称上の学祖は加計勉
  • 同年9月:保育科、当時の厚生大臣によって正式な保母(現在の保育士)養成学校に指定される。
  • 1969年 11月 保健科が文部大臣より歯科衛生士学校として指定される。
  • 1974年 保健科を教職コース・看護コース・歯科コースに分離。
  • 1976年 保育科を幼児教育科に名称変更。
  • 1977年 保健科看護コース、廃止。
  • 1978年 歯科コースを歯科衛生士コースに名称変更。
  • 1980年 保健科の「コース」を「課程」に名称変更。教職課程・歯科衛生士課程、誕生。
  • 1988年 保健科を専攻分離
    • 保健専攻
    • 歯科衛生専攻
  • 教職課程は「保健専攻・教職課程」に。「保健専攻・健康情報課程」誕生。歯科衛生士課程は「歯科衛生専攻・歯科衛生士課程」となる。また、幼児教育科も課程設置。「教育福祉課程」と「国際情報課程」に分離。
  • 1989年 保健科に新たな課程が設置される。
    • 保健福祉専攻:当時の厚生大臣によって正式な介護福祉士養成施設(養成学校)に指定される。
  • 1990年 歯科衛生専攻の歯科衛生士課程が名称変更。「歯科衛生専攻」として一本化。
  • 1995年3月 幼児教育科の「課程」を廃止。「幼児教育科」として一本化。
  • 1998年 専攻科幼児教育専攻を設置。学位授与機構の認定を受ける。
  • 2002年 保健専攻を健康美学デザイン専攻に名称変更。
  • 2007年 保健科健康美学デザイン専攻を改組。
    • 美容デザイン専攻:美容師の養成過程として設立。なお美容師養成専攻を持つ短大は中学地方では初となる試み。美容デザイン専攻を主機能とした岡山駅前キャンパスを設立。
    • 健康科学専攻:従来の健康美学デザイン専攻の機能を移動。従来の、課程選択制度を廃止し、資格取得カリキュラム選択制となる。これにより教職課程および健康情報課程が廃止される(27年続いた課程制度の完全撤廃)
  • 2008年 幼児教育科に通信教育部を置く。
  • 2010年4月1日 大学名を吉備国際大学短期大学部に改称。吉備国際大学に併合される形になったが、同時に運営母体である高梁学園が順正学園に改称されたため「順正」の名前は残ることになった。歯科衛生専攻をデンタルビューティー専攻に、健康美学デザイン専攻をメディカルビューティー専攻にそれぞれ変更。
  • 2011年保健科総合美容専攻を開設
  • 2011年保健科メディカルビューティー専攻募集停止。
  • 2014年学生募集停止。

基礎データ

所在地

  • 本部キャンパス(岡山県高梁市伊賀町8)
  • 岡山駅前キャンパス(岡山県岡山市岩田町2-5)

象徴

旧順正短期大学時代のカレッジマークは備中山城がある臥牛山(小山・大山)の山麓に位置することから松葉をモチーフとしている。松葉の葉先を向かい合わせに三日月状に配し、その中央に「学」の旧字をあしらったものであった。

上記のデザインから安直に「三日月がデザインされている」と思われがちであるが、よく見ると月に見える松葉部分の両端には、松葉である事を示す葉の節(ふし)があり、また「学」文字部分の真下にあたる月部分の辺の中央が途切れているため、月ではなく松葉である事が如実に見て取れる。

2010年の大学名称の改称で吉備国際大学の一部となったことから、カレッジマークも吉備国際大学のそれへ統合された。

教育および研究

組織

学科

  • 保健科
    • 総合美容専攻
    • 健康科学専攻(廃止)
    • 歯科衛生専攻:募集は2010年度まで
    • 保健福祉専攻:募集は2008年度まで
    • 美容デザイン専攻:募集は2010年度まで
  • 幼児教育科
    • 通学課程(廃止)
    • 通信教育課程

専攻科

  • 幼児教育専攻(廃止)
  • メディカルビューティー専攻 (通信制)

別科

  • なし
取得資格について
資格
受験資格
  • 歯科衛生士:歯科衛生専攻にて取得できた。
  • 美容師:美容デザイン専攻にて取得できた。
教職課程
  • 幼稚園教諭二種免許状:幼児教育科にて取得できた。[4]。なお、専攻科幼児教育専攻では一種免許状を取得するための道があった。
  • 中学校教諭二種免許状(保健体育):健康科学専攻にて取得できた。2007年度より従来の「保健」より変更。
  • 養護教諭二種免許状:健康科学専攻にて取得できた。

附属機関

  • 図書館

学生生活

部活動・クラブ活動・サークル活動

学園祭

  • 吉備国際大学本体と合同の学園祭「伊賀祭」が毎年、概ね11月に行われている

大学関係者と組織

大学関係者一覧

大学関係者

  • 加計勉:初代学長
  • 山部正:現学長

施設

キャンパス

高梁キャンパス

  • 使用学科:幼児教育科・保健科
  • 使用専攻科:幼児教育専攻
  • 使用附属施設:図書館
  • 交通アクセス:JR西日本伯備線備中高梁下車。バスを利用する場合は、備北バス「高梁市内循環線」に乗車の上、「順正短大前」バス停留所で下車。
  • 設備:学生食堂・国際交流会館ほか

岡山キャンパス

  • 使用学科:保健科美容デザイン専攻
  • 使用専攻科:なし
  • 使用附属施設:なし
  • 交通アクセス:JR山陽本線岡山駅下車。

  • 「たかはし寮」と「歯科岡山寮」と称した学生寮があり、いずれも女子を対象とした寮となっている。

史跡

  • 順正寮跡:1896年築。半洋風型和風(擬洋風)建築。県指定重要文化財。順正短大旧校舎・旧図書館。福西志計子によって設立・建設された順正女子校の校舎であり寄宿寮。福西はキリスト教信徒であり、順正女子校もその理念を持って設立されたが、当時の高梁では急速に広まるキリスト教に地元の警戒が強まったため、その反発をかわして教育の理想を貫くべく洋風校舎の建築を避け、あえて和風の外観を持つ校舎を建築した。しかし、破風上部の丸窓を意識したガラリ窓や玄関を覗き込むような菱組天井、随所の上げ下げ窓など、あらゆる箇所に洋風設計の名残を残している。なお、先ほどから幾度も述べているように順正短大そのものは旧順正女子校とは経営母体が違うため、ミッション系の学校ではない事に注意すること。

対外関係

他大学との協定

アメリカ

カナダ

イギリス

オーストリア

ポーランド

ブラジル

フィリピン

中国

台湾

韓国

姉妹校

系列校

系列福祉施設

社会との関わり

  • 本短大卒業生が「野崎教育賞」を受賞している。

卒業後の進路について

就職について

  • 全学科・専攻ともそれぞれの分野を活かした職に就いている人が少なからずいるものとみられる。

編入学・進学実績

  • 吉備国際大学本体ほか系列大学への編入学がある。

脚注

テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目

外部リンク

この項目は、ウィキプロジェクト 大学テンプレートを使用しています。

テンプレート:加計学園グループテンプレート:財団法人私立大学通信教育協会
  1. 1.0 1.1 順正短期大学時代より使用。現在は「順正学園の短期大学部」の意。
  2. 在学者数は女子45人となっていた。
  3. 在学者数は33人(うち男子1人)となっていた。
  4. 通学課程・通信教育課程ともに同じであった。